ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

13/02/23 勉強会の最中に母の呼び出し→実家泊→ネクストシアター「オイディプス王」千穐楽へ

2013-02-24 23:58:57 | 観劇

親知らず抜歯後の不調は続き、さらに月曜日から仕事でストレスが加わって首から両肩がバリバリに張ってしまってモーラステープを貼って寝るがどうにもならない。21(木)の仕事帰りに接骨院に回って受診。ほぐした上で首の歪みを治してもらってようやく氷解。

金曜日から土曜日にかけてなんとか少し長めに寝られたので、ずっと参加してみたかったNPO法人の勉強会(午後2時から)に顔を出し、講演をお聞きしていたら私の携帯が鳴ってしまった。
エレベーターホールまで飛び出して電話に出てみると実家の母からで、「午後から具合が悪くてふらふらして立って歩けなくなっちゃった」という。
ベッドで横になって安静にしていてと言って切り、講演終了までちゃんと聞いてから退席。電話を入れてみたが、ちっともよくならないというので3時半頃には会場を出て実家に回って様子を見に行った。

実家に着いて様子をみると、血圧が高めになっていたが血圧の薬はちゃんと飲んでいるという。妹2人に電話で状況を報告し、脱水のおそれがあるからお水でもお茶でも少しずつ飲ませてとか、主な訴えを書きとってとかのアドバイスもあり、この間の状況を聞き取った。

水曜日の銭湯の老人のお風呂の日で嫌な光景を見てしまい、それ以来、夜に変な夢ばかり見て寝た気がしないという。これはまた精神不安定が身体に影響している可能性が大きいと、看護婦の資格をもつ妹2のアドバイスで、精神安定剤が心療内科で処方されているはずだから飲ませてとのこと。案の定、持っていたので飲ませて様子をみること40分。ベッドに横になりながら「地震じゃない?揺れてない?」と騒いでいたのがおさまった。精神不安定による自律神経失調だなぁ、こりゃ。これで救急車を呼んだら「もう少し様子を見てからにしてください」と言われ、すぐに帰されるのがオチというものだ。以前も精神不安定になって過呼吸になって救急車騒動をしたしなぁ。
ナイス!妹2!

夜中に変になるんじゃないかと心配だから泊ってと言われ、まぁ用心して泊ることにしたら、落ち着いてきて、母の指示のもとに冷蔵庫にあるもので食事の用意をしたらしっかりと食べてくれる。
元気が出てくると母はとにかくしゃべるしゃべる。自分が死んだ後の家の使い方まで私に住めとか押し付けてきて、迷惑千万・・・・・・。いくら子どもが心配だからと言って押しつけがましいので妹二人は敬遠するのだ。

先週のTVドラマ「とんび」で和尚の息子がヤスに「自分の寂しさを子どもに押し付けるな」と叱責していたっけと思いだし、私も母にびしっとその話を言って聞かせた。人間は一人で死んでいくのだから寂しさに向き合うのがまた修行というものだと私は思っているのだが、80歳すぎてもそういう覚悟ができない母の姿にはいろいろ考えさせられる。母も以前私にくれた手紙に「貴女はいつのまにか私を超えてしまいました。これからもよろしくお願いします」とあり、わかってはくれてはいるのかなぁと思いつつ、子どものままお婆さんになってしまったような人を目の前にして私は心の中で溜息をつく・・・・・・。

マンション暮らしに慣れた私には、一戸建ての実家では何年かに一度の寒波の夜をしのぐのがつらかった。早めに電気アンカを入れて蒲団に入ったが部屋が寒すぎてエアコンを入れた。かけっぱなしで寝ればよいと母は言うが、室外機の振動が壁に伝わってうるさくて眠れやしない。
エアコンを止め、睡眠導入剤をガッツリ飲んでやっと寝つけた。

24(日)は、午後2時からさいたま芸術劇場ネクストシアター「オイディプス王」なので帰宅。あまりに強風なのでご一緒する北西のキティさんに車で迎えにきていただいて劇場へ。そこでまずびっくりしたのは、配布物の目立つところに蜷川さんが狭心症で入院していて演出補の井上尊晶さんにバトンタッチしたというメッセージが入っていたこと!

ネクストシアター公演は4本とも全部観ていて、「ハムレット」には号泣させられた。今回も迫力満点。初めてだったキティさんにも満足いただき、お誘いしてよかったと安堵。
しかしながら、千穐楽なのにカーテンコールに若者たちに舞台に呼ばれるはずの蜷川さんの姿はやっぱりなかった。井上ひさしさん無き今、蜷川さんまで連れていかないでおくれと強く念じてしまう。
母もまだ元気でいてもらわなくては困るし、別になんの縁者でもないけれど蜷川さんも元気でいてくれなくては私は大いに困ってしまう。
天界なのかなんなのか、とにかく、私の支えになってくれる人が続けざまにいなくなるのは困るのです!!

あとで妹に聞いた話・・・・・・私が母の様子を書きつけたメモを持って月曜日のリハビリ(脳神経外科併設の施設)に行って、必要ならば受診するように約束してきたのに、母は私のメモが詳し過ぎて恥ずかしいので持っていかないと豪語しているという。母の羞恥心はあまりにも普通の人の感覚からずれているので、全く共感はできない。そういう人もいるのかと人間の多様性のサンプルとして認識するにはいいが、妹二人はつきあいきれない状態。それにしても「世にはばかる」タイプの人だからきっと長生きするんだろうと思ってしまう姉妹3人だった。