戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

闘魂注入in舞台

2014年07月21日 | 想うこと

昨日は、午後から文化会館へ行き、岐阜県高校演劇飛騨地区大会を観劇してきました。

飛騨地区の四校の演劇部が県大会を目ざし闘います。

1時間弱の作品で。

幕間には、それぞれの健闘を讃えながらの討論会が行われます。

表向きは。

まあ、軽く感想を述べるのにとどまりますが・・・。

私が観たのは、飛騨高山高校の『空ゆく月のめぐりあうまで』、と、益田清風高校の『10年経ったらきっと・・・』、でした。

高山高校の作品は、顧問の先生が書かれた台本を元に創られたオリジナル作品です。

益田高校は、高校生向きに既成の台本でした。

『空ゆく月のめぐりあうまで』は、構成のしっかりしている、見応えのある作品でした。

前半、舞台設定、登場人物等の説明のため少したるい感じで進んでいきましたが、後半から話も盛り上がってきて、ショッキングなシーンもあり、最後は、切ない、泣かせる締めとなりました。

途中、高校三年生たちの進路に対するそれぞれの悩みが語られ、演じる者たちのリアルな側面が表現されます。

そして、残酷な現実により、それが破綻する主人公の辛さが胸を打つのです。

主人公が最後に呟く、「思い出が消える・・・」、胸に凍みてきたセリフでした。

この一つだけでも、十分見せた芝居だと思いました。

主人公は、友達の見送りを遠慮し、劇中、再三歌われる、伊勢物語に詠まれた題名の短歌を胸に、旅立つのです。

それが、かすかな希望に繋がる、と感じられました。

良いものを見せてもらえた、と感動いたしました。

『10年経ったらきっと・・・』は、とても面白い作品で、けっこう笑うことができました。

こちらも構成が良く、喜劇としてよくできた作品だったのです。

しかもそれを支える役者陣がけっこう填っていて、うまく表現できていたと思いました。

配役の妙ともいえるところで、登校拒否をしている中学生の役を、3年生のベテランが演じるというのが、また巧いところだと感じました。

最大の見せ場である、隠れた者が現れる場面は、まるで、三谷幸喜の作品を観るようでしたが、スタッフをはじめ、それを良く理解して創っていると思いました。

会場もけっこう盛り上がり、笑い声が絶えませんでしたが、オヤジの私は、個人的にも受けるシーンが多く、一人で声を出して笑ってしまった場面もありました。

それだけ楽しめたのです。

面白いものを見せてもらえたと、こちらも感謝いたしました。

さて、結果なのですが・・・決して優劣を決めるわけではないのですが、県大会には一校しかいけませんので、優秀校が選ばれます。

午前の二校・斐太高校の『青い星』、と、吉城高校の『See You・・・』、は、観劇することができませんでした。

ので、この二校はどうだったかわかりません。

優秀校には、飛騨高山高校演劇部が選ばれました。

県大会まで一ヶ月あるので、練習し、よりアンサンブルを強めれば、けっこう良い成績を収められるのでは、と思います。

頑張ってください。