この辺りは北緯28度前後で、奄美諸島(沖縄よりやや北方)の周辺に相当するから、亜熱帯地域ではある。しかし、カトマンズは盆地であり、標高は1300mであるので、独特の気候条件があり、当然ここの植物も、我が国のものとは異なり、珍しい花に出会えるとの期待を持っていた。
我々が訪れたのは11月中旬、それは雨季が9月で終わって少し経ち、乾季の真っ盛りであったし、北半球は秋のシーズンであるからか、花が少ない時期であったのかも知れないが、出逢えた花の種類は多く無く、珍しい花や、当地固有の花には出会えなかった。
ニュージーランドの時は12月の初旬(ここでは初夏)に訪れたが、見る花が多かったのと好対照であった。その、ひとつには、ここでは花を公共の場や自宅の庭に植え育てるには、時間と経済的な余裕がないことも原因しているかも知れない。単に花の少ない時期に来ただけでは無いように思った。
さて、前編では、名前のわかる、日本でよく見られる花を中心に公開したが、今回はあまり見られない花を掲載することにした。当然これらの花は私は名前を知らない。前回ニュージーランドでは幸にして、現地に育つ植物を載せた図鑑(日本語)が購入出来たので、名前を知る事ができたのである。
ネパールに着いてから、商店の前を通る度に”現地花図鑑”が無いか常に注視してきたが、出逢うことはなかった。植物は現場の気候など生殖条件により、その大きさや形、色などが変化することがあり、日本で売られている”安物”の図鑑で名前を調べるのはナンセンスと判断し、名無しの権兵衛のままとした。
下の花は、ハイビスカスに似ているが、花びらは開くことはなく”つぼんだ”様な形のままらしいが、雄しべだけは花から付き出ている、少し変わった花である。あちこちの庭などで見られた。
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あるホテルに入ったら、この花一輪と濃い緑の檜のような葉とを根元を銀紙でくるんだものが、毛布とシーツを重ね斜めに折り返した先端に載せられていた。これは何らかの意味があると思われる。翌朝の枕銭は少し多めにすることを忘れなかった。
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植物園で見かけそうな花である。サルビアに似る?。
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グミではない。
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ヒルガオではない、他にもペチュニアなどよく似た花は見かけるが、葉が全く異なる。
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美しい花であるが、名前が解らない。
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見た事があるような気もするが思いだせない。
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「クマーリ」の住む館の真ん中の庭に咲いていた。「クチナシ」に似ているが花が小さいし、葉が全く異なる。
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以下は道端に咲いていたものである。
「ノボタン」によく似た花であるが、葉が全く異なる。
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花も蕾も「ノボロギク」にそっくりであるが、日本のものは花びらの数がこれよりも1~2枚少なく細い。
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以上であるが、ここに掲げた花以外には、「菊」の花があちこちで多く見られたが、小型で色も絵になるようでもなかったし、時期も盛りを過ぎていたので写真にはしなかった。ここでの「菊」は「金盞花」とともに神様へのお供えに、また祭の飾りとして、欠く事の出来ない花として植えられているようである。
以上