2019.05.24(金) 好天に恵まれたが、5月にしては極めて暑く、真夏なみを感じるほど。 地区の自治会の松寿会(老人会)主催の日帰りバス旅行として、大阪万博記念公園に来たので、その最終編を掲載する。 なお、過去の掲載分は・・・
① 阪急ホテルで昼食
② エキスポランド前で集合写真
③ 水族館ニフレルを駆け足見学
④ 広い公園を一直線に進む(自然文化園)
⑤ バラ園
⑥ EXPO70パビリオン
その最終編は・・・
「夢の池」
何故こんな名前が付けられたのかは知らないが、古い昔の事を思い出して、夢の中に展開する場所と解釈することにした。 夢に出てくるのは。1969年(昭和44年)ごろ、約半世紀前の事である。私には忘れることが出来ないことなので、ここに思い出した事と現実を合わせて書こうと思う。
下の写真を何も知らない人が見たら池の真ん中に何故箱が?と思うに違いない。 これは実は噴水なのだと言っても、まだ頭を傾げるひとが多いと思う。 これは50年前ころ有名であった「イサム・ノグチ」という芸術家がデザインした噴水なのである。
半世紀前に私が撮ったフィルム写真をスキャンして見るとこうなる!。 後方にモノレールが通っており、逆方向から撮ったものであるが、まっすぐ下に向かって大量の水が噴出しているのである。池の中には、210KWの水中モーターが四台も入っており、そりゃあでっかいわ!。
この水中モーターは、当時では作った一番大きい機種で、東京都水道局には当時でも20台くらい納められており、私は品質管理を担当していたから、再々出張した事もある。家庭や工場に水を送るモーターを噴水に使う事に違和感はあったが、そんな事を言える立場でもなかった。
水が満水状態ではこうなるが・・・
水の中は下のようになっており、人の何倍も大きいことが解ると思う。 このモーターの中には藻などが発生し難い薬品の入った水道水が入っており、冷却と潤滑を担っているが、このことはメリットも大きいが、重大な欠陥を助長することになり、非常に難しい機種なのであった。
下の写真で私達の仕事は、モーターを据え付け後、池に水が入る直前に来て、先ず、トラムカンから水を注入する。冬場に向かうからモーターの中の水が凍結すると破裂するので、外周に断熱用の毛布を巻き付けるが、徐々に池に水が入るから、水上から簡単に順次取り外せるように何層かに分けて巻き付けた。
そして、池の水の水位を常時観察しつつ、ゴムボートを持ってきて、断熱材を下から順に少しずつ取り外したのであった。 一度、途中で池の水を抜かねばならないとの情報が入った。そんな事は想定しておらず、かなり慌てたことを覚えているが、それは無くてほっとしたものであった。
下の箱も実は噴水であり、その下のように水の芸術(?)が展開される。
下の物は当時は別の場所に合ったが、ここに集められたものらしい。これも池の中に水中モーターが据え付けられている、いずれも現在の噴水とは随分違う構造なのであった。
これも当時は据え付け場所が違っていた。
結局、一台も水の出る姿を見ることはなかったが、若かりし頃、頭を絞り、苦労し、そして期間中無事水が出ることを祈った事も思い出し、懐かしさと共に、今は何も考えることもなく、ボーっと生きていることを思い、チコちゃんに叱られないかと・・・!。
これにて初の自治会旅行記を完結とするが、私の人生の中で、重要なポイントとなる、大阪万博会場に来て、昔に夢を走らせる事が出来、とても嬉しく思っています。 会の役員さん、そして同行の皆さんありがとうございました!。