蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

長野県小布施町  せきざわ

2007-02-17 15:11:27 | 蕎麦
小布施は、北斎ゆかりの地です。晩年に何度も江戸との間を往復し、多数の作品を残しました。それらの作品を収蔵した美術館などもあり、町の中心部は結構な人で賑わいます。その人出をみこんでか、レベルの高い蕎麦屋さんが集まるようになりました。ただし、多くの蕎麦屋さんは、町の中心ではなく、ちょっとはずれた場所を選ばれるようです。

群馬県は高崎市郊外にあった「せきざわ」さんも、少し前にこちらに越してきました。
訪ねた日は、ひどい雪で、観光地なんて雰囲気はまるでありませんでした。単線の長野電鉄の踏み切りの近くに、新しいお店がありました。でも、とてもなんというか控えめで、大きな看板なんて出ていないのです。駐車場に入ってからも入り口が分からず、裏口のブザーを押して、ご主人をびっくりさせてしまったぐらいです。

でも、中に入れば薪ストーブを炊いていたり、とても和める雰囲気です。先客が帰って、ご主人や奥様と話しをする時間がありまして
・せきざわのご主人は、長野県栄村のご出身
・前橋の時代(そちらは行ったことがないのですが)から、蕎麦畑は栄村で、行くのが大変だった。小布施に移り、行きやすくなり喜んでいる。
との事でした。



お蕎麦は、生粉打ち、変わり、粗挽き の3拍子そろった、三昧です。一枚ずつ、供されます。どれも、素晴らしいですが、組み合わせというのは、またさらにいいですね。

変わり蕎麦は今回は柚子で、香りが高い。1月毎に変えるということでしたので、毎月通いたくなります。
あと、こちらは2枚目、3枚目が出てくるタイミングがすごい。最後の一口をすすり、残った2-3本を箸でつまみおえると、次がすすっと運ばれてくるのです。

私はダイエット以来、蕎麦を食べるスピードが遅くなったのですが、なんだかピッタリと合わせてきている感じがします。これなら自然に、ちょうどよいタイミングでお蕎麦が食べられますね。
一つ欲を言えば、3種類の蕎麦に1種類の汁でいくか、くらいですね。

新潟県塩沢町  牧之庵

2007-02-17 13:43:01 | 蕎麦
はじめまして。蕎麦喰らいと申します。
文字通り、蕎麦屋さんの食べ歩きをよくします。ついでに、建物とか、庭とか見に行くのも好きですので、このブログはそんな内容が主になりそうです。
毎日、蕎麦食べ歩きをしているわけでもありませんので、少し前の事も書きたいと思います。

新潟の蕎麦というと、小千谷あたりを中心とした「へぎ蕎麦」が有名ですね。つなぎにフノリを使うこと、ボッチもりにすること、へぎと呼ばれる大きなお盆のようなものに盛られて出てくるのが特徴でしょうか。
フノリをつかうので、のど越しは最高なのですが、蕎麦の香りがあまり感じられないことが多いです。
へぎ蕎麦を食べる場合、家族そろってという風に数人で出かけ、天麩羅なども付けてみんなで楽しむ、というパターンが多いようです。そういう所に、江戸流粋がり派の人が行くと、違和感を覚えるようですね。私は、どちらも好きですが。

古民家のお店です。9割の、へぎそば系統ではないお蕎麦を出します。 国道17号線から少し入ったところにあります。
こちらは馴染みのお店です。入り口の引き戸が小さくて、かがまないといけないところを、何回も頭をぶつけて、顔を覚えられました。

「牧之庵」という店名は、江戸時代の塩沢町の文人、鈴木牧之からとったのでしょう。「北越雪譜」という雪国の生活等を描いた著作があり、京伝や一九などの同世代人です。
塩沢町は、小雪どころか吹雪状態。先客1組のみ。ご主人のお知り合いの方のようでした。古民家(築90年らしい)なので、お店の中は結構寒いが、雪見には最高。


今日は、てんぷらにもり。蕎麦は色黒。水切りよし。印象をなんて書こうか、迷ったのですが、しいていえば、蕎麦が軽い。なんだか、そんな感じがしました。汁はとても甘味を抑えてある。食べて2-3時間経っても、味がそっくり口の中に甦ってきます。運転しながらも、非常に確かな感覚を感じました。
てんぷらもおいしかった。とくに、タマネギのかき揚げが秀逸。