マイクル・コナリー原作のベストセラー小説を映画化した法廷ドラマ。時には汚い手も使いながら、優秀な弁護士として抜け目なく生きてきた男が、ある事件の弁護を引き受けたことから始まる衝撃のてん末に肉迫する。『評決のとき』の新米弁護士役でスターの仲間入りをしたマシュー・マコノヒーが、今回は敏腕弁護士を熱演。彼の元妻を『いとこのビニー』のマリサ・トメイが演じている。法廷の内外で巻き起こる不穏な事態に手に汗握る。(シネマトゥディより)
やっと田舎に落ちて来ました~。みんなより何歩も遅れましたが、せっかくなので映画館まで行って来ました。日曜日だってこともあるでしょうが、結構入ってました。ミニシアター系の田舎落ちを上映する部屋は「サロンシネマ」と言って、少し狭いのですが、結構埋まっていたように思います。
さて、ストーリーは法廷ものの王道です。主人公のマシュー・マコノヒーは、お抱えの黒人運転手に「あんたならストリートでも生きてゆける」と言われるほどのちょいワル弁護士。時には法律スレスレのこともやりながら、それなりにワルい連れを持ち、しかししっかり優秀な調査員も持っている。まさに「抜け目なく生きている」という言葉がピッタリな男です。
そんな男が、金持ちのボンボン相手の、簡単に稼げると思われる仕事を紹介され、軽い気持ちで引き受けたものの、それには深~い因縁があったのでした・・・というお話です。
お話から言うと、ずっと昔に見たショーン・コネリーの「理由」という映画に色が似ているかと思いました。
ボンボンの役にライアン・フィリップ。そのセレブな母親(再婚相手の姓がウィンザーだった!)にフランシス・フィッシャー。
マシューの元妻で検事の女性にマリサ・トメイ。熟女(?)の色気ムンムンでしたね。思わずそのファッションとか、観察してしまいました。あんまり素敵で。
マシューと法廷で闘う検事にジョシュ・ルーカス。真面目が服着て歩いてるような男を上手に演じてました。
深~い因縁の元となる男にマイケル・ペーニャ。彼も、いい味を出してました。
マシューの手足となって働く、優秀な調査員にウィリアム・H・メイシー。彼は優秀ゆえ、調査の途中に犠牲となってしまいます。これほどの危険な仕事をするのなら、用心棒とか、付けとかなきゃいけなかったかもしれないですね。
あと、マシューにこの“簡単な仕事”を紹介する男にジョン・レグイザモ。
そしてそして!映画ファンなら昔憧れたであろうマイケル・パレ!彼は注意してないと見逃してしまいます。
私は幸い、最初のクレジットで目ざとく見つけたので、「え?え?」「見間違いかな」とか思いながらも、頭の片隅に置いておくことができました(マイミクさんにマイケルが出ている旨、教えてもらっていたのに、バカな私は忘れていたのでした)。
彼はマイケル・ペーニャを死刑に出来なかったことで、ずっとマシューを恨んでいる刑事役でした。
法廷でのやりとりも、観客はそのウラを知っているがためにハラハラ・ドキドキします。「え?いくらなんでも、知っててそんなことするの?」という展開になり、最後はどうなるのか・・・あれだけはっきりしてたけど、やっぱり真犯人は別にいるのか・・・などとあらぬどんでん返しも期待してしまいます。
結論から言えば、ハッピーエンド。いざとなれば、正義感に燃えた弁護士さん、こんな方法があったのか!の世界です。
すっきり、王道の勧善懲悪ばなし。よくできた娯楽作品です。監督ブッラド・ファーマン(「ハード・クライム」というすぐれた作品があるらしい)。