ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

新しいおっぱい

2005-03-30 | 乳がん
‘おっぱいを作る会社’に 
おっぱいを作りに出かけたのは、
2004年11月にはいってからだった。

型どりをした。
私の左右のおっぱいの位置は、
約2センチ ずれていた。

温泉に入った時に目立たないように
ノーブラおっぱいに似せて作るか、
洋服を着た時に自然に見えるように
ブラをつけたおっぱいに似せてつくるか。

私は 温泉は そのまま入れると思ったので、
ブラ着用型で作ってもらうことにした。



温存の人のおっぱいは 
(たぶん、形状がフクザツだから)
作るのは難しいそうなのだが。

もう どんどん増えている、
そして これからもっと増える 温存手術、
(だって、術前化学療法とか、早期発見とか、
 どんどん進んでるんだし。)
それでも 元の形には戻らない悲しみと不便。

‘おっぱいを作る会社’さんには
温存おっぱいも、頑張って作ってもらわねば。



12月、
石膏で作った型が出来上がった、とのことなので
仮合わせに出向く。

中学の美術の時間にいじったような白い石膏で 
おっぱいが出来上がっていた。

術側の胸に当てて、ブラをつけて、
シャツを着る。


石膏の型のほうが、大きい。

ショック!
健側の胸が、一月の間に ヘタってしまったのか!

もう一度 型の作り直し。



12月末、型ができたとの電話。
年が明けてから 伺う事にする。

2月初旬、ようやく行けることになっていた。
亭主の仕事も 私の用事も 全部その日にあわせて
空けていた、ちょうど その日、
私は風邪を引いて寝込んだ。

2月下旬、
ようやく出向いて、
もう一度 白い型を 胸に当てる。
シャツを着る。

これなら!

微調整の仕方、手入れの仕方、
いろいろな説明を 改めて受けて帰ってきた。



そして、3月下旬。
ようやく私の新しいおっぱいが届けられた。

可愛らしいピンクの薄紙にくるまって。

写真は、その裏側。
形のフクザツさ、少しはわかるだろうか?

私の肌の色に最も近い色。
ニプル(乳首)のないタイプ。
肌との境目に、薄いフレア付き。



これをつけていると、車を運転している時に、
胸の谷間に収まらずに
術側、左の胸の方にずれてくるシートベルトを
5分おきに戻さなくて済む。

これをつけていると、トップバストの位置が、
左右同じ。

これをつけていると、
Tシャツも今度は 自身を持って着られるはず。

完全なオーダーメード。
税込み、12万6千円。
明日、振り込んで来よう。