京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

半年に一度ぐらい穢れを祓おう

2017年06月29日 05時23分58秒 | 風景・和菓子

↑そろそろ蓮の花ですね。蓮って仏教的なイメージだけど。

「夏越の祓」「名越の祓」「夏越神事」「六月祓」と色々な名前がある。
それと「茅の輪」と関係が自分の中で混乱してきたので、調べてみました。



昔「病気」や「悪運」や「災い」の原因は、邪鬼や邪気だと考えていた。
病気になっても、病院なんてものがないですからね。
また、大きな災いも怨んで無くなった人の怨霊が原因と考えていた。
現代社会でも一皮剥けば、魑魅魍魎の世界があるように思う。
人類は、生活が豊かになり、機械文明も発達した。でも人類の心の奥底は案外昔と変わっていないかも。病気の原因だってなんとなくわかるけど、治せない病気が増えているように思う。理不尽な事件も増えているように思いますね。


↑新熊野神社の茅の輪、ワイルドな雰囲気の茅の輪。

神道では、「年に二回ぐらいあなたの身体の穢れを祓いましょう」というのが大祓なのかもしれません。
この世に生を受け「私は穢れていない」なんて言える人は少ないでしょうね。
だから、夏と年末に大祓というのをします。
夏の大祓を「夏越の祓」となります。
庶民にわかりやすくするため(最近は観光のため)茅の輪という形をやるようになったのかも。
なら年末は、どうなっているのでしょう?
年末に茅の輪はないですよね。作りたくても材料の茅はないですよね。
藁で作った輪なんてものならできるのかも。
藁に火をつけて「火の輪くぐり」ならいいだろうな。12月は「火の輪くぐり」月なんてね。


↑塩芳軒「水無月」外郎、小豆

一応神社では、大祓はやったはります。でも大晦日に行きませんよね。初詣ならいくでしょうけど。
本来、初詣へ行くためには、行く人が穢れを祓ってからいかないとだめかも。
神様に「なんやコイツ穢れだらけで来て、賽銭を1〜10円で一年間健康で商売繁盛をお願いします。なんて欲どしいことを願う。バチを当てたろか」となるかも。
もっとも、初詣の時、神様たちは、ハワイに行ったはるかも。
大部分の神様は、元人間と考えると「私ならいややなぁ〜」と思うことは避けた方がいいように思いますね。


↑長久堂「水無月」黒糖外郎、小豆

日本人独特の「水に流す」という発想がありますね。
大祓の時、人形代(ひとかたしろ)に息を吹きかけたり、体の調子の悪いところを撫でて穢れを遷して川や海に流すというのをやります。
このやり方は、上巳の節供や七夕の節供の時もやるますね。この「水に流す」というのがいかにも日本人らしい。他国からすると理解できない考え方かも。
「水に流したから、許して」なんて理解してくれない。
「去年のことですやんか。新しい年やしええやん」というのが心の何処かにあるのかも。

和菓子
中村 肇
河出書房新社

↑これから暫くの間、京男の和菓子本のお知らせをさせてもらいます。説明は1月27日の記事をご覧ください。(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (路渡カッパ)
2017-06-29 12:13:57
茅の輪、くぐれば知恵がつくと勘違いしてる方もいそうな。あれは知恵の輪?(^_^ゞ
穢れを拭ってくれるとは都合の良い考えでもありますな。
他の国も「水に流す」発想があれば、外交は楽ですね。
こんにちは (すー)
2017-06-29 13:31:59
今年も折り返しか!としみじみと思ってしまいました。
穢れ、たくさんありそうです。
>路渡カッパさん、こんにちは (京男)
2017-06-29 17:04:35
知恵の輪?面白い解釈ですね。
父親に「くぐったらあかん、長生きする」といいそうになりました。
世界が日本みたいなら世界は平和になるでしょうね。
水がないからあんなに紛争になるのかなぁ・・・。
>すーさん、こんにちは (京男)
2017-06-29 17:05:44
こうなったら早く秋になって欲しい。
今年の夏は、無事越せるかな・・・なんて思います。

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