何年写真をやっていても、少しも進歩がないので、諦めが半分ですが、しかし一方では、何とかならないものかと、もがいてはいますが、効果のほどは全然ありませんが、一応記録だけは残しておきたいと書きました。
1. ボケ写真と図鑑的写真・・・全く逆の必要性
私は花の写真を撮ることが多いが、その時に主題となる花をクローズアップするとともに、背景を目立たなくして、”静かな脇役”となるようにする必要がある。 つまり、背景を”美しくぼかす”ことが求められる。
また逆に、例えば植物図鑑のような場合は、花ばかりでなく、額も茎も葉もきちんと写し、場合によっては、環境や土や地面を説明したい場合がある。このように写真全体にピントを合わすことを「バンフォーカス」と言い、撮った写真を”図鑑的”と言う。
2. 撮影テクニックの向上と撮影機材
この相反する要求に応えるには、撮影テクニックの向上で対応することが出来るが それは簡単なことではない。 そこで考えられるのは、ピントの合う範囲が広く(焦点深度が深く)出来る上に、背景をぼかすことの出来る機材を求めることになる。
テクニックの向上を棚の上にあげておいて、機材で補おうとする、いつもの浅はかな考えが、またしてもでてきたのであった。 それが最も簡単にできそうなのは、そのようなレンズを購入することである。
ぼかすには被写体に最接近の上、背景との距離を大きく取ることと、絞りをなるべく開く事である。 さらに、出来るだけ焦点距離の短いレンズにして、バンフォーカスにすることではないかと考えたのであった。(注:これはまっとうな理論ではない・・・???)
3. 購入レンズ
以上の目的達成のために、最近ニコンから発売の次のレンズを購入した。 (¥32,000 ビックカメラ)
焦点距離 40mm(単焦点) 絞り:3.5~22 画角:38.5° 最短撮影:163mm
私の持てるレンズ中では最も被写体の近くにレンズを近づけられ(背景との相対距離が長く取れる)、かつ、焦点距離が短い(ピントの合う範囲が長い)ものなのである。
この結果、マクロレンズのラインナップ は下記となった。(写真はレンズプロテクター付き)
左より、① 180mm F3.5/32 画角:14° 最短:470mm
② 90mm F2.8/32 27° 290mm
③ 60mm F2 26.35° 230mm
④ 40mm(今回購入の上記のもの)
撮影に出かける場合に、従来は標準レンズ(16~300mmズーム)の他に、90mmか60mm、時にはテレコンバーター(×1.4と×2)を持って出たが、今後は90と40mmにテレコンを加える形が理想であるが、重量制限からレンズは減らさざるを得ないかも知れない。
4. 実験結果
撮影結果の一例を示す。 (詳細な実験をしたが、ここではわかりやすくするために、単純比較とする) まずは、略同じ大きさに撮ろうとした場合における、レンズの比較。
① 絞り最大の場合(バンフォーカスに撮りたい場合)。
レンズ:90mm
レンズ:40mm
ここでは、両者の違いは明確ではないが、40mmの方が焦点の合う範囲は広くなる。
② 絞り解放(最少)の場合(出来るだけぼかしたい場合)。
レンズ:90mm
レンズ:40mm
5. 結論
この実験ではほとんど変わらなかったので再度やって見るが、 40mmでも少々我慢すれば、捨てたものでもない事が判明したので、今後の実用により、質の向上の可能性はあると感じた。
・・・とは言うものの・・・はてさて、これを使った場合、どのくらい写真の質が上がるでしょうか?。 それは期待する方が無理、何しろ撮影者が既に大ぼけ(?)になってるから所詮無理な話かも・・・?。