明石の鯛は有名であるが、やや値段に難点があるように思う。それに比べ、日本海近海の鯛は小ぶりだが実にお値段もこなれていて、それでいて味が深い。
高田の料亭へ、お邪魔した。一階は広間を入れ込みに使っているが、二階は昼でも座敷を使える。
そこでの鯛つくし、魚を寝かせる術が見事に使われて味わいが深かった。
少し暑くなりかけた季節の粕汁。これに代わるものそうはないと思う。
そして、絶品のお造り。包丁さばきの繊細さが素晴らしい。そして昆布使いも。
その後、ゆっくりと焼き物を味わう。バランス感覚が素晴らしく、お造りで前のめりになった姿勢を直してくれる。
これぞ、本日のメイン、兜焼き。蟹のように少しづつ、つついて食べるのがとても楽しいし味も深い。時間がかかる。
続いて揚げ物。バクリと食べられる一皿が、続くものとして丁度いい。
鯛めしに吸い物、漬けもの。見事な鯛の出汁で炊き上げたご飯である。
デザートにコーヒー。このコーヒーが実に美味。
ご馳走様でした。