ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

越前屋 @長野県木曽郡上松町

2022年12月22日 | 長野県

新しい車の慣らしを兼ねて紅葉を愛でに長野県へ。妻も老母も誘ったが予定が合わず、結局1人で向かうことに。天気も良かったので道中の素晴らしい紅葉を眺めつつ国道19号線を北上する(訪問11月)。途中で立ち寄ったのは「壽命そば」の看板を掲げ、創業寛永元年(1624)という400年もの長い歴史のある「越前屋」。何でも”日本で二番目に古いそば屋と言われて”いるのだとか(※)。店は景勝地の「寝覚の床」近くの国道沿い。駐車場に車を停め暖簾をくぐる。もう満席の盛況で、1組出るのを待って土間のテーブル席に案内された。お願いしたのは「盛りそば(2枚)」。貼紙があったので”新そば”になっているようだ。調理は奥の広い調理場で行われている。給仕や手伝いの女性は5人程も居るが、調理は男性が1人でやっているようだ。麺上げは大きな平笊でやっている。

※ちなみに一番古い蕎麦屋と言われているのは京都の「本家尾張屋」で、創業は寛正6(1465)年(ただし蕎麦屋としての開業は元禄15年・1702)

しっかりと時間がかかって「盛りそば」が供された。朱(あか)い塗りの木製のせいろに盛られた蕎麦は、更科とまでは言わないが麺肌が白い蕎麦だ。新そばだからかな。つゆは徳利に入っており、刻みネギと練りわさびが別で付いている。早速手繰っていく。蕎麦は細切りで喉越しの良いもの。勝手にボソッとした”田舎蕎麦”かもと思っていたのでイメージを覆された。つゆは濃いが甘味は少ないもの。甘いと2枚はキツいが、するすると手繰っていける。2枚を食べ終えると蕎麦湯が置かれた。さらっとしたタイプ。いつも刻みネギは蕎麦湯の時だけ使うが、こちらのは粗くて硬く口当たりが悪そうだったので使わず。店の方に品書きに載っていた旧店舗の建物の事を尋ねると、横の坂を上がった所に残っていると教えてくれたので後で伺う事にして勘定してもらった(勘定は¥1,350)

 

 


 

↓ 店の脇の坂を上ると風情ある建物が見えてきた。旧中山道の上松宿に建つ「旧・越前屋」(大正元年・1912・建造)。旅館を営んでいたので2階は客室だろう。店頭の”壽命そば”の看板もそのまま掲げてある。

 

 

 

 

↓ 隣の「たせや」(※「た」は変体仮名・江戸後期建造)も越前屋に劣らず素晴らしい建物。こちらも旅行者相手の立場茶屋(たてばぢゃや)だった建物だそう。

 

 

↓ この2軒を挟んだ細い坂道は紅葉を始めた木々と相まって素晴らしい景色。路面のアスファルトやらはアレだが、駕籠かきや髷を結った人が通っても違和感がなさそう。

 

 


 

 

手打そば 越前屋 (越前屋そば店)

長野県木曽郡上松町大字小川見帰2379

 

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