波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

【その4】 歩く

2011年03月24日 | 【保管】一寸凡師コラム

 日差しが柔らかくなってきた。今まで季節の移り変わりには無頓着だったが、最Photo_3近、肌で感じるようになった。

   
徒歩で通勤するようになって一ヶ月余り。

   
凡師がなぜ徒歩通勤を始めたかというと、ズバリ、体力と判断力の衰えを感じたからである。例えば、道で誰かとすれ違うとき、同じ方向に避けてしまう、避けるタイミングが遅れてしまい相手にとってフェイントになる、2度目の方向転換で足がもつれる、などといった場面が多くなった。挙げ句の果てには、人とすれ違う時は常に手刀を切って『スイマセン、スイマセン』といった始末。Jリーグ元年、TVでカズのフェイントを見て、人知れず練習した経験を持つ凡師としては、このまま現状に甘んじるわけにはいかなかったのである。

   
   歩くことは、体にとってだけでなく、心にも優しい。目に映る景色、肌で感じる温度、風のにおい…。近頃は、「挨拶する人が減ってきた。大人だって…」等と言われるが、凡師が通勤途中にすれ違う人は、皆挨拶を交わしてくれる。徒歩での通勤は、朝のひとときに深みを与えてくれている。

   
    
カズ並のフェイントを手に入れたくて始めた徒歩通勤。カミソリのような切れ味のフェイントはまだできないが、凡師にとっては得る事がたくさんあった。「別にフェイントなんかできなくてもいいか」とさえ思える。(実際、本当にフェイントしたい訳でもないし…)犬の散歩をしてるおじさんと交わす挨拶、凍った坂道を何度も転びそうになりながらの小走り、側溝に足を取られ捻挫した足首(軽傷)、ふくらはぎに感じる疲労感(慢性)、靴擦れした踵に貼るカットバン(100均)・・・とにかく全てが爽快なのだ。


    日
差しが柔らかくなってきた。春は近づいている。

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