啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

やっと出会えた「アズマイチゲ」

2013-04-29 08:40:28 | 山野草

赤久縄山の林道で昨日、アズマイチゲに出会うことができた。2回ほどこの花の写真を撮りに行ったが既に花期は終わっていた。庭のヤマブキソウが咲き始めたので、カミさんを誘って御荷鉾スーパー林道をドライブ。日当りの良いところならヤマブキソウが咲き始めているのではないか?・・・運がよければアズマイチゲに出会えるかも・・・。里では藤やツツジなど春の花が満開のゴールデンウィークだが、標高で1300メートルほどの赤久縄山直下の林道は芽生えが始まったばかりだった。

ちょっとだけ早かったと悔やみながらも今日の散歩を兼ねて林道を歩いてみる。登山口では“山頂への欲望を抑えるのに必死”だった。「あと100メートル言って引き返そう」と決めた途端、カミさんから“あった!!こんなに可愛い”の喚声。林道の端に落ち葉に埋もれるように、10株ほど可愛い小さく優雅な花を開いていた。その先の樹林でも小群落を見かけた。

「アズマイチゲ」はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。周辺の木々に若葉が茂る頃に葉姿を消し、1年の大半を地下茎で過ごす、はかないスプリングエフェメラルの一つ。茎に付く葉には柄が亜3本が輪生、柄の先に3枚の葉をつける。キクザキイチゲに姿が似ているが、葉の先が丸みを帯びているのが決定的な違い。

花期は3-5月。草丈は10-20センチ。茎の最上部に径2-3センチの花を1個つける。花は横向きか斜め上を向いて咲くが、キクザキイチゲが上を向いて咲くのでここも区別のポイント。花弁に見える白い部分はガク片が変化したものだと言うのに驚く。

葉だけでなく、花冠の部分も何となくフックラとしており“優雅”を感じる花。