即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

ブームがもたらすこと

2010年04月05日 16時47分22秒 | 将棋
落語の事、これこれこれと書いてきました。

先日、強烈な落語マニアの友人と飲んだ時の話です。

最近かなりの落語ブームとのこと。
若いファンも急速に増えてきているとのこと。
ある意味うらやましいしそうなった背景や理由をきちんと調べてみたいところです。

それで、何が変わりつつあるかというと、
(あくまでもその友人の意見だとは思いますが)

若手でも、芸が巧くなくても、何でも受けてしまう。

その結果、若手の噺家が慢心するようになっている。

そして、芸が粗くなってきている。

うーん。よくわかる。。。

生かすも殺すもお客様次第。褒め殺し。

彼のような落語をこよなく愛するファンとしては、
いろんな落語家の落語を観ているうちに、
「落語という古き良き日本文化」を育てたい気持ちが膨らんできた、とのこと。
大げさに言えば、自分たちのようなコアなファンが、芸の質を守り、上げていくくらいの気持ちだそうな。

すごいです。
おこがましいと思う人もいるだろうけど、一ファンとして、そこまでの意識、熱烈な愛情が持てるというのは、落語界も幸せだと思います。

ということで、ブームになりすぎて、右も左もわからないファンが増えていることは、
あまり歓迎すべきことではないと言っていました。

ゴルフも似たような話がありますね。
石川遼や宮里藍、横峯さくらが大活躍して、以前よりギャラリーも視聴率も増えている。
当然ながら、ゴルフのことをあまり知らないギャラリーも押し寄せてくる。
それに連れて、平気で写真撮ったりなど、マナーがすごく悪くなっている。

そういうビギナーファンのために、お金をかけて、「観戦のマナーを守りましょう!」というPRビデオやポスターも作ったらしいですね。

ずいぶん昔、京都や奈良、津和野とかがブームになり、歴史も文化もおよそ興味のないようなアンノン族のギャル(死語?)たちが押し寄せて、ちゃらちゃらしたお土産屋さんが並び、警官が来るほどではなかったけど、景観を損ねたこともありました。

ファンが増えれば増えたでいろんな悩みが出てくるようです。

さて、将棋界は一体どうなんでしょうか?

栃木将棋まつりもおとといの弁護士イベントも満員御礼だったそうだし、僕がこの前行ったA級順位戦最終局とか、王将戦第五局の大盤解説会も立ち見だった。
まあハコ(キャパ)の問題はあるだろうけど、これは何年か前に比べたら、確実に進歩してるのではと思えてしまう。

過去の解説会の集客実績の時系列データなんてきちんと取っているんでしょうか?

先日、なんでアンケートをやらないんだろ?って書いたのだけど、いつも来てる人(レギュラー顧客)だけでなく、新規の客が増えているのか。
一度来た人はリピーターになっているのか。
来場客満足度は高まっているのかどうか。

今、連盟もLPSAもプロ棋士たちも、普及のために、全力投球をしている。
そういう努力が、ちゃんと実を結んでいるのかどうか。
単に、連盟の収支が改善されたかどうかなどの曖昧なことでなく、きちんと把握しようとしているのでしょうか?
そして、うまく行っているにしろいないにしろ、データを元にして、その原因を究明し、分析し、修正をかけ、さらにいい方法、効率的な方法を編み出そうと努力しているのかどうか。

もっと言えば、イベントの集客数だけの問題ではなく、
将棋連盟やLPSAやタイトル戦HPなどのアクセス数、
将棋世界や週刊将棋の販売部数、
NHK杯や囲碁将棋ジャーナルの視聴率、
囲碁将棋チャンネルの契約数、
などの時系列データも知りたいところです。

将棋ファンは、減ってなくて、着実に増えているのか。
今やっている普及の努力、底辺拡大の施策が、数字の実績、結果として着実に現れているのかどうか。

将棋は斜陽産業、という言葉もあったけれど、今はどういうカーブのどの辺にいるのだろうか。

一将棋ファンとして、将棋をいう素晴らしい文化を応援したいと、常々思っているので、ついついそんな風に興味は尽きない今日この頃なのです。
コメント (2)
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