パンダ イン・マイ・ライフ

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「型」で学ぶ 初めての俳句ドリル

2021-12-12 | book
1961年生まれの俳人、岸本尚毅と、少し姉さんの1957年生まれの夏井いつきの共著、「「型」で学ぶ 初めての俳句ドリル」を読んだ。2018年平成30年9月刊行。

その博学さから夏井さんが「博士」と呼ぶ岸本。夏井さんは、100年後も俳句が、気高い富士山であるためには、初心者の豊かで広い裾野の存在が欠かせないという。この本は、そのチーム裾野のための入門書だ。

まず、型から入る。そして、「題詠」の発想から中身を考える。そのための10のレッスンと30のドリルだ。

第1章 入門書の入門
 「一物仕立て」と「取り合わせ」。12音のつぶやきと5音で一句、4つのステップで俳句は作れる。

第2章 なぜ型は大切か
俳句の2つの行き方、俳句観。メッセージの塊のような俳句とただそれだけのことですよと割り切る俳句。
上五の「や」あり、「や」なし。下五から上五.上五から下五。
読後感を決定づける下五。下五の体言止め。下五の「かな」止め、三音の季語。動詞の選択、「けり」止め
中七の「や」。名詞と形容詞

第3章 中身を盛り込むための発想法
題詠。季語が頭の中にぐるぐるし始めて迷路へ入っていく。出された季語で一憂せず、もう一つ題を自分で出してみる。2点の間を埋めれば句が作りやすい。
2点を固定し、いきなり言葉に行かずに、映像化し、映像を写生する。
季語→モノ・人・自然→言葉→言葉→言葉・・・、季語とつかず離れずの2語を決める、型の出番。
「猫」「亡」の一字を使って句を作る。
クイズで取り合わせ 関係のない事柄と事柄が一句の中で出会うとそこに詩情が生まれる。どの季語がふさわしいかマッチングテスト。時候の季語は万能。てにをはの助詞の妙。
最後に岸本博士の3つの肝。多読多億と多作多捨。上手く作れなくても良いから、すぐれた読者になれ。低俗な言い回しに頼るな。
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