白木山麓の農園は実りの季節を迎えた。区画を超えて、サツマイモやサトイモをいつごろ掘り起こすかといった話題、ダイコンやホウレンソウの種蒔きや、ジャガイモの生育ぶりに関わる話題が飛び交う。皆さん、日焼けした顔に微笑みを浮かべている。
今年は鳴門金時とカボチャの収穫を急ぎ過ぎた。数年前つるボケで生育に失敗した鳴門金時を、今年は早めに堀り起こしてみたら芋がたくさんついていたので、つい掘り進んでしまった。甘さが足りないような気がする。土の表面に芋が顔をのぞかせる頃が収穫期だと先達が示唆していた。カボチャは姿が良いことにつられて収穫してみたら十分に熟していなかった。茎とカボチャを結ぶ部分(ヘタ)が十分コルク色になる頃が収穫期だ。
農家の人たちは葉の繁り具合や茎の生育ぶりで栄養状態を判断するようだ。本日の品定めで、管理人さんからトウガラシやゴボウ、ナス、サトイモ、サツマイモのいずれもうまく育っていると評価された。
「それにしても根菜が多いですな。」という寸評の後で、やはり管理人さんから「干し柿」用の渋柿はいらないかと問われた。毎年つるし用の渋柿の調達に苦労していることを伝えたら、来週あたりに近くの農家で「柿もぎ」と廉価販売があるので話をつないでおくということになった。渋柿の実をとる(もぐ)時期について、干し柿に適した時期がある。その適時が1週間前後に迫っていると管理人さんに声がかかっているらしい。新参者としては期待に胸を膨らませている。今年は収穫の適時について多くのことを学んだ。