ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

お墓の話

2008-03-25 | なんとなく仏教?
私の実家には お墓があって 父が眠っている。

会った事もない祖父も 最期は認知症だった祖母も入っている。

入っているのは、お寺の歴代の住職が眠っている墓所で、
病気で倒れる前の父が きちんと整備しておいたものだ。




亭主の実家の墓地は 義母が亡くなって初めて作った。

立派な墓石に こだわりの文字が刻まれている。

今のところ 義母がひとりで眠っている。







私の 今年のテーマカラーは、薄いピンク。






私の昔の勤め先に アルバイトで入ってきたある女の子は
女性正社員全員が未婚なのに ひとりだけ結婚した。

彼女は あるお寺の跡取り息子とレンアイし、ケッコンをしたのだった。

話を聞くところによると
お姑さんという人、これがなかなかユニークで面白い人のようだった。

「死んでまで お父さんと 一緒の墓になんか 入りたかないわよ!」

と 公言していらしたようで、
「その時、お父さんは?」と聞くと
となりで しょんぼりとしながら お母さんの発言を
黙って聞いていらしたのだという。

そのお寺さんでは 歴代住職の墓地と
寺族(住職の家族?)の墓地とは 別になっているらしかった。

私の実家は みんな一緒になってしまうけれども。

いろいろなんだなあ、と思ったことだった。







自動車屋のアニキからいただいたお歳暮のシンビジウムがこの色だったのは
単なる偶然。






「姑とは 一緒の墓には 入りたくない」
という嫁は多いのだそうだ。

私も 姑と同居でもしていたら そんな気分になったのかもしれない。



先日は 新聞の人生相談に
まだ生きている両親の 将来の墓地をどうしたらよいか、
という相談が寄せられていた(→自分勝手な父の墓 どうしよう

墓をどうするか、という問題に 
「身勝手」ということがかかわってくるのは
残されて 先祖をまつる人間の心情として 
「それは、イヤッ」というのがあるからだろう。

(わからないでは、ない。。)



この相談者のお母さまも 
夫婦一緒の墓には入りたくない、とおっしゃっているようだ。

(わからないでは、ないのだが。。。)



お父さんの実家の墓は 伯父さんが守っている。

一方、お母さんの実家の墓を守っているのは、末っ子のお母さん。



お父さんを 実家のお墓に入れるには 
伯父さんの許可が必要だろうと思う。

伯父さんが 「ダメ!」とおっしゃった場合、
別の場所を考えなくてはならない。



弁護士の回答にも

伯父さんの承諾が得られなかった場合、

「祖父の墓は、 お兄さんの直系の家族が入るのが普通です。

 実家を出て独立して一家を構えた方は、入れないのが通常でしょう。

 したがって、おっしゃるように、父上の墓を作るか、

 お寺と相談して別の供養の仕方を考えるしかないと思います。」

とある。

別のお墓を お父さんのために建てる、というのは お金がかかる。

相談者は きっと違う方法を検討するだろう、と 勝手に想像(笑)。







薄いピンクの花が咲く予定のヒヤシンス。






でも、どうして 独立して一家を構えたら 一緒のお墓に入っちゃいけないの?

実家が田舎で 今も田舎住まいの私には 解りかねる。

大家族主義では いけないのか?

核家族化したからこその、問題点も多々出てきたことを知っている私たち。

それでも 宅地開発のためならば、と
ぽんぽこ狸の出没するような山を切り開き、
家を建てて エッチラオッチラ 通勤や通学に時間を割いてきた私たち。

墓地開発のために またまた山を切り崩して
将来はどうなるか?

少子高齢化の影響で
そのうち どんどん 無縁墓になっちゃうんだよ?!



だったら このムラの人たちの 畑の中の墓地みたいに
一応 家ごとには分かれているけれど
親戚一同、みんな、ここ!という収まり方の方がいいんじゃない?

今の世で 一緒に暮らすのは 気苦労があって大変でも、
お墓でならば みんな一緒で いいんじゃない?






一方、回答者によると
相談者のお母さんは 墓地を 事実上管理しているというだけで
使用権は 実家の当主にある事も考えられる、という。

ややこしい。

「入れて。」と言われたら、「いいよ。」と言って 入れてあげるのよ、
そう公園や幼稚園で習ったのではないかいな?

そうして、オキナワ式に お墓の前で、みんなで大宴会!(爆)

(あ、宴会ができるほどには 広くないね。。。。。)




まあ、だいたいが、
死んじゃったら みんな 仏さま
(または、仏さまになる修行中の人)なわけだよね?

だったら、誰と一緒の墓に入るのか、なんていう小さなことには、
だれもこだわらないよね?

死者となってしまったからには、
小さなことにこだわらず、おおらかに見守っててほしいよね。

文句は言わないはずだよね(笑)。

「T子さんの話」(2008年2月16日の記事)のT子さんによると、
死者の魂は 一瞬のうちに 
行きたいと思う場所にすっ飛んでいけるのだそうだから、

どこへでも 行きたいところに行けばいいよね?

(だから、富士山の見える墓地、なんてのは ナンセンスなのだとか。

 確かに、富士山が見える、という景色は やはり気持ちがいいと思う。

 だから、死んでからではなく、生きているうちに行きたいね。

 あ、そうか!

 残された遺族がそこに行きたいから、そういう場所にお墓を作るのか!)





亡くなった後の魂は 
それまで苦労させられた人とか 毛嫌いしていた人とかを
区別して 受け入れたり 受け入れなかったりする、というんだろうか?

ねえ、お母さん、娘さん。

どんなお父さんでも、
骨になっちゃった後ならば
ちょっとガマンして 入れてあげようよ。







ピンクの花が咲く予定の、チューリップ。どんなピンクだろう?






私自身の死後のことは 
残された者たちが やりたいように、やりやすいように、
やればいい、と思っている。

(半分、そんなの、どうでもいいや、と 思っている。

 でも、それは、内緒。)



14 コメント

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こんばんは ()
2008-03-25 22:52:15
どんな形であれ死後はどこかに骨を埋めなければ転がしておくわけにもいかないよね。散骨というのもあるけど、あれって粉にしてから撒くんでしょうか。そうじゃないと形のままだとちょっとねえ。

死後まで一緒は嫌という話は聞くけど、死後そこにじっとしているとも思えないし、形式上のことだとも思えるけど、当事者としては深刻な問題かもしれませんね。
みんな一緒でも良いと思うけど、大体戸籍が別になってしまうと墓も別というのが私たちの田舎では普通ですね。

それは後々の供養のこともあってかもしれませんが、子供も少なくなってきたら皆一緒で供養も家じゃなくお寺さんとか葬祭場とかになってきたらこだわることもないような気もしますけどねえ。

死後の世界は知らないけど、この世の関係があちらでも同じだとは思えないんですけどねえ。この世の家族はあの世でも一緒なんて時差がありすぎぜねえ。こんなことを考えよったら夜も更けてきた。まとまりなくごめんぞね。

淡いピンクの花我が家にはあるかなあと思って考えて見たけど。。。ないねえ。チューリップ赤ばっかり
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「墓」は「家」の問題 ()
2008-03-26 12:05:21
お寺のお話、お彼岸のお話、お墓のお話。
いろいろ思いながら、ずっと読ませていただいていました。
本当に難しいですね~。

お墓は、家制度と結びついているので、「家」という考え方が曖昧になった現代では
お墓に対する扱いも柔軟というか曖昧にならざるを得ないのだろうと思います。
墓は直系の男系第一子が守る。もしくは養子を迎えて無縁仏を作らないようにする。という慣習通りにしておけば、
慣習どおりにしなかった場合に後々起きてくるかもしれないお墓を巡っての様々な問題を予防になるのだ。。。と
年を重ねて、だんだんだんだん分かってきました。

けれど、昭和の初めのほうに生まれた人たちが結構、勝手にしてくれたもので
すでに少子化の方向に向かいつつあった私たち世代に引き継がれる時は、どうしたら良いか分からない状態になっていそうです。
私は散骨派ですが
地縁血縁全部纏めてどうぞという場所があればそれでもいいかな?
お墓参りをするなら、シアワセなお墓参り、温かな気持ちになれるお墓参りが一番ですよね~。

ジョルジュさん、今年は薄いピンクの花がテーマなのですね。
そういえば、私が去年種まきしたパンジーも「ピンクガーデン」でした。
中に薄いピンク色の花もあるかなぁ?
それより、私の場合本当に咲くかしら?なのですが・・(爆
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よいお天気です。ガーデニングに精を出します! (ジョルジュ)
2008-03-26 14:11:47
風さん、
今回は「魂」という語を出しませんでしたが
骨は「魂」の「抜け殻」、そんなに大事にしなくても、と私は思っているのですが

日本人は従来 とても遺骨を大事に思ってきて
戦後半世紀以上たっても 遺骨の収集など 頑張っていますね。

亡くなったという証さえ得られない遺族にとっては
遺骨の収集は 亡くなった人の ひとつの「存在の証」なのだろうと想像しています。

あれはあれで 気持ちがわからなくはない。。

ただ 一家揃って みんな一緒、とか
仲間たち、みんな一緒、とか
知らない人たちだけど、みんな一緒、という
埋葬の方法があってもいいかな、と思います。
最近でいうところの「合葬墓」でしょうか。

私は あの へんてこりんな言葉が刻まれた亭主の実家の墓にはいるんでしょうね。
いえ、別に、かまいませんとも(笑)。
魂は 生きている今よりずっと 自由なはずです(?)。
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おっと、ガーデニングの前に草むしりだ! (ジョルジュ)
2008-03-26 14:22:46
結さん、
私もあれやこれやで しょっちゅう ぐるぐるしてるんですよ(笑)。

散骨も きちんとやるには けっこう大変そうなので
安いところに墓地を探す方が現実的なのかも?と思ったことがあります。
(実際はどうなんでしょう? 海にまくのは お金もかかって 大変らしいです。
 それより、お墓参りがしたい、という人が お墓参りできないじゃないか!
 と思うんですよね。。)

シアワセな墓参り、温かな気持ちになれる墓参り、
いいですねえ。
つい 行きたくなっちゃう墓参り。
つい 足の向いてしまうお墓。
そんなの、あるかなあ?(爆)
人によっても 違うんでしょうけれど。
義務感で行くのは 大変でしょうね(苦笑)。

私はピンク色が好きなので 玄関まわりは 青系からピンク系の花で だいたいまとめています。
テーマカラーを決めているのは 表の事務所の前です。
スペースが狭いので やりやすいのです(笑)。
今年は表にパンジーを植えませんでした。
最近 種からパンジー、をしていないんです。
桜が咲き誇る頃には 結さんちの周りにも ピンクが溢れるのではないでしょうか?
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墓のはなし (きらら)
2008-03-26 17:06:28
こういう話が聞いてみたかったです。
周りの友達は早く結婚していったけれど、ご健在なので(^^;?!こんな話はしなかったし。興味ももってもらえませんでしたので。

決まりごとに沿ってパターンが決まっていそうに思うのだけど、聞いてみれば、いろいろありますね。

うちは義父だけが入っています。遠いので墓参りは体力的には大変です。景色がいいというご褒美がついてきます(^^;

お先にいってしまった時には…なんて考えますが、今は親より長生きしよう。そして、今年も結婚記念日が過ぎて、無事更新したもんですから、入ってしまえ~と思う事にしています。
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こんな話、 (ジョルジュ)
2008-03-26 19:03:51
する人は少ないですよね(爆)
私の友人でひとり、「家を 建てたから、今度はお墓よ!」と30代で墓地まで用意した人がいます。
当時は 安かったので それはそれで正解だったでしょう。

景色が良いというご褒美、何よりですね。
でも遠い。。。
自分が先に逝った時は どうとでも、やりやすいようにドウゾ。という心境です。
世間の慣習にのっとり、義父母のところへ入るのでしょう。
でも 絶対 私、亭主より先には逝かなそうよ(笑)。
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I am a thousand winds that blow (arfa)
2008-03-26 20:52:46
ずいぶん詠われ 紅白以後大ブレイクし今も歌い継がれています。一時は墓石屋さんが困るほどだったらしい。それなのにやっぱりお墓にこだわる事からは逃れられない・・・本音と建前が違うのは もうこの歳になれば認めます。

でも「Do not stand at my grave and weep」・・・
風や鳥や星や雨と共に居るなら お墓の中にも居るかもしれないね。

いやいや将来 宇宙への散骨が主流になるのかも。
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宇宙に散骨して (ジョルジュ)
2008-03-27 22:07:36
もしも困るようになったら、
回収するのがたいへんだから、止めた方がいいと思います(笑)。

魂の抜け殻の収まり場所としては 何かカッコいいのがあった方が便利かもしれません。
私はどちらかというと お位牌とか遺影とかの方が
魂の宿る場所として より 気持ちを込めやすいし 携帯便利だし 良いと思うんですけれども。

私たちがお墓で手を合わせているときには きっとお墓に来てくれると思うし。
Tさん流に言えば 思い出している時には すぐそばにきてくれるはずだし。

あとはもう この世にいない、触れない、声が聞けないとなったら
どこにいてもらっても同じ事。
でも きっとどこかで見ていてくれる、と信じたいです、父の事。

私もきっと 子どもの事は心配だから いつでも飛んで見に来るに違いないと思うんです。

それから、きっと 気持ちの良い場所にいつもはいるんだろう、と信じたいです。
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「マディソン郡の橋」 (arfa)
2008-03-28 07:48:22
原作は読んでないので不確かですが、映画の最後のシーンでは 遺言により向こうでは考えられない火葬を終えた兄妹が橋のそばで 散骨しますね。

長年連れ添った夫より たった「4日間の恋の男」のそばに行きたかった・・・・
こちらで叶えられなかった想いを あちらでと考えたのでしょうかねえ。
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あちらでは  (ジョルジュ)
2008-03-28 23:25:26
火葬は 魔女の火あぶりのように思えるかもしれませんね。
燃やしちゃうと 復活の日に 復活できなくなってしまうでしょう?
それでもいい、という遺言ですから すごく重みがちがっているんだろうなあ、と思いながら 映画をテレビで見ていました。
心のありようは 年月の長さでは計れない部分がある、ということでしょうね。
その数日を心の糧にして 残りの人生を生きていたのでしょうし。
少しだけ、わからなくもありません。
そんな人生は 不幸ではなかったと思いたいです。
そしてまた 騙し通された夫や子供たちに対する気持ちも 本物であったろうと 思うのです。
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