万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

子供手当―ばらまき政策に集票効果はない

2010年07月19日 13時45分44秒 | 日本政治
民主投票者でも「子ども手当」評価は60%(読売新聞) - goo ニュース
 先の衆議院選挙において、民主党が、子供手当をマニフェストに記載した背景には、”ばらまき”政策の集票効果への期待があったと言われてます。いわば、公然の票の買収行為なのですが、この政策、国民からの評価は低いようです。

 子供手当をめぐる成り行きは、自公政権時代の「定額給付金」政策に似通っています。財政の悪化を懸念した国民多数が、反対を表明したにも拘らず、この政策も強引に実施されました。が、結局、有権者の気持ちをつなぎとめることはできず、衆議院選挙では、政権与党が敗北することになりました。民主党もまた、参院戦の時機を見計らって、6月に子供手当を実施しながら、先の参議院選挙では、大敗を喫したのです。

 こうした現象は、国民の方が、政治家よりも先を見ていることを暗示しています。政治家は、目先の選挙にしか関心がなく、場当たり的で、安易な”ばらまき政策”を選択しがちですが、むしろ、国民の方が、孫子の代を考えて、長期的な視点から財政を心配しているのです。評価の低い政策は、見直すに限ると思うのです。

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コメント (12)
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