岡山市議会議員/おにきのぞみの虹色通信

〈いのち・みどり・平和〉を大切にする
 政治や暮らしをつくっていきたい。

8月6日 荒川区の人事戦略構想 & 川崎市の区民会議

2009-08-06 | おにき日記

 8月6日、広島に原爆が投下された日。いつもなら長泉寺(南方)で平和の鐘を撞くのですが、今年は首都圏に。でも、8時15分には広島の方の空を見上げました

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 午前中は荒川区。駅から区役所に向かう道中は、下町の風情たっぷりで、好きですね(^^)。「人事戦略構想」と「非常勤職員制度」について視察をしましたが、現在、荒川区にはこのテーマへの視察が相次いでいるということです

 「これからの人事政策は、職員という『人材』が力を発揮することにより、プラス要素の増大化を目指すことにある(人件費というマイナス要素をいかに減らすかという発想ではない)」とし、2007年に「人事戦略構想」を策定。若手や次世代リーダー育成など9つの重点プランを盛り込んでいます。
 その一つが、「意欲を持った人材を幅広く発掘し、職員として採用する」ということ。「政令市になったら全国から優秀な人材が集まる」とは全く姿勢が異なり、学生時代から自治体について学び考えてもらい、意欲ある人を採用するための方策です
  
 ①大学での就職ガイダンス等に出かけ、自治体や荒川区を紹介するための説明・資料提供を行う。②インターンシップを制度化し、区行政の様々な分野での職場体験を通して、公務員や荒川区への関心を高めてもらう、③マイクロバスによる荒川区内見学により、荒川区に対する理解と共感を深めてもらう、などです。
 東京都内23区の職員は、23区で共同して採用を行うのですね。荒川区への知識や関心は必ずしも大きくなかったそうですが、いろんな工夫で荒川区をアピールしておられます

             
  
 「非常勤職員制度」の抜本的な改正もその一つ。私は、非正規化が進むことへの疑問・懸念を持っていますし、「非常勤職員」のとらまえ方については更に深い議論が必要ですが、現実に多くの非常勤職員が存在するなかで、常勤と非常勤の格差是正についても考慮する必要があると思います

 荒川区では、能力・技量・責任に応じた職層(現在3層、今後更に検討)を新設し、報酬額や超勤対応など職責に見合った処遇への改善が行われ、研修も実施されます。「選考」の上、職層と報酬がアップしますが、これまでには考えられなかったことです。法的な縛りがあるなかで、福利厚生も含めて、精一杯の工夫と努力を行っているように見受けられました

 総務省は、恒常的な業務には常勤職員を原則とし、非常勤職員を臨時的あるいは補助的な業務に従事するとしていますが、一方で、定員削減を指導していますから、現実との間に大きなギャップが出てくるのです。
 生活をしていくための目安の一つは年収300万円だと思います。今回の思い切った取り組みでも、多くの人は及びません。実際に勤務している方や労働組合にもお話を聞いてみたいところでした。遅ればせながら、岡山の実態について、整理・理解をしてみたいと思います

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 午後からは川崎市で、区民会議の視察を行いました。私自身は市民参加でまち作りを行う上で、区民会議の設置が必要だと思っています。地方分権が言われますが、市民・住民分権を進めていかなければなりません

 川崎市では2006年に区民会議がスタートしました。区民会議の目的は、市民自治の拡充と、区役所機能強化のためです。いろんなお話を聞きましたが、市議会と区民会議の権能調整については、川崎市でも議論になったところだそうです

 区民会議は、区の議決機関ではなく、地域社会の課題を地域で解決するための方針と方策を調査審議する機関。市議会は全市的視点から審査・協議し、議決を行う機関。市議会で審議中のものは、それを尊重し、区民会議での協議は見合すということにしているようです。実際に運用してみると、うまく棲み分けができているとのことでした。議員は、選挙区とされる区の区民会議に出席することができ、区民会議参与として必要な助言ができると条例に定められています

 川崎市では設置前に、各区での試行・区民会議がもたれたそうです。一度、どこかの区民会議の様子を傍聴してみたいと思いました。

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 文章、長くなりました。短くと思ったけど、できませんでした。視察の資料は、事務所に整理しておいています。☆★☆写真の赤いカーディガン。この夏ゲットしました。色と着やすさがお気に入りです



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