庭のヤマシャクヤクが咲きだした。フンワリと清潔で何だか優しい花。この花は大好きだ。まだ、フィールドで自生したこの植物に出合ったことが無い。昨年、尾瀬に行った時に三条の滝の辺りに自生していると教えたいただいた。咲く季節は「だぶん7月上旬だと思う」言っていた。見に行きたいものだ。
「ヤマシャクヤク」はボタン科ボタン属の多年草。所有の図鑑ではキンポウゲ科としている。新芽の様子から葉、花の形までボタンに良く似ている。関東以西の深山のブナ林、谷沿いなどの肥沃な場所に自生すると言う。群馬県では絶滅寸前または絶滅危惧種(絶滅危惧Ⅰ類=CRまたはEN)に指定されているようで、群馬県内の山は大半を歩いたが、まだお目にかかっていないのも仕方が無いところのようだ。ただし、農協のグリーンセンターなどでは頻繁に売られている。当家の庭のものも、買ってきたものだ。植えっ放しだが結構元気に毎年花を楽しませてくれる。
花は茎の最上部に1個。花径で4-5センチの白い花を上向きにつける。花びらは5枚。緑色のガク片が3枚ある。雌しべは2-5個あり、柱頭は赤い。周りを葯が黄色い多数のオシベが取り囲んでいる。秋に果実を作るが、童話に出てくる黒いタイツ姿の小人が先の尖った黒い帽子を被っているのを思わせる奇妙な形(袋果と呼ぶらしい)。熟すと袋が裂けるが、赤い実は結実しておらず、黒っぽく見えるものが結実していると言う。