ブログにも書きましたが、食品安全委員会による放射性物質に関する食品健康影響評価に対するパブリックコメント募集の締め切りが、今週土曜日8/27です。(17時必着)
皆様、意見をどうか内閣府食品安全委員会へ届けてください。
ブログ:http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/da10106bfb5cf199fef13af7fbde5c57
評価書案が出された会議において、委員長がメッセージを出されておりましたので、合わせて見ておきます。
小泉直子食品安全委員会委員長も、
*「累積線量としておおよそ100mSvという値は、生涯にわたる追加的な被ばくによる線量の合計がこの値を超えた場合に、この被ばくを原因とした健康上の影響が出る可能性が高まるということが統計的に示されている」
*「小児に関しては、甲状腺がんや白血病といった点でより影響を受けやすい可能性がある」
*「100mSv未満の線量における放射線の健康への影響については、現在の科学では影響があるともないとも言え」ない
ことを認識されているとともに、
*「食品からの放射性物質の検出状況、日本人の食品摂取の実態を勘案しながら」管理措置がとられる必要性
*「国民の皆様へわかりやすく説明し理解していただくためのリスクコミュニケーションも進めていく」ことの必要性
これら必要性もご理解されています。
(下線は、印として引きました。)
*****食品安全委員会ホームページより*****
食品安全委員会委員長からのメッセージ
~食品に含まれる放射性物質の食品健康影響評価について~
1
福島第一原子力発電所の事故に伴う食品の放射性物質による汚染に関し、平成23年3月17日から厚生労働省で食品衛生法上の暫定規制値を設定し、管理が行われています。この暫定規制値は、緊急を要するために食品安全委員会の食品健康影響評価を受けずに定めたものであったことから、3月20日の厚生労働大臣からの諮問を受け、食品安全委員会では3月29日に緊急とりまとめをまとめました。この緊急とりまとめでは、放射性物質の発がん性のリスクや胎児への影響等に関する詳細な検討、ウラン等の暴露状況を踏まえた上での評価等が今後の課題となっておりました。
このため、4月21日から放射性物質の専門家等を含めた「放射性物質に関する食品健康影響評価のワーキンググループ」において緻密で詳細な審議が行われてきました。客観的かつ中立公正に科学的知見に基づいて審議をするため、国際機関等による評価を参照するだけではなく、その元となった文献にも遡って科学的知見を検証すべく、国内外の放射線影響に関する非常に多くの文献(3300文献、総ページ数約3万ページ)にあたりました。これまでに9回のワーキンググループ会合を重ねて食品健康影響評価書案が取りまとめられ、本日、食品安全委員会としてもこれについてパブリックコメントの手続きを行っていくことを決定しました。今後国民の皆様からのご意見をお聞きした後、評価書を確定していくことになります。また、国民の皆様へわかりやすく説明し理解していただくためのリスクコミュニケーションも進めてまりります。
2
今回の評価書案のⅩⅠⅠⅠに記載されていますが、放射線による健康への影響が見出されるのは、現在の科学的知見では、通常の一般生活において受ける放射線量を除いた生涯における追加の累積線量として、おおよそ100mSv以上と判断されています。小児に関しては、甲状腺がんや白血病といった点でより影響を受けやすい可能性があるとされています。
食品安全委員会が行うのは食品健康影響評価ですので、この値はあくまで食品のみから追加的な被ばくを受けたことを前提としていますが、この根拠となった科学的知見については、収集された文献に内部被ばくのデータが極めて少なく評価を行うには十分でなかったため、外部被ばくも含まれた現実の疫学のデータを用いることとしました。
累積線量としておおよそ100mSvという値は、生涯にわたる追加的な被ばくによる線量の合計がこの値を超えた場合に、この被ばくを原因とした健康上の影響が出る可能性が高まるということが統計的に示されているもので、大規模な疫学調査によって検出された事象を安全側に立って判断された、おおよその値です。文献において、明らかに健康上の影響が出始めると考えられる数値的データは錯綜していましたが、この値は、それらも踏まえて検討されたものです。累積線量としておおよそ100mSvをどのように年間に振り分けるかは、リスク管理機関の判断になります。
3
本年3月29日にまとめた食品安全委員会の「緊急とりまとめ」は、緊急時における取扱いを示したものであり、累積線量で示した今回の考え方は、緊急時の対応と矛盾するものではありません。緊急時には、より柔軟な対応がもとめられることも考えられます。
4
なお、100mSv未満の線量における放射線の健康への影響については、放射線以外の様々な影響と明確に区別できない可能性や、根拠となる疫学データの対象集団の規模が小さいことや暴露量の不正確さなどのために追加的な被ばくによる発がん等の健康影響を証明できないという限界があるため、現在の科学では影響があるともないとも言えず、100mSvは閾値(毒性評価において、ある物質が一定量までは毒性を示さないが、その量を超えると毒性を示すときのその値。「しきい値」ともいう。)とは言えないものです。
5
「食品に関して年間何mSvまでは安全」といった明確な線をひいたものになっていませんが、食品安全委員会としては、科学的・中立的に食品健康影響評価を行う独立機関として、現在の科学においてわかっていることとわかっていないことについて、可能な限りの知見を誠実に示したものとご理解いただければと考えます。今後は、パブリックコメントの手続きを経て本評価結果がまとめられますが、その結果を踏まえ、食品からの放射性物質の検出状況、日本人の食品摂取の実態を勘案しながら、リスク管理機関において適切な管理措置がとられることを期待しています。
平成23年7月26日
食品安全委員会委員長
小泉 直子
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