啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ヤマエンゴサク」と「ニリンソウ」

2013-04-19 09:10:47 | 山野草

鬼石町(現・藤岡市)の市街地を抜け、神流川を渡ってすぐ右折すると、かなり規模の大きい「カタクリの里」がある。3-4週間前まではかなり多くの人が訪ねたはずだが、4日ほど前にここを歩いてみると誰も居ない静かな場所になっていた。遊歩道沿いに一面に咲いたカタクリはもう実をつけていたが、周辺の草むらや水の流れ沿いには、ヤマエンゴサクやニリンソウ、ウラシマソウかテンナンショウの仲間など野草がいっぱい咲き始めていた。オフシースンのカタクリの里も楽しい。

「ヤマエンゴサク」はケシ科キケマン属の多年草。ウィキペディアの解説ではケマンソウ科になっていたが、ジロボウやエゾ、ミチノクなど似たようなものが多く、区別が難しい。写真の個体は鬼石町で撮ったが、最初はジロボウエンゴサクと思っていた。所有している図鑑(小学館)で“葉の形から種を区別していた”ので参考にすると、葉の先端に凹凸があるのがヤマタイプとしておりこれに習った。ジロボウタイプは花の形など区別しにくいが、葉先はスンナリと先細になっている。草丈は10-20センチ。

地下に径1センチほどの塊茎があり、ここから1本の茎を出す。葉は茎に2枚互生し、更に2-3回3枚の複葉を出す。花は4-5月に咲き、淡い赤紫色の総状花序を数個つける。奇妙な形をしているが、その分目を引く。

「ニリンソウ」が細い流の脇に咲いていた。キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で
春の山を代表する花の一つ。谷川の土手沿いなど群生している姿を良く見かける。

葉は茎に3枚が輪生し、先から2本の花柄を伸ばし先端に五弁の白い花を咲かせる。可憐だが良く見かける分、存在感が薄れているのかもしれない。ハクサンイチゲの里山版というような形。

コメント
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