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旧司法試験 民法 問題一覧 昭和31年~昭和51年

2013-06-26 01:10:07 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 自分のメモとして、掲載させていただきます。
 旧司法試験の問題は、民法の考え方の基礎を問うており、民法の理解に役立ちます。

昭和31年・第1問
 民法における公信の原則を説明せよ。

昭和31年・第2問
 不完全履行を論ぜよ。

昭和32年・第1問
 代理権の制限を各場合を挙げて説明せよ。

昭和32年・第2問
 婚約と内縁とを比較して論ぜよ。

昭和33年・第1問
 甲所有の家屋を乙が賃借中、乙は甲の承諾を得て借家の2階全部を丙に転貸していた。ところが、丙の失火によってその借家が全焼した。この場合における甲乙丙三者間の法律関係について論ぜよ。

昭和33年・第2問
 離婚法における破綻主義を論ぜよ。

昭和34年・第1問
 遺留分制度を論ぜよ。

昭和34年・第2問
 カメラを買ったところ、予期に反し、ちょっと気のつかないところに故障があった。買主は、どのような法律的手段を採ることができるか。

昭和35年・第1問
 民法第1条の2の意義を論じ、適用例2、3について論ぜよ。

昭和35年・第2問
 甲は、乙をだまして乙の所有地を買い取り、登記後、乙は、詐欺を理由として右売買を取り消した。しかるに、甲は、自己の登記名義を利用して、その土地を丙に売却し移転登記をした。甲乙丙の法律関係は、どうなるか。

昭和36年・第1問
 動産を担保として金融を得る各種の方法を挙げ、その得失を論ぜよ。

昭和36年・第2問
 共同相続人甲乙は、乙につき廃除の遺言があったことを知らないで遺産を分割し、乙は分割によって得た財産を丙に譲渡した。その後、乙に対し廃除の審判が確定した場合、甲は、乙および丙に対していかなる権利を有するか。

昭和37年・第1問
 債権の第三者に対する効力を論ぜよ。

昭和37年・第2問
 夫甲の長期不在中、妻乙が甲に無断で甲の動産を第三者丙に売却し、代金を自己の生活費にあてた場合、甲・乙・丙の間の法律関係は、どうか。

昭和38年・第1問
 権利の放棄

昭和38年・第2問
 甲が、その所有する土地を乙に賃貸し、乙は借地の上に登記のある建物を所有していたところ、甲は自己の債権者のためにその土地に抵当権を設定してその登記をし、その後乙は、甲から右土地を買い受けてその登記をした。甲の債権者の抵当権実行により丙が右土地を競落してその登記を経たときは、甲乙丙相互の間の法律関係はどうなるか。

昭和39年・第1問
 甲は、乙に強迫されて自己の所有する土地を処分するための委任状と登記に必要な書類を乙に渡した。乙は、それを使用して丙にその土地を売却し、甲から丙への移転登記がなされた。甲の乙丙に対する権利関係はどうなるか。

昭和39年・第2問
 甲の子である小学生の乙は、道路で遊んでいるうちに丙会社の運転手丁が私用で運転していた自動車にはねられて負傷した。甲および乙は、丙丁に対してどのような権利を有するか。

昭和40年・第1問
 AB夫妻の一人子Cは、自分がAだと称してA名義の不動産をDに売却し、Aの実印や必要書類を勝手に持ち出して登記を了した。Dは、これをEに売り、登記を済ませた。Aは、この事実を知ってEに対し取戻しを要求していたが、急死した。そこで、Cは、Aの遺志にしたがって、右不動産の取戻しを望んでいる。この場合における関係者間の法律関係はどうなるか。

昭和40年・第2問
 自動車事故で負傷した被害者Xは、加害者Yから10万円の損害賠償を受け、「それ以外の一切の請求権を放棄する」という文言の入った、Yの用意した示談書に押印した。その後、治療の経過が思わしくなかったり、はじめに予想しなかったような後発症が生じたりしたため、Xがさらに20万円の治療費を余分に支出した場合に、XはYに対してその賠償を請求することができるか。

昭和41年・第1問
 Aに対するBの金銭債務につき、Cが保証人となるために書類を作成し、そのAへの伝達をBに依頼した。ところが、Bはその書類に債権者の指名が記入されていないのを幸いに、別人であるDの名を記入し、これをDに渡して同人から金銭を借用した。
 この場合の関係者間の法律関係はどうなるか。

昭和41年・第2問
 家主Aは、Bに賃貸していた家屋をCに売却していたが、未だ移転登記はなされていない。
 この場合に、次の請求について、A・B・Cは、それぞれどういう関係に立つか。AからBに対して、家屋をCに譲渡した旨を通知した時はどうか。
1  Bに対する家賃の請求
2  AC間の売買以前における家賃滞納を理由としての、Bに対する家屋明渡の請求

昭和42年・第1問
 AがBに抵当を入れていた建物を、Cは、特に期間を定めないで賃借し、内縁の妻Dと済んでいた。まもなくCは死亡し、Dが一人で住んでいた。その後、抵当権が実行されて、Eがその建物を競落した。Eは、Dに対して明渡しを請求することができるか。

昭和42年・第2問
 Aは、Dから60万円の借金をするにあたって、妻Bに無断でB所有の宝石を持ちだし、これをDに質入した。その後、Aが死亡し、Bと、ABの子Cとが相続した。この場合、BCD三者間の法律関係はどうなるか。
 なお、宝石の質入に際してAがBの代理人と称した場合は、どうか。

昭和43年・第1問
 AはBから借金するに際して、C所有の不動産に抵当権を設定してもらっていた。ところが、弁済期から10年経過してしまった。この場合において、
1  Cは抵当権の実行に際して、異議を申し立てることができるか。
2  Aが借金の全額を支払ったときは、CはAに対して求償することはできるか。
3  Aが借金の半額を支払ったときは、Cの立場はどうなるか。

昭和43年・第2問
 甲の妻乙は、家具商丙から家具を買い、代金の一部を支払って引渡を受けたが、残代金を支払わないうちに甲と離婚した。この家具の売買をめぐって、その後の甲乙丙間の法律関係はどうなるか。

昭和44年・第1問
 金銭の貸付けに際して、抵当権設定登記をすると同時に、同一不動産につき代物弁済予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記をし、さらに、賃借権の登記をすることがあるが、これにはどういう法律上の意味があるか。

昭和44年・第2問
 Aは、市街地に甲宅地を所有していたが、郊外にあるB所有の乙宅地に目をつけ、交渉の結果、甲宅地と乙宅地とを交換した。Bは間もなく甲宅地をCに転売した。そして、それぞれ登記を終えた。その後、Aは、乙宅地に計画していた住宅を建てるために建築業者に相談したところ、乙宅地は、法律上の制限があって住宅の建築はできないことが明らかになった。この場合に、AはCから甲宅地を取り戻すことができるか。

昭和45年・第1問
 甲が乙所有の建物を自己のものと誤信して丙に賃貸し、丙もそれを甲所有の建物と誤信したまま数カ月家賃を支払い、居住していた。丙は、乙から立ち退きを請求され、新たに乙との間に賃貸借契約を締結した。甲乙丙相互の法律関係を説明せよ。

昭和45年・第2問
 甲工場は、毒性を薄めた廃液を河川に流していたが、周囲に被害を与えていなかった。その後、付近に乙工場が新たにできて、同程度の毒性を持つ廃液を流し始め、両工場の廃液が合して、その付近の水質に強度の毒性を生じていた。この付近で遊んでいた5歳の女子Aが、防護柵をくぐって遊んでいる内に河川に転落し、重い皮膚病にかかり、容貌に重大な傷害を生じた。Aは母親Bの洗濯していたすきに遊びに出たものである。この場合、
1  甲乙工場には、どのような責任があるか。
2  Aの父C(Bの内縁の夫)は、慰藉料の請求ができるか。

昭和46年・第1問
 甲は、商品Aを乙に600万円で売却する契約を結び、約定にしたがい、昭和46年5月1日に弁済の提供をしたが、乙は代金を支払わず、受領を拒んだ。しかも、乙は、5月10日に、Aを丙へ700万円で転売する契約を結び、その引渡期日を5月末と約した。乙はこの履行期を徒過したが、6月10日夜、甲の隣家丁の失火によりAは類焼してしまった。Aの価格は、5月末日には800万円に騰貴し、ついで6月10日には750万円に下落し、更にそれ以後は600万円に落ち着いている。
 甲乙丙丁四者間には、どのような法律関係を生ずるか。

昭和46年・第2問
 甲の病気による入院療養が長期におよんだため、甲の妻乙は、甲の医療費調達の目的で、甲から預っていた実印を無断で使用して、乙を代理人とする旨の甲名義の委任状を作り、甲を代理して甲所有の土地を丙に売却し、丙は更にこれを丁に売却した。乙に右土地売却の権限がなかったことについて、丙は善意・無過失であったが、丁は悪意であった。退院後、これを知った甲は、丁に対して土地の返還や登記の抹消を請求することができるか。

昭和47年・第1問
 ビルの修理を請け負ったA建設会社の作業現場において、A会社の従業員Bが突然貧血を起こして倒れ、その取り落した工具が足場のパイプにあたってはずんで落下し、近くの公道を通行中のCにあたって、全治2カ月の大怪我をさせた。Cは、D商事会社の営業部長であって重要な商談に赴くところであったが、Cの受傷と入院のため、D会社は、有利な取引の機会を逸し、数百万円の受くべかりし利益を失った。
 CおよびDは、AおよびBに対して損害賠償を請求する。CDの立場で考えられる主張と、ABの立場で考えられるこれに対する反論とを挙げて論ぜよ。

昭和47年・第2問
 甲は、乙の不在を奇貨として、乙所有地に樹木の苗(5000円相当)を植え、6カ月後には根付いた。その後、甲は13年間右の樹木を手入れし、その結果、時価50万円相当となった。その頃、乙が帰来したが、右の樹木をめぐり甲乙互いに自分の所有権を主張して譲らない。甲乙の主張の根拠として考えられるものを挙げ、それぞれにつき論ぜよ。また、甲の主張が認められる場合および乙の主張が認められる場合の各々において、甲乙間の法律関係はどのようになるか。

昭和48年・第1問
 Aは、代理人Cを通してBから土地を購入したが、Aは自己名義にするのを嫌って、C名義に移転登記をし、そのまま数年を経た。その後、CはDから借金しその土地に抵当権を設定した。右借入金債務不履行のため、その土地は競売されEが競落した。Eは、所有権を取得できるか。

昭和48年・第2問
 甲は、妻乙の所有する未登記の建物を、丙女との妾関係を維持するために、自己の所有だと称して、乙に無断で、丙に贈与し、そこに丙を住まわせた。その後間もなく、乙は精神病になって禁治産宣告を受けたが、後見人に就任した甲は、丙への贈与を追認した。数年後に乙の禁治産宣告は取り消された。乙が丙から右建物を取り戻すことができるかどうかを検討せよ。

昭和49年・第1問
 甲は、乙に対して、その所有するA地を、石材置場に使用する目的で10年間賃貸したが、賃借権設定登記はなかった。乙は、その土地の2分の1を石材置場に使用していたが、間もなく残り2分の1を建物所有のために丙に転貸した。丙は、乙が甲から転貸の承諾を得ていないことを知りながら、その土地で建物の建築に着手した。このような状況の下で、甲からA地の所有権を譲り受け、移転登記を経由した丙は、乙に対し、その使用部分の明渡を請求した。丙の請求は認めるべきであるか。この請求が、所有権を根拠とする場合と無断転貸による解除を根拠とする場合とに分け、丙の立場で考えられる主張と、乙の立場で考えられるこれに対する反論とを挙げて、論ぜよ。

昭和49年・第2問
 A・B夫婦には、戸籍上、子C・Dがいるが、Cは、E女の子であり、生後間もなく、EとA・Bとの合意により、A・Bの嫡出子として出生届がなされたものである。Cは成人して長年家業に従事し、その結果、A名義の財産が増加した。BについでAが死亡した後、Dは、A所有名義の不動産についてDの単独名義に相続登記をしたうえ、これをFに売却し、移転登記を終えた。他にめぼしい遺産はない。この場合に考えうるC・D・F間の法律関係を論ぜよ。

昭和50年・第1問
 A社製の印刷機械をB店から買ったCは、資金繰りのため、その機械を譲渡担保に供してDから借金し、機械はそのまま使用していた。
1  Cは、その機械に欠陥があったため、大ケガをした。Cは、A・Bに対してどのような請求ができるか。考えられる法律構成を挙げて論ぜよ。
2  Cの債権者Eがその機械を差し押えた場合、Dはいかなる主張をすることができるか。

昭和50年・第2問
 自動車販売会社Aは、Bに甲自動車1台を代金100万円とし、B所有の乙自動車1台を30万円で下取りするとの約束で売った。Aは、乙自動車を引き取って、販売のため10万円を費やして整備をしたが、B名義の登録を自己名義に移さなかった。CはBに対する乙自動車の売主であるが、Bが売買残代金を支払わなかったことを理由に、Aが乙自動車の引渡を受けた後に契約を解除して、Aに対し、右自動車の引渡を求めた。
 A・C間の訴訟で考えられるA・Cの主張について論ぜよ。また、もし、Aが乙自動車をCに返還しなければならないとした場合のA・B間の法律上の問題点について論ぜよ。

昭和51年・第1問
 甲は、その所有する建物をAに賃貸して引き渡したが、その際、Aが賃借権を自由に譲渡できる旨の特約をした。甲は、後にその建物を乙に売却して、その旨をAに通知したが、所有権移転登記をしないでいた。乙は、Aに対して家賃を自分に払うように求めたが、Aはこれを拒んで、家賃を甲の下に持参した。しかし、甲も受領を拒んだので、Aは、3カ月後に賃借権をBに譲渡し、建物を引き渡した。そこで、乙は、直ちにAに対して賃貸借契約の解除の意思表示をし、Bに対して建物の明渡しを求めている。乙・B間で生ずる法律問題を挙げて論ぜよ。

昭和51年・第2問
 飲食店を経営するAは、友人の子である11歳の少年Bに、夏休み中、店の仕事を手伝わせていた。Bがプロパンガスの操作を誤ったため、火事となり、その店は全焼し、店に食事に来ていた客Cが負傷した。その店舗は、AがDから借りていたものである。AのCおよびDに対する責任の有無および考えられる種々の根拠について説明せよ。
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