ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

04/12/11『歌舞伎座昼の部』「梅ごよみ」

2004-12-16 01:07:58 | 観劇
昨年あたりから歌舞伎をまじめに観ることにした。
そこでまず勉強に読んだ本は以下の通り。
小学館『ショトル・ミュージアム歌舞伎鑑賞ガイド』
成美堂出版『一冊でわかる歌舞伎名作ガイド50選』
朝日新聞社『アエラ・ムック歌舞伎がわかる』
この順番で読んで正解。基礎知識が身についた。
それでイヤホンガイドも利用しながらだとさらによくわかる。

今年は友人と「歌舞伎イヤー」と決めて3・4・6・7月と歌舞伎座に通った。
6月の海老蔵襲名の「助六」の玉三郎が本当によかった。若いつばめの助六(海老蔵)を内掛けの下に隠したところは本当に絵になってた。売れっ子太夫の余裕ぶりが見事。
7月の「桜姫東文章」は玉三郎・段治郎コンビを観るために昼と夜と二度も通って前後編通してみた。
段治郎は今年、猿之助が病気で休演の代役でスーパー歌舞伎『新三国志Ⅲ』から主演しているが、それをみた友人が段治郎にはまってしまった。私は私でそれまでの猿之助奮闘公演で段治郎の色悪の魅力は承知していたので7月は最初から昼夜観ることに決めていた。初日からしばらくは酷評が目立ったが、私がみた中盤以降はけっこう頑張っているなと思ったし、顔・声・立ち姿の美しさは玉三郎のそれと共鳴しあって「段玉コンビ」の誕生を祝福したのだった。

玉三郎も猿之助一門をみごとに率いての座長ぶりが素晴らしい。若手育成の情熱が伝わってくる。一門も必死についていっているなと感じてうれしかった。

さて、今月12月は玉三郎と勘九郎の公演に主だった猿之助一門が組み入れられての座組みでこれも昼夜観ずにはいられない。
「梅ごよみ」
玉三郎の辰巳芸者仇吉、船べりにすっくと立ち上がって丹次郎を見初めるシーンの立ち姿にもう惚れ惚れ。段治郎、もてもてのぼんぼん丹次郎はまさに色男の役。ただ育ちのよい鷹揚さが出ないといけない難しい役。雰囲気はけっこう出ていたが台詞がまだまだ。初日があいて間もないのでこなれてない。玉三郎の仇吉に茶屋に呼び出されて今食べさせてもらっている勘九郎の米八に気兼ねして花道で悩み、「ままよ」とふっきるシーンなどはもう少しためのきいた台詞にしないとね。しかし玉三郎と並ぶともうそれだけで満足してしまう。うつくしすぎる!!このコンビあと20年は続くなと予感。
勘九郎も襲名に向けダイエットしたのか芸者米八がただのコメディエンヌではなく可愛く決まっている。ふたりの恋のさやあての威勢のいいやりとりが楽しい。このふたりのこの役はもう5回目だそうで、気持ちのいいやりとりをきいているだけで観にきてよかった~至福状態。勘九郎の女形芸もこういう役ならまだまだいけそう。

そろそろ眠くなってしまった。続きはまた明日以降がんばります。