小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

本当に歯は浮きます。

2008-12-11 09:24:00 | 歯が浮く

             

                         

最近3ヶ月の検索ワードです。

            

「歯が浮く」が多くなっています。

                

               

歯は本当に浮きます。

                     

                 

歯学用語では「挺出」といいますが、歯の周りに炎症が生じると歯は浮きます。

                     

何故歯が浮くかは完全には説明できませんが、一つは「異物排除機転」という

言葉で説明できます。

                

「異物排除機転」とは悪いものを外に出そうとする体の防御反応です。

               

歯周病になると歯の周りに歯周病菌、歯石、その他の汚れがたまります。

                 

それらにより炎症が起きて、歯ぐきが腫れたり痛みが出ます。

                        

この汚れを歯ぐきの外に出そうとして歯が浮くのです。

                      

             

ですから、歯が浮くのは歯が良くなろうと反応している証拠です。

               

炎症が軽い場合は浮いた歯が元に戻ることもあります。

                 

歯が浮く状態が長く続くようであれば治療する必要が出てきます

            

                

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

病の起源

2008-12-10 09:59:00 | 歯周病

先日、NHK「病の起源」で糖尿病について取り上げていました。

                            

                   

                 

太っているからといって糖尿病になりやすいわけではない。

                        

生まれつきインシュリンの働きが弱い人がいる

                  

昔から脂肪を多く取る食生活をしてきた欧米人は民族的に「脂肪に対する耐性」

がある

                     

日本人は近年脂肪を取る食生活に変化してきたので、民族的に「脂肪に対する

耐性」がなく糖尿病になりやすいといえる

                       

妊娠時母親が十分な栄養を取れない状況にあると、生まれてきた子供は先天的

にインシュリンの働きが弱い

          

などが述べられていました。

            

             

                     

今回のトピックスは、「生まれた環境によって糖尿病になりやすいことがある」

ということです。

             

私も漠然と「糖尿病は贅沢病である」と思っていましたが、それは間違いでした。

              

歯科医としても糖尿病と歯周病は密接な関係があるので糖尿病の話題は

見逃せません。 

            

               

今回の番組では糖尿病に関する最近の知見についての内容がメインで、

「では、どうすればよいか。」ということに関してはあまり触れませんでした。

                     

「運動が有効である。」という当たり前のことで番組は終了しました。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なぜ膿がたまると痛いのか?

2008-12-09 09:00:00 | 根の治療

          

                         

なぜ膿がたまると痛いのでしょうか。

               

膿は細菌感染による炎症の末に生じますが、膿がたまると痛いのには理由が

2つあります。

                         

                

膿は「白血球の死骸」です。

            

細菌感染が起きると、細菌をやっつけようとして白血球がたくさん送り込まれ

ます。

                     

白血球を送り込むために血液が充満するので腫れます。

                  

そして白血球は細菌と戦った後に死骸になりますが、これが「膿」です。

                    

つまり、血液が充満し膿がたまると内部の圧力が高まるので痛くなる

のです。

                

                       

また、炎症が起こると白血球と共に発痛物質も送り込まれるので痛みが

出ます。

                

わざわざ痛みが出る物質が炎症が起きているところに集まるのです。  

                      

これは痛みを出して患部を安静にさせようとする、体の防御反応です。

                 

               

                           

炎症が起きると腫れたり痛みが出たりつらいのですが、それは体が治そうとして

いる証拠でもあります。

        

             

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

舌に歯型がつく

2008-12-08 09:59:00 | 歯ぎしり、食いしばり

          

                       

「舌に歯の跡」ができている方の検索がありました。

                  

舌に歯の跡が付く原因は食いしばりです。

               

歯を食いしばる時に口を閉じたまま息を吸うと、舌が歯の内側に圧接されます。

              

これを繰り返すことによって舌に歯型がつくようになります。

                      

              

舌に歯型がついていても問題はありません。

                

症状が出るとすると、ヒリヒリ傷んだり口内炎になります。

              

食いしばりをすることが減れば歯型がなくなっていきます。

               

舌にできた歯型は「食いしばり」のバロメーターになります。

         

             

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

                     


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こんなもので虫歯に!(100%ジュース)

2008-12-07 09:39:00 | 虫歯

虫歯にならない人は何を食べても大丈夫なのですが、虫歯になりやすい人は

食生活を気をつける必要があります。

                     

でも虫歯にならないように食生活に気を使っている方でも虫歯になってしまうことが

あります。

                

よーくお話を聞いてみると原因がわかるものです。

                        

今まで、スポーツドリンク、のど飴、母乳などなかなか虫歯になるとは思えないもの

を紹介してきました。

              

今回の「こんなもので虫歯に」シリーズは、果汁100%ジュースです。

                

果物では虫歯になることはそうありません。

             

ですから100%ジュースも大丈夫だろうと思いがちですが、意外に100%

ジュースが原因だと思われる患者さんがいます。

                

特にお子さんで、毎日のように100%ジュース(リンゴが多いように感じます)を

飲んでいて虫歯になりそうになっている子を時々見かけます。

                 

ジュースに精製すると虫歯になる危険が生じる(糖も天然ものですと虫歯になり

にくいのですが、精製糖になると虫歯になりやすくなります。)のかもしれません。

               

メーカーがこっそり砂糖を入れているのかもしれません。

              

とにかく、虫歯になりそうになったら100%ジュースを毎日飲ませるのはやめて、

「今日はお茶の日」といって別のものを飲ませる日をつくりましょう。

               

                  


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母乳で虫歯になる

2008-12-05 09:03:00 | 小児歯科

            

                     

「母乳では虫歯にならない」という検索がありましたが、実は母乳で虫歯になる

可能性があります。

                   

最近、「無理に断乳せず卒乳しましょう」という考え方があり3歳、4歳まで母乳を

与えているお母さんがいるようです。

                  

この母乳により虫歯(とくに前歯)になっているお子さんを時々見かけます。

                     

母乳で虫歯になりやすいとは思えないので、歯の質が弱いお子さんなのでしょう。

                

乳歯の前歯があやしい場合は歯科医院でご相談ください。

          

             

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人類の虫歯の歴史

2008-12-04 09:25:00 | 虫歯

                     

                     

「人類の虫歯」という検索がありました。

               

今回は人類と虫歯の闘いという壮大なテーマでお話しようと思います。

                      

                     

元来天然のものを食べていれば虫歯になりません。

             

木の実や果物を中心に食べていた時代には虫歯はなかったはずです。

                

ところがある時代から原始人のガイコツに虫歯が見られるようになったのです。

                

人類と虫歯の闘いは、人類が火を使うことができるようになってから始まりました。

                   

特に火を使って穀物を食べることができるようになってから虫歯ができるように

なりました。

                  

穀物を火でやわらかくして食べられるようになって、でんぷんを摂取できるように

なって虫歯ができるようになったのです。

              

ただでんぷんで虫歯になる可能性は低いです。

                     

ですから原始の時代に虫歯になったのは余程歯が弱いヒトだったのでしょう。

                    

              

本格的に虫歯で困るようになったのは、砂糖を精製できるようになってからです。

(紀元前2000年くらい)

                

天然の甘いものでは虫歯になりにくいのに、人工的につくった砂糖では虫歯になる

危険がずっと増します。

                

砂糖はおいしいので世界中に広まったみたいですが、虫歯も一緒に広まったの

でしょう。

               

虫歯の歴史は砂糖の歴史とシンクロしていて、戦時中は日本で砂糖が手に入ら

なかったので虫歯も少なかったと聞きます。

             

ですから人類と虫歯の闘いは4000年以上続いているのです。

                    

              

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こだわり

2008-12-03 09:00:00 | 歯科話

「医者」と名の付く人種には、患者さんの病気が治ることに生きがいを感じる人が

多いです。

                  

ですから、治療して治る可能性があるとほうってはおけなくなるものです。

                 

ところが患者心理としては、治療しなくてすめばなるべく何もしたくないと思うのが

普通です。

                 

ここに医者と患者の気持ちのギャップがあります。

                   

簡単な治療であればまだ良いのですが、手術のような大げさな処置になるとその

ギャップはさらに大きくなります。

               

外科医は治るのであれば手術をしたくてたまらないでしょうし、患者としてはなる

べく手術を避けたいでしょう。

                   

                       

さて歯科医も技術職ですから、高度な技術を要する治療には胸躍るときがあり

ます。

                     

「こだわり」をもってより完璧な歯を作りたくなるでしょう。

             

ただ、「こだわり」を持って治療すると手間と時間がかかることが多いです。

                        

ところが患者さんの中には、「そんなに完璧な歯を入れなくても良い」と思っている

方もいらっしゃいます。

                          

そういう方にはこだわりの時間は無駄な時間となります。

                       

                      

治療方針は患者さんの意に沿って初めて正しいものになるので

医者は可能性のある治療方針をすべて提示して、患者さんが自分

の責任において治療方針を選択することが重要であると考えています。

                 

                 

というのは、医者に手術を勧められている患者さんがいらっしゃいました。

                    

その患者さんと話していると、「そうですよね。手術はなるべくしたくないです

もんね。」と同感します。 

            

でも自分がその外科医だったら手術をしたがるのではないかと、ふと感じました。

              

立場が違うと、思いも変わってしまうものですね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

男性にもホワイトニングを

2008-12-02 09:15:00 | ホワイトニング

最近までホワイトニングをお勧めするのは女性の方ばかりでした。

              

ホワイトニングをお化粧のようにとらえていたのかもしれません。

               

なんとなく男性にお勧めする治療ではないと考えていました。

                   

                  

最近、ご夫婦でホワイトニングをされた患者さんがいらっしゃいました。

                  

ご主人が先で、奥様が後にホワイトニングをされました。

                    

その時奥様が

            

「主人の歯が白くなってとても清潔な雰囲気になりました。」

        

と、おっしゃいました。そして、

           

「男性も歯が白くなくっちゃね。」

         

とのコメントに私の考え方に変化が生じました。

                    

それから歯の色を気にする男性にもホワイトニングを勧めるようになりました。

                        

                  

その結果、今年は今までになく男性の方にホワイトニングの治療を行いました。

                

そのうちの一人の患者さんに言われました。

             

「ホワイトニングという治療方法があるなんて今まで教わりませんでしたが、新しい

治療方法なのですか?」

               

私、「む、昔からありましたがやっとお勧めできるようになりました、、、、、。」

           

               

男性にもやっとお勧めできるようになりました。

          

                     

              


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジルコニア

2008-12-01 09:00:00 | 歯科材料

先日歯科医師会の講習会があり、テーマは「ジルコニアセラミック」でした。

              

現在もっとも流行っているテーマです。

               

講師は東京医科歯科大学の「口腔機能再構築学系摂食機能保存学講座」の

三浦 宏之教授でした。

                   

           

ちなみにこの意味不明の講座名は大学が独立行政法人になる時に付いた

名称です。

               

それまでは「歯科補綴学第2講座」というスッキリとした名だったのですが、何故か

このようなわけのわからない名称になりました。

                   

ちなみに私の所属していた「口腔外科学第2講座」は「口腔機能再構築学系口腔

機能再建学講座」という名称になりました。

                   

                  

余談はこれくらいにして、大学では5年前からジルコニアセラミックを使用している

そうです。

                

セラミックの土台としてジルコニアは優れているようです。

              

予想よりも早く臨床応用できそうです。

          

                 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

                    

               

                  


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする