リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

日本でも最低賃金を引き上げるそうだけど

2022年08月02日 | 日々の風の吹くまま
8月1日(月曜日)。☀🌤。青空いっぱいにポップコーンのような白い雲が広がっている。何だか秋の空のような光景だけど、風も涼しくて、今日こそ本気で天気が変わるという予感。きのうは工作でずっと俯いていたせいで喉のところに汗疹ができちゃったし、夜には珍しく蒸している感じだったし、そろそろ普通の夏に戻りたい。何となく寝苦しいなぁと思っていたら、きのうはバンクーバーでの露点温度が観測史上最高の23度を記録したそうで、それだけ湿度も高くて蒸し暑く感じたわけか。けさのポップコーン雲もそのせいなのかな。サーモスタットの表示温度がどれもきのうと比べて2度か3度低いし、きのうは寝るまで30度だったオフィスも正午になってもまだ28度。(涼しくなり過ぎてリビングのヒーターが入らないように気を付けなくちゃ。)ああ、やれやれ。





日本では最低賃金が過去最高の30円だか31円だか上がることになったそうで、メディアは大英断だといいたそうな口調だけど、金額が961円と聞いて、ちょこっと計算してみたらBC州の最低賃金より40%以上も低いのでびっくり。カナダの最低賃金は、連邦政府の機関だけ全国一律な以外は、各州がそれぞれ決めるので、今の為替で換算すると、遠隔地のために物価そのものが高いヌナヴート準州が一番高くて1660円、一番低いサスカチュワン州でも1228円で、10州3準州の平均は1460円だから、全国加重平均の「目安」としての961円は低いと言う印象になる。BC州の最低賃金は現在1620円だけど、住宅の価格や家賃が高騰しているメトロバンクーバーでは、最低水準の生活ができるとされる「リビングウェイジ」が2100円を超えているので、目いっぱい働いても1LDKの家賃にさえならないから、最低限の生活さえも難しい。最低賃金でも生活できる通勤圏内に住めないとなれば、そりゃあ人手不足にもなるだろうな。

あるサイトの試算によると、バンクーバーで独身者がそれなりのライフスタイルの独り暮らしをエンジョイしようとすると少なくとも年に470万円(月39万)はかかるんだそうだけど、日本はバブルが弾けて以来の30年間に物価も所得もほとんど上がらなかったおかげで、日本の似たようなサイトの試算によると、東京では手取りが月20万円以下でもそれなりの暮らしができるらしい。つまり、びっくりするような最低賃金でも、最低限の生活は成り立って来たということかな。だから、ほんとに低いのかどうかは、最低賃金によって確保できる(と言う)生活水準を比べてみないと判断しかねるし、その生活水準も国によって認識がまちまちだし、物価水準や生活文化そのものからして大きな違いがあるんだから、どっちが貧しいとか豊かだとかの比較はまた別次元の話。

別次元の話ではあるんだけど、たまに退屈紛れにのぞいてみるバンクーバーの(ワーキングホリデイや語学留学生、まだ若い永住者が集まる)日本語掲示板には、そういう世界のどこを見渡してもいろんなものが違うということを勘案して(ある意味で)水平方向に考えることができない人が多いようで、勝手知った日本での習慣や生活様式と違う場面に遭遇すると、カナダは終わっている、カナダは遅れている、カナダは貧乏な後進国だと、愚痴ともこき下ろしともつかない投稿にでくわすことがあって、そのうちに互いを貧乏人だ底辺だとこき下ろし始め、しまいに(人種を含む)偏見と無知を丸出しにした誹謗、中傷で何の話だったのかはうやむや。バブル前の日本しか知らないワタシは、世界の頂点に立ったこともある金持の先進国に生まれ育って高等教育を受けて来た日本人が何だって貧乏な後進国に働きに来ているんだろうと首を傾げるんだけど、世界がどんどん変わって行く中で日本の経済や社会が低迷していたことを知らないらしい世代がいるのは、もしかしてあの「ゆとり教育」とどこかでつながりがあるのかもしれない。話がさらに別の次元に飛びそうになって来たけど、ふっとそんな気がしただけで、単にワタシの斜め思考癖ってことで・・・。