啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ハンゴンソウ」

2011-08-18 07:34:31 | 山野草

余りの暑さと、お盆の帰省をはじめ行事の多さで、思い通りに山にいけない日が続く。上高地の植物の豊かさのおかげでブログの題材にも事欠かず、撮影に出かけなくても良くしてしまっているかも?キオンとハンゴンソウの区別がキチンとできるようになったのも収穫?だった。実はカミさんに“キオン”と説明していたものが、調べて見ると“ハンゴンソウ”だった。

「ハンゴンソウ」はキク科キオン属の多年草。深山に咲き、草丈は1-2メートルと高い。キラキラ?とした黄色の花が目立つ。よく見ないと花の形では区別がしにくいが、葉が大きく切れ込み3-7裂しているのがハンゴンソウ。キオンの葉は互生している。梓川沿いの草むらに咲いていた。

和名は「反魂草」と表す。反魂とは魂を呼び戻すことだそうで、深く切れ込んだ葉が下を向き加減になり、その形に幽霊の手を連想してなつけたものと言うネットの書き込みがあった。ちょっと判りにくいが・・・。

山菜として若芽を天ぷらなどで食べるようだが、灰汁が強く一回使った油は黒くなって使えないほどだそうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「コウモリソウ」

2011-08-15 05:57:47 | 山野草

似たような形状が多く、地味な姿の山野草は苦手。中々識別できないから。上高地の梓川沿いの遊歩道に、大正池から遊歩道に入って間もなく、カミさんに写真の花の名を聞かれた。すかざず“オオカニコウモリ”と答え、昨晩までそう思っていた。ところが、ネットで調べようとするとヒットしないのである。カニコウモリ、コウモリソウはあるのだが・・・・。

「コウモリソウ」はキク科コウモリソウ属の多年草。深山の湿った場所に咲く。草丈は60-70センチほどで、周囲の草を上回って高く、目立つ存在。白い筒状の地味な花をつける。3方に先が尖った奇妙な形をしている葉が、翼を広げたコウモリに似ていることからこの名がついたのだという。

良く似た草で、カニコウモリという種を日光白根山に登った時に知った。コウモリソウより草丈が低く、自生する環境など似ているが、よく調べて見ると葉の形がかなり異なっている。どこかでいつか、カニコウモリより草丈が大きく、似たような花をつけるオオカニコウモリがあるということを覚えていたような気がしていた。

昨晩調べた結果は“コウモリソウ”。ただ“翼(葉先のことか?)が発達した変種でオヤマコウモリソウがある”とも書いてあった。素人に区別はつかない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ハクサンオミナエシ」

2011-08-14 11:04:13 | 山野草

立秋を過ぎたが暑さはますます盛んになるばかり。秋の七草といってもまだピントこないが、庭のキキョウは盛りを過ぎ、花期の長いオミナエシが元気。萩はまだ花をつけていないようだ。梓川のほとりに、ハクサンオミナエシ(コキンレイカ)が咲いていた。

「ハクサンオミナエシ」はオミナエシ科の多年草。比較的高い山で、岩の多い場所などでよく見るが、風の強い場所だと草丈は20センチほど。上高地で最初に見つけたハクサンオミナエシは、遊歩道脇の林の中で大きな岩の脇に咲いており、背の高さも60センチほどと高かった。白山で発見され、おみなえしに似ているからこの名がついている。

当家の玄関脇の庭にもオミナエシが咲いている。数年前、散歩の途中に農協のグリーンセンターで売っているのを見つけ、その時に買わず、後で行ったらもう売り切れていた。2年越しで買った“貴重な存在”。昨年辺りからすっかり定着して元気に咲いている。白山とは花が良く似ているが、葉の形が少し違っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ヤチトリカブト」

2011-08-13 09:16:00 | 山野草

強い毒性を持つことで名が知られるトリカブト。変種が多く、ハナ・ハクサン・ミョウコウなどを冠した30種類ほどが知られていると言う。ドクセリとドクウツギを合わせ日本3大毒植物なのだそうだ。花の色も多種にわたるようだが、濃い紫のものが一般的で、なんだか毒々しく?見えるような気がしてくる。

「ヤチトリカブト」はキンポウゲ科の多年草。上高地で咲いているものは、ホソバトリカブトの変種とされている。河童橋近く、梓川沿いの遊歩道で見かけた。草丈は高く1メートルほどあり、目立つ紫色の花が他の花から飛び出している。奇妙な形をした花が“鳥兜””烏帽子”の形に似ていることからこの名がついている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「タマガワホトトギス」

2011-08-12 09:16:59 | 山野草

那須の自然公園で“ヤマホトトギス(キバナホトトギスだったかも)が咲き始めた”と親切な年配の説明員?の方に聞いた。遊歩道脇に一本、まだ蕾の個体を見つけ撮影したが、ブログには載せなかった。理由は、同じものを上高地で見つけたからだ。こちらは、ホトトギス柄の黄色の花が咲いていた。調べて見ると、タマガワホトトギスと言う名のようだ。

「タマガワホトトギス」はユリ科ホトトギス属の多年草。深山の草むらや林の縁などに自生する。ホトトギスの仲間もかなり種が多いようだが、7-8月にはなをつけるタマガワ種が一番早く咲き始めるのだそうだ。群馬の里山に咲くホトトギスは、ホトトギス柄の混じった薄紫の花数がもう少し多く、葉の形も小さく少し細いようだ。上高地では、遊歩道沿いの日が射さない静かな草むらに生えていた。

タマガワ=多摩川をイメージしてしまう。このタマガワは京都府綴喜郡出井町を流れる小さな川「玉川」のことなのだそうだ。京都と奈良を結ぶ人口8千人余り、JR奈良線沿いの静かな町のようだ。ヤマブキの名所“玉川堤”があり、黄色の花に例えてこの花の名がついたと解説している書き込みがあったが、良く判らない。ホトトギスは夏鳥として飛来し“トウキョウ、トッキョ、キョカキョク”と独特の鳴きかたをするとりで、胸の縞模様(点々)が似ている。

ついでにもう一つ判明!!
鳥のホトトギス=不如帰
植物のホトトギス=杜鵑    と書くのだそうです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「センジュガンビ」

2011-08-11 05:35:21 | 山野草

大正池から河童橋方面に向かう遊歩道沿いで見つけた。何となくカワラナデシコに似ているが、花が白く別物。始めてみる植物だ。地味なタイプだけに、名を調べるのが大変と思っていたが、ビジターセンターの壁に“今咲いている花”として紹介されており、メモっておいた。

「センジュガンビ」はナデシコ科センノウ属の多年草。深山の林の縁など少し薄暗く湿った場所を好むようだ。茂った草の中から頭を出すように咲いており、草丈は7,80センチほどか。白い5弁の花びらは先端に切れ込みが入り、ナデシコの花に似ている。

日光・中禅寺湖の“千手が浜”で発見された。ガンビと言う樹木があるが、このことではなく中国原産の植物があり、これに似ていることから名がついたという書き込みがあった。花弁が千手観音の手に似ているから・・と言う説もあつた。ガンビという樹木はどんなものかとネットで調べると“白樺の樹皮のこと”などややこんがらがってきた。深追いするのは止め、これ以上はお任せします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「クサボタン」

2011-08-10 09:23:23 | 山野草

初めて見る花に会うと嬉しい。どうやって名前を確認しようかと思いを巡らす。河童橋の近くにビジターセンターのようなものがあり“現在咲いている花”を写真で紹介していた。その中にクサボタンがあり、難なく確定することができた。

「クサボタン」はキンポウゲ科のセンニンソウ属。ネットの書き込みなどここまでは共通しているが“多年草”と分類するところと“半落葉低木”としているところがあり、微妙だった。遊歩道脇に咲いている部分を見ると間違いなく“草”。ただし、茎の下部は木質化しているのだという。花の部分に眼をとられ、葉の形を覚えていないが、葉の形がボタンに似ているのでこの名がついたとしている。

花は1・5センチほどの小さく、円筒形で先が反り返っている。淡い紫色で、釣鐘状の花を下向きにいくつもつける。少し暗い紫色のせいか、可愛い形をしている割に目立たない。花弁に見える部分はガクになるという。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ソバナ」

2011-08-09 05:03:02 | 山野草

植物の種類が特定できない時や判らない時に、図鑑やネットで調べる。元々乏しい自分の知識だけに、確認することを含め殆どのケースで調べることになる。ところが“学者風”の、何だか難しい表現が多い。例えば、今日の花、ソバナが生えているエリアを現すのに「夏緑林域に本拠があり・・」などと表現する。夏緑林=広葉樹林のこと。学問的には意義のある表し方なのだろうが・・・・。

「ソバナ」はキキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。草丈は高く1メートル近くになる。花茎を高く伸ばし、釣鐘形の淡い青紫色の可愛い花をつける。写真は上高地の少し湿気のありそうな草むらで撮った。切り立った崖=岨(そば)に生え、食べられる(菜)ということで名がついているという。新芽と言うか若いときの茎を山菜として食べるのだそうだが、これを蕎麦に見立てて付けた名前という説明もあった。

ネットで見ると、ツリガネニンジンに似ていると言う書き込みが多い。分類上で同じ属だけに当然かもしれない。確かに花の形は似ているが、葉の様子や花の付き方などかなり違うような気がする。私は“ヒメシャジン”とこの花の区別が難しい。浅間山の西に連なる高峰高原で初めてこの花に出会い尊敬できる友人に“これはツリガネニンジン、これがヒメシャジン”と教わった。その時のシャジンがソバナに似ている。

未だに、ツリガネとシャジンの区別ができないでいる。もう少し標高が高い場所に咲き、草丈が30センチ前後と小さく、花が少し大きめのものがヒメシャジンと思っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「メタカラコウ」

2011-08-08 08:10:40 | 山野草

頻繁に行ける様になってからは2年も経っていないが、山を歩くようになってもう十年近く。高山植物の名も大分覚えてきたが、まだ図鑑上での知識でしかないもの、初めて見るもの、知らないものが多い。上高地に行って、新しい花にいっぱい出会えたことが嬉しかった。

「メタカラコウ」もその一つ。どこかで見たことがあるのかもしれないが、意識して写真を撮ったのは初めて。草丈が1メートルを越す大型で、キク科メタカラコウ属の多年草。上高地の大正池から遊歩道を歩き始めて直ぐに咲いていた。

カミさんに名を聞かれて「オタカラコウ」と答えた。つい先程までそう思っていたし、その名しか知らなかった。調べ始めると、似たもので“メタカラコウ”というのがあることが判り、更に進めた結果、この名に決めた!! 異議は受け付けます!!根の部分が龍脳香(宝香)の香りがすることから、この名がついたという。

理由は①総状花で下から順に花が開くが、舌状の花びらが1~3枚ほどで少ないのが雌(メ)タイプ。雄(オ)タイプは花弁が8枚ほどになるようだ②葉の先が雄タイプは少し尖っているが、雌は尖らないーー。雄雌異株ではないようだ。少しお利口さんになった気ち??
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

赤城「荒山」と「コメツツジ」

2011-08-07 08:02:59 | 低山歩き

朝、目を覚ますと曇り空。日中少し回復するが夕方には夕立。妙な天気が続いている。先月末に、天候が悪く至仏山に行きそびれてから、山を歩いていない。雨を覚悟で赤城の荒山に登ってみた。オトギリソウやニガナがポツポツと咲くだけで花は無し。山頂に近付くとコメツツジが残っていた。汗まみれとなったが、体重2キロ減の成果があった。

「荒山」(1572メートル)は赤城山塊の南側にあり、鞍部の荒山高原を介し南の鍋割山(1332メートル)と対峙する。赤城に上る県道の中腹にある姫百合駐車場(約1000メートル)を登山口に、荒山高原まで約30分ほど。高原から北に45分ほど上ったところに山頂がある。ファミリー向けコース。標高で200メートルほど低い鍋割山は広大な展望があり人気が有るが、荒山は殆ど展望がきかず、人気も無いようだ。雲の中で展望の取れない当日も、結構歩いている人がいたが荒山に行く人は私だけだった。

“赤城はツツジの山”でもある。赤、白のヤシオツツジ。群落が広がるレンゲツツジからヤマツツジまで多彩。もう、ツツジのシーズンは終わったと思っていたが、小さな白い花をつける「ヤマツツジ」が残っていた。花径は5ミリ以下の小さな白い花が印象的。“蕾が米粒に似ている”“小さな白い花から米粒”と、名のつけ方の説明が微妙に違っているのがあった。もちろん、ツツジ科の落葉低木。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする