ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

04/11/28『喪服の似合うエレクトラ』新国立劇場!

2004-12-04 23:33:39 | 観劇
このgooブログをつくって初めて作成する記事です。今まで他のブログからの転載だったので。

昨年シアターコクーンで蜷川幸雄演出の『エレクトラ』を観て、エレクトラそのものが憑依してしまったかのような大竹しのぶの演技に圧倒された。その彼女が同じエレクトラと名のつく作品に主演するとのことで、今度はどのように演ずるのだろうかとの期待で楽しみにしていた(新国立劇場も初めてなのでそれも楽しみだった)。
パンフに目を通したら、今回の作品はギリシャ悲劇のエレクトラを下敷きにして舞台をアメリカの南北戦争時代に移して家族の愛憎劇としてユージン・オニールが書いて1931年に初演された作品とのことだった。
エレクトラというタイトルなのに主人公の名前はラヴィニア(大竹しのぶ)。シェイクスピアの古代ローマを舞台にした『タイタス・アンドロニカス』に出てくる不幸な娘の名と同じだ。彼女の父エズラと弟オリンは戦争に北軍の将とその部下として従軍している。
彼女に言い寄ってきている男アダム・ブラント(吉田鋼太郎)が、実は父の甥でさらに母親のクリスティン(三田和代)と密通していることを知る。ラヴィニアは父親を愛するが故にふたりを許さない(いや、後のセリフでアダムへの未練がありそうなこともわかるが)。
その追求に追い込まれたふたりはエズラの心臓病の発作の薬をすりかえて毒殺する。帰還後の妻とやり直そうとするエズラを演じる津嘉山正種が魅力的で、過去のふたりのすれ違いが不幸の始まりと思わされる。

娘はそれに気づき、帰還した弟をたきつけてアダムを射殺させる。そんなことをすれば母親が生きていないことを知っているのにである。その通り、母親は自殺。とここまでの母と娘の刺激的なドロドロ関係を大竹・三田ががっぷり見せてくれるのがいい。このふたりがいなければこの芝居が成立しない。
そのことで弟(堺雅人)はおかしくなっていく。その演技が神経症的にうまい、はまり役!

その姉弟を幼馴染のご近所の兄妹が支えていく中でそれぞれが結婚ということになっていく。下敷きのエレクトラ劇でも、アポロンの神託により周囲にいる適齢の男女にそれぞれくっつかせるという結末で救いをしめすのだが、ここからがこの作品の決定的な違い。

弟オリンが自殺し、一族で残るのは自分だけになってしまったラヴィニア。愛情からの憎しみを抑制できなかったことから、家族も自分も追い込んで不幸のどん底に落ちていく。そこで気が狂うのではなく「自分で自分を罰するしかない」とその結末を自分で背負い込んで生をまっとうする覚悟をしめすのだ。母が墓場のようと嫌ったマノン家の邸宅を自らの墓場と決めて。最後まで彼女をその境遇から抜け出すようにすすめていた執事のセスもその覚悟を知るやそれを支える側に回るのだ。

栗山民也の演出は、この悲劇を過剰な演技は引き出さずに描いていく。舞台装置も回り舞台の上にいろいろな場面の装置を置いて少しずつ回すと効率的に場面が変わるようになっていて、その装置がよかった。さらに最後には主要な場面のマノン邸の正面(墓石に見える)が奥深くまで下がっていく。この中劇場の奥行きの深さを最大限に生かし、板が2段になっているのも驚いた(さすが新しい劇場)。その奥から出演者が出てくるカーテンコール。まんぞく~!!

ギリシャ悲劇では運命劇は神によって決められた運命を主人公達は生きた。しかるにユージン・オニールは傷つけあう家族の宿命を神のせいにはしなかった。家族の中で生きるひとりひとりの思いのぶつかりあいの結果として描いたのだ。ただし、救いは示していない。そこが重苦しいところではある。

現代を生きる私たちも家族の中でどのように自分を生きていくのか、同じテーマを生きていると思った。

04/11/24『アジアの風フェスティバル~民衆の音楽の交流と連帯』応援!

2004-12-04 22:45:00 | 音楽
11/24(水)夜、五反田ゆうぽうとでの標記のコンサートに、職場の女性三人がフィナーレの合唱で歌うので応援に行ってきた。

1.司会兼トップバッターは元祖フォークシンガーの小室等さん。「このすばらしい世界」「死んだ男の残したものは」など歌ってくれたが、ベトナム戦争当時の反戦歌のメッセージが今も意味があるところに現在の世界の不幸な状況が明らかになる。語りもよく彼の思いは伝わってきたが、歌詞がききとれなかったのは残念。PAの調整が悪かったという人もいたが、年をとられて声量が落ちてきているようなのでマイクに顔を近づけて歌うとかピンマイクを使うとかの工夫は今後必要だと思う。(曲名が違っているとの指摘をいただきました「出発(たびだち)の歌」→「このすばらしい世界」「誰かが風の中で」とのこと。訂正しました。すみません。)

2.ベトナムからビーク・ホーンさん(女性)の歌
まずは衣装にびっくり。最近まで観ていた『ミス・サイゴン』の主人公キムが結婚式でつけていたティアラのような冠に似たものをかぶって登場。その結婚式で歌われる「ジューヴァイヴェイ~ヴァオニャイモイ~」というメロディラインに似ていた、というより、ベトナム音楽を十分に踏まえてミュージカルの曲もつくられていたと納得した。ベトナム戦争中の子守唄の起伏の大きさにも驚いた。かなり激しいメロディも含まれていて、爆撃下ではこのくらいでないと子どもの心も落ち着かせられないのかなと思った。最後の曲は元フランスの植民地らしくシャンソンに似たメロディだった。休憩時に大学時代の友人に会い、陥落前のサイゴンでのヒット曲だったときいてこれも納得。とにかく声量も十分で声もきれいで満足した。

3.中国から許可=シュイ・クウさん(男性)の二胡の演奏
彼は日本の永住権をとったとのことで達者な日本語でいろいろお話してくれた。二胡のイメージは哀愁ただよう演奏とか最近ではPOPSにも使われるというものを壊したいという。本当にいろいろな表現ができる楽器だとわかる演奏が5曲。特におおらかな明るさやユーモラスな表現には驚いた。最後の「競馬」では左右の手指を駆使したピチカートでいななきまで演奏され、すご~い!以前娘の小学校の音楽鑑賞会で市内の大学の留学生でモンゴルの有名な先生についていた演奏家が馬頭琴できかせてくれた「競馬」を思い出した。モンゴル地域は中国にもまたがっていて2つの楽器でそれぞれ草原を駆ける馬たちを表現しているのだなとわかった。また、広い会場でもマイクを使わずに二胡の音を響かせる工夫を続けているとのこと。今回も見事に響いていた。拍手!!

4.普天間かおりさんの歌
NHKでオンエアされていたドラマ「蝉しぐれ」の主題歌とみんなの歌の「祈り」は聞いたことがあった。「祈り」はオリンピック応援ソングとしてオンエアされていたが、TV画面は過去のメダリストたちの写真がスライドショーのようになっていて曲の内容と合っていなくて嫌だったが、今回歌だけできいたら素直にいい曲だと聴くことができた。「蝉しぐれ主題歌」は小室さんの作曲だということで、こんなところで今活躍しているのかとわかった。普天間さん、本当にいい声でうまい。「芭蕉布」もよかったが、最後の「チャンプルー」も元気が出るいい歌だった。これからも広く活躍してほしいと思った。

5.韓国から、金元中=キム・ウォンジュンさん(男性)の歌
韓国の元祖フォークシンガー?。南北統一問題を歌った「チクニョ=織姫へ」で「別れがながすぎる 悲しみがながすぎる われわれは遭うべきだ」というような内容を力強く歌い上げてくれた。彼の力強い歌で女性2人の歌とバランスがとれたこともよかった。

6.アジアの風合唱団(ここに友人が参加)
他に同じ職場の男性の顔も発見してびっくり。職場で見せてくれる表情とは別の生き生きとした顔を見ることができたのはうれしい意外な発見だった。
平和を願う広島の中学生達が作詞をしてその後歌詞が続けてあちこちでつくられ歌いつがれているという「ねがい」と「さとうきび畑」の2曲。「さとうきび畑」は会場も一緒にうたってくださいとのことだったので私も一緒に歌ったが途中で頭が酸欠状態になってきた。しばらくちゃんと歌っていないからのようで少し身体を鍛える必要を実感。途中で2~5の歌手・演奏家も歌ったり二胡のしらべを響かせてくれた。盛り上がって幕。

職場の人数人と参加したが、応援目的で行ったら予想を上回る充実したコンサートだったとみんな喜んで帰途についた。アジアの国のひとびとともっとつながっていきたいな。

2004『ミス・サイゴン』キャスト評その4、サイゴン3つの疑問???

2004-12-04 22:41:02 | 観劇
7.ジジ
ジジはエンジニアの店「ドリームランド」で客寄せのためのミス・サイゴン・コンテストで本日の栄冠をかちとり、くじで彼女とただで寝る権利を得たGIに言い寄って一緒にアメリカに連れてってと頼むがむげに断られる。その時に歌う「わが心の夢」最大で唯一の見せ場。そこでどれだひきつけられるかが勝負の役。①平澤由美=(8/10,9/26夜,10/31)プレビュー初日のハスキーで情感たっぷりの歌に魅了されてしまった。小柄だが個性的だし、平澤さんのジジはかなり気に入った。②杵鞭麻衣=(8/27,9/14、9/26昼)店の女で一番のボスという感じはよく出ていた。ビキニでのアピールのシーンはボディも身体の動きも納得。でも歌は表現力が今ひとつ。③高島みほ=(11/20,23)一番のボスというにはちょっと線が細い。必死にがんばっているのは伝わってくるが、ジジ役にはちょっと余裕がない感じかな。

8.その他のキャスト
シュルツ大尉の小鈴まさ記さん、岸祐二さん、次のレミゼではアンジョルラスとかで楽しみ!!。バンコックのキャバレーオーナーの阿部裕さんはレミコンではジャベールやってるし、本公演でもぜひ登場してほしい。
こうして期待は、私のミュージカルでイチオシの「レミゼ」につながっていくのでした。

*『ミス・サイゴン』3つの疑問???
1.キムはサイゴンに出てきたばかりなのに、クリスがお金を受け取らないので不思議がって「キミは誰だ」ときいたのに対して、あんなに複雑な身の上話を英語でできたのか?ありえない!でもまあ、お話だからいいことにしよう。

2.エンジニアがキムが生んだアメリカ兵クリスとの子どもをアメリカ大使館に届け出ていて、その情報をつかんでジョンがクリスを連れてバンコクにやってきて探しにきてくれているのに、キムがクリスがくるのを待つと言うと「子どもがいると知ったら逃げる」から自分からクリスに会いに行けという。自己矛盾をおこしているよ~!

3.「アメリカン・ドリーム」で歌う中に「なんだ?この香り?アメリカン・ドリーム」と歌うが、この香りって何?なぜ歌詞の中にでてくるの?英語の歌詞をみればわかるのかもしれないけれど、日本語の歌詞だと意味がわからない。

とか、何回観ても疑問に感じました。誰か何か仮説でもなんでもいいから教えてください。
おまけ:千秋楽公演のあとで劇場の外に大道具・小道具の撤収のトラックが横付けされていて、搬出口から舞台がみえました。そこから運び出された小道具たちを乗せた台車をパチリ!

2004『ミス・サイゴン』キャスト評その3

2004-12-04 22:36:11 | 観劇
5.エレン
①高橋由美子=(8/10,9/26夜、10/31)小柄なので松キムと並んだらアメリカ人とベトナム人にみえなかったのと井上クリスとだとかなり姉さん女房という感じがあってちょっとそこは残念。歌はもちろんうまくて安心してきいていられる。でもエレンというよりユミコさんなんだな。②ANZA=(9/14,9/26昼,11/23)レミゼのエポニーヌの時はまさにセーラームーンの声で高音部の声量がなく、ミュージカル女優としてはかなり不満だった。しかし今回は意外なほどエレンのひたむきさが歌えていて感心。しっかり大人のアメリカ人女性にみえるし、これははまり役かもしれないと思った。しかし千秋楽には疲れがみえたので、長丁場を持ちこたえられるようになってほしい。③石川ちひろ=(8/17,11/20)はじめのころは頑張ってはいるがかなり線が弱いなあという印象。ところが終盤では目を見張るものがあった。全身で歌う歌に表現力が出てきて、クリスを一生懸命つつみこもうとしている妻を演じていた。4ヶ月で一番伸びた人ではないかと思った。
エレンとキムがベトナムとアメリカで舞台の下と上で「今、信じ~てる」と歌うあのシーンはサイゴンの中でも秀逸な場面だし、好きだな。

6.トゥイ
①泉見洋平=(8/10,17,9/14,9/26昼夜,10/31)一番頻度観てしまったイズミくん。いつ観てもトゥイを熱演。婚約者のキムを思いながらベトコン(ベトナム解放戦線)で戦っていたのに彼女は勝手にアメリカ兵と恋愛してしまったことがわかった時は呪うぞ~と言ったのにサイゴン解放後の再開シーンにはキムをいとおしむ表情たっぷりでと思ったら敵のGIとの間の子どもを見せられてと可愛そうなことこの上ない役。それを魅力タップリに演じてくれてイズミくん見直した。キムに殺されたあとは目をむきだしていて瞼を閉じてくれる人がいないとかつがれて退場するまで開けていてとその根性には脱帽した。彼のラクのカーテンコールで泣いてたけどホント全力投球だったと思う。②戸井勝海=(11/20,23)11月しか出演されないので楽しみにしていた。コワモテの人民委員長姿がカッコよかった。キムをいとおしむ表情とのギャップがいい。殺された後は倒れながら目をとじてしまうんだけど、死に顔も美しく、目をあけたままのイズミくんと対照的でそれもありと思った。③tekkan=観てません。
幽霊で仏壇の後ろから降りてくるところ、下を見ないで降りてくるのこわいだろうなあ。でもあの亡霊姿もよかったです。
(次で終わるつもりだけど・・・続く)

2004『ミス・サイゴン』キャスト評その2

2004-12-04 22:29:29 | 観劇
3.クリス
①石井一孝=(8/10,9/14,11/23)クリスにしてはちょっと年齢が高いので今回が最初で最後だろうと思う。汗をかきかき熱唱・熱演の熱いタイプで魅力あるクリスになっていた。ところが11月に入って喉を痛めて休演もされたとのこと。千秋楽では見せ場で歌うときかなり喉がつらそうで全く声が出ていない部分があった。石井ファンなら許せるがそうでないとちょっと許せないかもしれない。4ヶ月の長丁場をシャウト式の歌い方だけではもたないと思う。抑えた歌い方との併用の研究が必要ではないかと思った。②井上芳雄=(8/17、9/26昼、10/31)歌はもちろんきかせてくれたが、蜷川ハムレットにホレイショー役で出てしごかれただけあって芝居部分の表現力がついた感じがした。若々しいクリスで魅力的。③坂元健児=(9/26夜、11/20)小柄なのでキムと並ぶ時大丈夫かと思ってしまうが、松キム・笹本キムともうまく並んでクリア。とにかく彼の歌声は甘い艶があってうっとりとしてしまう。どんなキムもあの声には惚れてしまうだろうと私は思う。

4.ジョン
①今井清隆=(8/10,9/26昼,11/23)初演時と同じジョン役でクリスと親子にみえないかご本人も心配していたようだが、確かにかなり恰幅がよく、井上くんとはやはりちょっと苦しかったかな。石井さんとはちょうどいい組合せ。真面目な方なので前半の不良っぽい戦友の時は一生懸命不良っぽく演じていて可愛かった。後半冒頭のブイドイは一番ききごたえがあり、改心後のジョンはキャラにもあっていて温かみがあっていい。千秋楽で市村エンジニアが再会時にピョンと抱きついていたがラクラク受けとめていていい組合せ。②坂元健児=(8/17)クリスと二役だが、8月だけジョンなので彼のブイドイをききたくて観たが正解。口ヒゲを生やしてクリスと区別をつけていた。前半はやはりちょっと不良っぽさに無理があったが、後半はよかった。③岡幸二郎=(9/14,9/26,11/20)ご本人が前半の不良GIを楽しんでノリノリで演じているのがよくわかった。後半の改心後も変身を楽しんでいるだろうなという感じ。歌はうまいしブイドイも満足はできる。市村さんのピョンも受けとめているがちょっと腰が心配です。④石井一孝=(10/31)やはりクリスと二役だが、ジョンもよかった。ブイドイも熱唱。この辺で無理をしてしまったのではないかと今は思う。
その3へも続く(また次回)

2004『ミス・サイゴン』キャスト評その1

2004-12-04 22:24:20 | 観劇
以下、見出し部分の敬称は省略。

1.エンジニア
①別所哲也=(10/31)舞台上のケガで9/14は休演。彼の生真面目なキャラがこの役に向いていないという噂だったが、彼の千秋楽で観たら合格点。でも頑張って逞しいワルを演じているというのを感じてしまうというのがやはりかわいそうかも。②橋本さとし=(9/26夜)若くて背が高くてカッコよすぎ。小劇場出身らしくギラギラして胡散臭いところをよく出していた。でもいやらしさがもっとほしいかも。③筧利夫=(9/26昼)もっとも小柄でチョロチョロと小物でも成り上がってやるという感じがよく出ていた。コメディセンス炸裂で楽しませる。もう1回観たかったがラクはとれなかった。④市村正親=(8/10,17,9/14,11/20,23)初演の時あったギラギラさはないが、フランス人との混血で差別され極貧で育ち、そこから這い上がってやろうというあがき・悔しさ・哀愁が全身から振り絞られるように演じられる。コメディタッチとのめりはりが心地よい。市村さんのおっかけをやっててよかったと実感。

2.キム
①松たか子=(8/10,9/26夜,11/23)最初は高音部が出てなくてがっかりしたが、後半はしっかり出るようになり歌も魅力が出てきた。元々表情や全身の細かい演技はうまい人だけにミュージカルの主演女優としても将来楽しみ。千秋楽でクリスに抱かれて死ぬシーンで涙がツーっ、さすが!②知念里奈=(8/17,10/31)高音部も安心。一生懸命さがよく出ている。エレンとの対決シーンは最初絶叫になってしまったが、ラクではちゃんと歌になっていた。合格。③新妻聖子=(9/14,9/26昼)歌う声がきれい。一番賢そうなキムでどうしてこんな感じの人が身体を売る商売に身を投じるかなという気はするが、聖子ちゃん自身が感情移入しているのがよくわかる。9/14は何箇所も泣いてた。④笹本玲奈=(11/20)一番キムの年齢に近いし、美人すぎないところが田舎から焼け出されてサイゴンに出てきた素朴さが出ていて好感をもった。エポニーヌの頃より女らしくなったみたい。初めての恋で子どもを生んで強くなるっていうのもきちんと表現できていた。歌も味があるし、ピーターパンで主役はってただけのことはあり安心してきいていられる。合格。

04/11/23『ミス・サイゴン』千秋楽!!

2004-12-04 22:16:26 | 観劇
12年前の初演は大阪にいたので1回しか観られなかった。
今回のサイゴンに正直こんなにはまるとは思っていなかった。

1.レミゼと同じシェーンベルクの音楽
 まるでオペラといわれる構成力のすごさ。レミゼで全編歌うというミュージカルにはまった。今回の音楽はテイストも全く違うが東洋と西洋の音楽のミックスが魅力的。同じフレーズを違う役の人が同じような心情で歌うのがいい。東宝初演のCDを何回かきいてから観たのだが、1回観たらサイゴンのフレーズが頭の中をぐるぐると回って中毒状態になった。

2.メガミュージカルのスケール
 帝劇でしか上演できない大規模の舞台装置での演出はこれで最後と知り、終盤に観る回数を増やした。次回からは全国公演ができる規模になるのではないか?その方が初演の私のように地方にいる人が観る機会が増えるということでいいともう。

3.トリプル・クワトロキャスト
 主要キャストが入れ替わるのでいろいろな組合せで観たいと思ってしまう。東宝は私たちミュージカルおたくの心理をよく読んでうまい戦略をとっていて、しっかりのせられる。市村さん・今井さんは初演と同じ役をやってるし、アンサンブルでデビューした石井さんが今回はクリスとジョンの二役で出てくれる。
 こういうのがはまった原因ですね。キャストについての感想は次に投稿します。

04/10/09台風にめげず観た「スウィングガールズ」!  

2004-12-04 21:43:17 | 映画(映画館、DVD、TVを含む)
他の掲示板に書いた10/9の映画の件をここに再録しておきます。
「ミス・サイゴン」夜の部のB席が1枚あって、先日娘と観た時に私が開演時間を間違えて冒頭をみることができなかったため、もう一度最初から観る機会を与えることになりました。私の分のチケットも譲渡サイトで2人にアクセスしましたが、タッチの差で他の人にいってしまい、私は台風の中で送り迎えをしながら、映画をみてきました。
「ウォーターボーイズ」(この映画は観ていない)の矢口監督の作品なのですが、評判通り、楽しかった。主役は朝ドラ「てるてる家族」の秋子ねえちゃんの上野樹里。彼女だけでなくオーディションで選ばれた女子高生役みんなが生き生きしていて、その芯に上野樹理がいてばらばらだった彼女たちが紆余曲折を経ながらまとまっていき、ついには楽しくビッグバンドジャズを演奏会で立派に披露できるまでになる姿が本当にすがすがしい。
本当に素人たちの彼女らが管楽器の音を全く出せない状態からあそこまで上手に鳴らせるようになるまでには撮影のかなり前から練習を続けたということなので、その過程の苦労もリアルに描けています。
元々は吹奏楽部への弁当運搬でミスって部員たちを食中毒にさせてしまったことから吹奏楽部で弁当手配やらなにやらの小間使いをさせられていた男子学生から、責任を追及され代理をさせられようとしてはじめたことなのです。
その彼のリーダーシップもあってなんとか形がつき始めたころに吹奏楽部メンバーが復帰してきてお役ごめん。ところが一度はじめた楽器の魅力にみなとりつかれ・・・。
女子学生だけの話ではなく、スウィングガールズ「&ア・ボーイ」としっかり彼本人が看板に書いて主張するのが可愛い。さらにガールズの中のメンバーに何人かの若い男の子がそれぞれに思いを寄せているのがチラチラしたりしてこれもおばさんには可愛いと感じさせる!
また、竹中直人がジャズオタクなのに演奏は全くできない、それを知らない生徒たちに指導を頼まれてしまい、必死にがんばる役で、いい味を出してます。
「元気な女たち」を描いた作品はどれも好きです。今年観た中では「カレンダーガールズ」もよかったです。
お芝居ばかりではなく、映画もしっかり観ていくつもりです。

11/22追記。映画では次に高島屋タイムズスクエアのルキノ・ビスコンティ「山猫」が観たい。

04/11/22「ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記」を始めます!

2004-12-04 21:29:43 | つれづれなるままに
このブログ、最初は別のところので11月に始めましたが、使い勝手をいろいろ比較したいので、こちらでも転載の形で始めます。けっこうよさそう、gooブログ!さて、以下、本文。

私の観劇暦は中学3年の受験前に宝塚のベルばら初演で舞台にめざめ、女子高3年間は宝塚と東宝ミュージカルにはまっていた。たまに四季や蜷川ギリシア劇とか芸術座をかじったくらい。
それからずーっとご無沙汰していて、大阪で勤務後、娘が生まれてから、仕事と育児の両立の中で、たまの気分転換にと観劇を再開した。
その後東京に転勤になり、今は育児から解放され、マイペースで月に3~4回は劇場に足を運んでいる。
宝塚はちょっと卒業モード。芝居とショーの2本組というのがちょっと満足できないので、グランドロマンの時は観ることにしている。
劇団四季も「美女と野獣」で会員になってから、「オペラ座の怪人」は娘と一緒に何回も観た。それから作品を選んでは観ている。
東宝ミュージカルが一番馴染み。「レ・ミゼラブル」は大阪で初演を観て以来、再演のたびにその期間中に何回も観ているのでトータルは40回を超えていると思う。2000回公演を迎える来年の公演が楽しみ。東宝ミュージカルは元宝塚と元四季のメンバーに支えられている。その関係でトータルで観ると楽しくて仕方がない。
翻訳劇。シェイクスピアは蜷川さん演出のと四季の上演をはずさないようにしている。対照的な演出がそれぞれ魅力的。蜷川さんのギリシャ劇もはずさない。
こまつ座。「頭痛肩こり樋口一葉」以来、ちょこちょこ観ている。最近では「太鼓たたいて笛ふいて」林芙美子をやった大竹しのぶの代表作になった。井上ひさしの脚本はメッセージ性も強いが、日本語がいい。
歌舞伎。今年は友人と歌舞伎イヤーということにして集中的に観ています。入門書を何冊か読んでから観るとおもしろくてしょうがない。ある程度予備知識があった方が楽しめる世界だとわかった。今年は大御所たちのご病気ということもありますが、若い世代の台頭が楽しみ。
他に映画とかコンサートの感想も書きます。
それでは長続きするようにボチボチ頑張ります。
読んでくださる方、よろしくお願いします!!