リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

誕生日ディナーに行ってバケーションを救ってくれた恩人と再会

2022年08月09日 | 日々の風の吹くまま
8月8日(月曜日)。☀☀☀。いい天気だけど、猛暑注意報は出ていないから、普通のちょっと暑めの夏ってことか。子供たちの夏休みは半分終わって、ラジオからはBack-to-school sale(新学年セール)のコマーシャルが流れ始めた。新学年は9月第1月曜日のレイバーデイ明けに始まるので、衣類や靴や学用品を新調する習慣があって、セール、セールで大賑わいになる。子供たちにはあんまりうれしくないかもしれないけど、親たちにはクリスマスと正月がまとめて来たようなものらしい。ずっと昔、ふくれっ面の子供を連れた両親がショッピングカートを押しながら歌って踊っているコマーシャルがテレビに流れていたことがあったな。

今日はカレシの79歳の誕生日。そう、いよいよ70代最後の1年の始まり。お祝いのディナーはItalian Kitchenという街角のイタリア料理屋のような素朴な名前のレストラン。名前のイメージとは裏腹に今大人気のおしゃれなレストランで、バンクーバーの高級レストラングループが展開しているレストランのひとつ。でも、今日はカレシの誕生日を祝うだけじゃなくて、私たちにとっては特別の期待があるところ。というのは、去年の秋にローマ発のクルーズ船に乗るのにSilverseaが手配したのが英国航空のバンクーバー→ロンドン→ローマのルートで、バンクーバーで前日のロンドン行きの便が機材の不具合でキャンセルになったのがそもそものブラックな連鎖の始まり。ワタシもカレシも未だにトラウマが残っていて、ワタシなんか、アンケートなどがあるたびにSilverseaに今後2度と、決して2度と、私たちを英国航空に乗せてくれるな(よっ)と書き込んでいるくらい、まだ怒っている。

バンクーバー空港の国際線ターミナルに着いてみたら、英国航空のチェックインカウンターの前はコロナだってのに危ないじゃないかと言うくらいの混乱した行列。どうやら前日のと当日のを同じカウンターでチェックインしようとしたのがそもそもの間違いで、どんどん時間が経って行くばかり。それでも何とか選り分けして、前日便が出たあとは私たちのフライトの番なんだけど、「機材の到着が遅れています」と言うだけで、まったく進展がなく、ラウンジはバリケードの向こうで閉鎖中と言うありさま。やっと乗って離陸したのは何と4時間遅れで、ロンドンのヒースロー空港に着いたのがローマ行きが出発したわずか10分後。乗継便専用のカウンターでは翌朝までローマ行きの便はないと言われてカレシは半分パニック。そんなときに乗り遅れ組6人(カップル3組)を代表して、のらりくらりの(それでいて居丈高な)担当者を相手に、実に辛抱強く交渉して、ホテルや食事、シャトルバスを無料で提供させてくれたのがItalian Kitchenの副支配人のオマー。彼がいなかったら、カレシは完全にパニックになっていただろうし、ワタシも途方に暮れていただろうと思う。

翌朝一番の便で無事にローマに着いて、無事に船に乗れて、地中海の旅に船出できたのはオマーがいたからで、ほんとに感謝してもしきれないくらい。レストランでテーブルに着いて、ワインを選んでいたら、「やあ」と現れたのがオマー。しばらく懐かし話をした後で、「あの経験は最近モントリオールでの経験に比べたらかすり傷だよ」。人手不足による混乱や遅延はモントリオールもトロントも想像もつかない混乱ぶりで、オマーが乗った便はモントリオールの上空を2時間も旋回した挙句、やっと着陸しても、そのままで45分。何とか下りたら今度は手荷物が出て来るまで何と3時間。ターミナルの外にはどこまで続くのかと思うような行列ができていたそうな。聞きしに勝る混乱ぶりだなあ。そんな角度からも、先々月の北欧クルーズをキャンセルしたのは正解だったな。あ、食事は評判通りにおいしかった。毎日手作業で作っていると言うパスタは完璧なアルデンテで、カルボナーラソースの絡み具合が絶妙。デザートはジェラトにして、最後にエスプレッソで仕上げ。勘定書きが「え、これだけなの?」という数字だったので、オマーへの感謝も込めて25%のチップを弾んで、オマーと一緒の写真を撮ってもらって、はち切れそうなおなかをかかえて帰って来たのだった。ハッピーバースデイ!