久しぶりに大阪市内から電車で30分ほどかけてイトトンボの撮影に行ってきましたのでキイトトンボの姿を紹介しましょう。
昆虫網、トンボ目、イトトンボ亜科のイトトンボ科に属するトンボで大阪近郊で見ることができるのは、黄色いキイトトンボをはじめ青色系のアオモンイトトンボ、赤いベニイトトンボ、黒っぽいクロイトトンボなどです。
イトトンボは、日本の南にいくほど種類が多くなりますが、本州の山地や北海道に分布するエゾイトトンボなど北方系もいることが知られています。
トンボ科やヤンマ科など、不均翅亜目(トンボ亜目)普通のトンボは、後翅が前翅に比べて幅広いのに、イトトンボなどの均翅亜目は前後の翅がほぼ同じ形をしています。(上の写真)
イトトンボの頭部は左右に幅広で、複眼はトンボと比べると小さく、腹部は細長い円筒形をしているので、小型のイトトンボは、呼び名の通りちょっとした糸くずのように見えることがあります。
トンボ科やヤンマ科など、大型の不均翅亜目が直線的に広い空間を飛び回るのに対して、小型のイトトンボはあまり水辺を離れず、水辺の草の間でぱたぱたと緩やかに羽ばたきながら低く飛びます。
またトンボ類の交尾はオスとメスが輪を作りますが、イトトンボ(均翅亜目)では腹部が細くてよく曲がるため、交尾の際にはハート型となることが知られています。
イトトンボは幼虫も成虫と同様に体が前後に細長く、さらに腹部先端に細いえらが3枚ついているので大型トンボ(不均翅亜目)のヤゴと区別できます。
イトトンボは、世界の熱帯から亜寒帯まで多くの種類が知られていますが、特に熱帯に種類が多く、南アメリカの熱帯雨林に分布するハビロイトトンボはイトトンボの最大種(体長100mm、開張150mm)とされています。