万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

国母選手服装問題―公私の区別は大事

2010年02月17日 15時29分05秒 | 社会
異端児・河野氏「頑張れ国母」 服装問題、自民内で賛否(産経新聞) - goo ニュース
 日本選手団のユニフォームを”自分流”に着こなして非難を浴びた国母選手。自民党の河野氏は、多様な価値観の尊重から擁護の言葉を述べているようですが、この事件の最大の問題点は、公私の区別の欠如にあるのではないでしょうか。

 もし、国母選手が、”自分流”のファッションを楽しんだ場所が、プライベートな場であったならば、これ程までに苦情が殺到することはなかったはずです。もちろん、それは、国母選手の個性として認められたことでしょう。一方、オリンピックとは、日本国が代表選手を送る公の場であり、それゆえに、国費でユニフォームも支給されています。選手の強化費も、国庫から支出されているかもしれません。いわば、オリンピック選手たちは日本国の代表なのです。それ故に、日本国民の多くが、選手に声援を送ると共に、国の代表として国際舞台で礼儀を失することがないよう求めるのは、当然いえば当然の感情であるのかもしれません。この点を考えますと、河野氏の擁護論にも、首をかしげてしまうのです。

 もし、オリンピックの場で”多様な価値観”が認められるならば、選手が私服で参加したり、外国のユニフォームて出場することも許されることになります。公私の区別を知ることこそ、国母選手が社会人になる道の第一歩と思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
   

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする