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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



大阪城公園の中にあるハゼノキは、秋になると緑の葉の先端から赤くなりはじめ、秋の深まりとともに株全体が深紅となります。

紅葉が始まったばかりの大阪城本丸庭園のハゼノキ(11月中旬)



ウルシ科に属するハゼノキの樹皮は、止血、解毒の薬効があり、また種子は脂肪油を約30%含み、木蝋の原料となることで知られています。

大阪城京橋口の外にあるハゼノキの実



雌雄異株で株の高さは10mを越えるものあり、本州(関東南部以西)四国、九州、沖縄に自生し中国、台湾、マレーシア、インドにも分布しているそうです。

大阪城大手門の北側、西の丸庭園西の大阪府庁前にあるハゼノキ(11月中旬)



ハゼノキの栽培の歴史を調べてみると、1591年に筑前の貿易商、島井宗室や神谷宗湛が蝋をとるために種子を中国から伝えたとされています。(福岡県立図書館、八女民族資料館のHP)

二の丸極楽橋の北側、外堀石垣の上のハゼノキ



それとは別に、江戸中期に中国から沖縄を経由して、薩摩でも栽培が始まり、開聞岳の山麓には当時からの巨木があちらこちらに見られるそうです。

紅葉したハゼノキ



秋に採取されたハゼノキの果実は、採蝋所に送られて圧搾法、抽出法、水圧法などによって木蝋となりますが、薩摩藩の木蝋は1876年のパリ万国博覧会にも出品された記録があるようです。

OBPのビルと外堀石垣の上のハゼノキ



また日本産の木蝋は、その品質が世界的に高く評価されていて、軟膏の基礎剤として重要で、現在広く利用されているようです。

玉造門の外側にあるハゼノキ



大阪城玉造門の外側、東側の空掘りに面した石垣の真上にある株は、大阪城を代表するハゼノキとして有名ですが、既に最終段階となっていて落葉が始まっているようです。



本丸庭園の西側の石垣の上にもハゼノキがあり、夕日を受けて赤く光る葉がキレイでした。



こちらは青屋門の北側にある桜ですが、ハゼノキに負けないくらいに紅葉していました。



大阪城は今、秋真っ盛りです。


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