6月に入り暑い日が出てきました。熱中症に気をつけないといけない季節がやってきました。
脱水が熱中症を引き起こす原因となり得るので、熱中症予防に水分をしっかり摂ることが推奨されます。
そして、テレビ番組やコマーシャルでスポーツドリンクが毎年のように勧められます。
結論から言いますとスポーツドリンクは熱中症対策にNGです。
水分補給には塩分をはじめとするミネラル分も大切で、スポーツドリンクにはそれらが含まれています。しかし、スポーツドリンクには砂糖も含まれています。
虫歯について 品川区 目黒駅 小幡歯科医院 (sakura.ne.jp)
(ページの最後にスポーツドリンクに含まれる糖分量が記載されています。)
砂糖を入れないとまずくて飲めないという理由があるでしょうが、これがかえって脱水を招きます。砂糖やカフェインのように分子量の大きいものには利尿作用があって、水分を失う原因となります。
ですから、緑茶やコーヒーも脱水予防にはNGです。
そして、歯科的にスポーツドリンクを飲んでほしくない理由があります。
虫歯と歯周病の原因となるからです。
虫歯はそのまま含まれている砂糖が原因です。
歯周病は以下の二つの理由によるものです。
・砂糖を含むものを口に入れるとプラーク(歯垢)がつきやすくなる
プラークができる最大の要因は糖質摂取です。プラークとは細菌の塊なので歯ぐきに炎症を引き起こす原因となります。これは外面での反応です。
・血糖値が急激に上がって歯ぐきに糖化が生じる
砂糖を含む液体を飲むと、吸収が早いので血糖値が急激にあがります。急激に増えたブドウ糖が余ってしまうと、体のいろいろなところにくっついて糖化が生じます。歯ぐきが糖化すると炎症が引き起こされて歯周病になります。これは内面から来る反応です。
中学生や高校生でも歯周病(歯肉炎という軽度なもの)になります。スポーツドリンクを多飲している子は歯の表面が溶けていたり、歯ぐきが表面的に腫れていたりします。飲み物が原因なので、それらは前歯に起こります。
本当に脱水症状を起こしたときはスポーツドリンクは有効だと思いますが、熱中症予防にはお勧めできないものです。
熱中症予防には麦茶と梅干がお勧めです。
小幡歯科医院