京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

二十日ゑびす

2008年10月24日 05時44分31秒 | 社寺


建仁寺禅居庵摩利支天堂のお向かいさんの京都ゑびす神社では、
同じ日に「二十日ゑびす(ゑびす講)」をやったはりました。



これは、京都ゑびす神社独自の行事らしい。
一月の「十日ゑびす祭」が海にお帰りになるなら、
十月の「二十日ゑびす」江戸時代京都の商売人が江戸に行っていて
この十月二十日の日の縁日に京都に帰り、ゑびすさんに感謝したのがはじまりなんだそうです。
この日に古い商家では、小判形のはんぺいとおねぎ(笹に見立てた)のたいたんを食べます。



そやけど結構ひっそりと行事をやったはりました。



生間流式包丁(いかまりゅうしきほうちょう)を奉納したはりました。
生間流式包丁は、貞観(じょうがん)元年(859)に確立されたらしい。
貞観というたら『貞観政要』を思い出します。
「創業と守成といずれが難き」といわれる部分が有名ね。
国をつくるのは簡単やけど、守って盛り上げるのは難しいもんです。
創業の志というものは、生もんやさかい鮮度管理が大切やね。



この生間流式包丁は、清和(せいわ)天皇さんの時、藤原中納言政朝卿が勅命を奉じられて定めはった。
宮中で、大礼儀式の時や華やかな宴、また餐膳(さんぜん)の前には必ずこの儀式が行われいました。
五魚(ごぎょう)・三鳥(さんちょう)の式包丁が伝わり、魚はコイ、鳥はツル(そんなんいま食べたら怒られるエ)を最高の品とし、烏帽子狩衣(えぼうしかりぎぬ)の姿で俎板(まないた)に向かって魚・鳥に、いっさい手を触れずに包丁と真魚箸(まなばし)とだけで料理を進めます。

京男かてその気になったら、料理に手を触れずに食べることができるかも。
ちょっとお行儀が悪いけどね。
京女に食べさせてもらうというのも有りか。
コメント (6)
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