無印の小鉢に入れた苺。少しくすんだ乳白色の地肌に映える生きている赤色。ヘタの緑が絶妙だ。自然はなんて不思議なんだろう。自分のは食べ終わり、ママヨさんの鉢に1個残ったのを何気なく見ていて「ふーん」と思った。間違いなく「描いて下さい」って言っている。21日春分の日の朝。
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26日は63歳の誕生日。台所にあった広島製レモン描く。袋に入ったやや小ぶりの黄色。この色と形も絶妙だ。砂糖漬けにするらしい。立男がちょっとつまんで食べてしまった、ということは起きないので配膳台に無防備に置かれてる。レーズン入りチョコや源氏パイはいつも「へーっ」というところに隠されているのに。
立男は、風景でもそうなのだが、静物でも「人の手」の入ったものが描きたくなる。自然に感動するというより、自然に見え隠れする人間が面白いのだ。鉢や皿、ビニール袋だけだって面白い。