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気怠い朝、不快な光景


気分の乗らない朝。
何故、気分が乗らないのかも、よく分からない。
いつも通りの朝のようにも思えるし、
いつも、こんな気分だったように感じなくもない。

先週の話。
とにかく、ムシ暑い朝。
駅前の交差点で、赤信号とニラメッコしていると、怒鳴り声が聞こえてきた。
そちらに目線を動かすと、中年のタクシー運転手が、
ハッピ姿の老人に怒鳴りつけていた。
「なぁんだよ!その態度わぁ!!まずは”す・み・ま・せ・ん”だろうがぁ!!」
どうやら、老人が乗っていた自転車が、運転手のタクシーにぶつかったらしい。
一方的な言い分に老人は、憤ったような表情を見せていたが、
それが運転手の気分を、さらに煽ってしまったようだ。
「おい、お前、降りろ!」
老人を追いやるように運転手は言った。
運転手は、かなり肩幅のある中年男性だった。
そこで、ようやっと老人は、小さい声で「すみませんでした」と、渋々、言った。
「なぁんだよ。こっちは警察を呼んだっていいんだぞ!」
状況を考えると、老人にも”非”があるようにも見えるが、
正直、運転手の乱暴な言動と態度には、不快にさせられた。
”声をかけるべきか?”
そう思ったが、気分が乗らなかった。

信号が”青”になり、交差点を渡っていた。
電車に乗り、窓越しに交差点を見ると、まだ言い合っていた。
”何かできることなかったのか?”
少しだけ考えた。
こういう気分のときは、頭にイヤな光景が残ってしまう。
警察を呼ぶことも考えなかった訳でもないが、より大ゲサになりかねない。
それに通報者として関われば、出勤前に時間を取られてしまう。
それは煩わしかった。
次の駅で乗り換えながらも考えていた。
”タクシー会社とナンバープレートから、
タクシー会社に連絡して注意させることもできた”…と思いついたが、
どちらも覚えていなかった。
それだけ。
それで終わりだった。



追記:
厚生年金基金の解散で倒産した関西のタクシー会社のニュースも含めて、
色々と厳しいタクシー業界。
ストレスも多いのかも知れない。
それでも、路上で客商売の人間が乱暴な言葉で怒鳴り散らすなど、
あまり好ましいとも思えない。
まあ、今後、この運転手のタクシーに乗りたいとは思わない。
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