ニコ、酒場で戯言

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なべ presents

Happy days

2005-07-21 20:45:00 | 競馬
グローリアスデイズが登録抹消、引退することになった。

競走成績は栄光の日々と呼ぶには少し足りなかったが、存在感は示した。ハナ差重賞を逃すあたり、そこに“こだわらない”あたりにその母グレースアドマイヤを見て微笑ましかったが、最後のほうは競走意欲が失われていたように感じた。

母グレースアドマイヤに惚れ、その仔リンカーンの活躍に驚喜し、そしてグローリアスデイズがオークスに出走する。サンデーサイレンスに感謝しつつ、この幸せに浸る。

グレースアドマイヤがオークスの権利を獲りながら骨折。そして、数年後グローリアスデイズがオークスの権利をまさに獲らんと欲して激走するのを目撃しながら、極めてシンプルだがダイナミックなそのドラマに心を打たれたものだった。

権利を獲るも結果はハナ差2着。

勝負は勝たないとダメだ。少なくとも勝ちに向かって全力でないと面白くもなんともない。勝つことに全てを捧げてもいい、という刹那的でひどく現実的じゃない精神性が私に訴えかける。気高い、と。何としてでも勝とう。だが、そう馬も思い、走っているのが分かった途端、勝負がどうでもよくなる。そこに至るまでは浅ましいまでに勝負にこだわっているのに。

グローリアスデイズが激走する直線を目の当たりに、脳内にいろいろな充足物質が出てきているのを感じた。私自身も最後に勝負に“こだわらない”あたりにこの血統への縁を感じてしまうのだった。夏を越し、秋を向かえローズSで再び激走。またしても2着だったが、その走りにも納得がいった。普段はちっとも思わないのにそういうときは、「競馬って勝てばいいってもんじゃないだろ」などと呟きたくなるのだ。そして、それは競馬をやっている幸せないくつかの瞬間の中でもとびきり大切な瞬間で、それを2回も与えてくれたグローリアスデイズには感謝である。引退にも未練はない。現役のときは、どうにかしてインチキ重賞でも1つ勝たせてやろうと息巻いていたし、また仔が出来たら、勿論、なんとしてでも勝たせようと呪いをかけたり、祈ったりするだろうが(笑)

勝負に身を捧ぐのと無事に完走を望むのとのジレンマに悩まされることなく、引退して繁殖にあがれば、心の底から長生きして沢山子供を産んでほしいと素直に思える。

おつかれさま

画像はリュバン☆さんからお借りしました。