「雪子さんの足音」。1976年、昭和51年生まれの木村紅美が、月間文芸誌に2017年9月に掲載した。2018年2月刊行。
東京の高円寺大学時代に住んでいた下宿、月光荘。公務員になった薫が、出張先で下宿の大家、雪子さんの90歳での死を知った。
それからプレイバックする「あの頃」。雪子さんの過度なおせっかいにいやけがさしながらも、ついつい甘えてしまう薫。同じ下宿人の年上の女性、小野田さんとの3人の生活。
戦中を生き延びた雪子さん。同居する子どもの死。薫の恋愛模様。作家になろうとするも何をしても中途半端な薫の行状。
青春時代の不安定でほろ苦い日々。下宿という狭い世界の中で、異なる人々が空間をともにするという現実。結局、薫は月光荘を逃げ出すように去る。しかし、雪子さんの死により、その思い出を訪ねて高円寺を訪れてしまうのだ。
そういえば、54歳の頃、仕事のご縁で大学時代の恩師と大学で会うことになった。思わず、「あの頃」に出会いたくなり、下宿を訪ねた。あった。昔のままだった。あの頃・・・。
東京の高円寺大学時代に住んでいた下宿、月光荘。公務員になった薫が、出張先で下宿の大家、雪子さんの90歳での死を知った。
それからプレイバックする「あの頃」。雪子さんの過度なおせっかいにいやけがさしながらも、ついつい甘えてしまう薫。同じ下宿人の年上の女性、小野田さんとの3人の生活。
戦中を生き延びた雪子さん。同居する子どもの死。薫の恋愛模様。作家になろうとするも何をしても中途半端な薫の行状。
青春時代の不安定でほろ苦い日々。下宿という狭い世界の中で、異なる人々が空間をともにするという現実。結局、薫は月光荘を逃げ出すように去る。しかし、雪子さんの死により、その思い出を訪ねて高円寺を訪れてしまうのだ。
そういえば、54歳の頃、仕事のご縁で大学時代の恩師と大学で会うことになった。思わず、「あの頃」に出会いたくなり、下宿を訪ねた。あった。昔のままだった。あの頃・・・。