ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

三勝屋 @岐阜県加茂郡八百津町 (2)

2015年04月08日 | 岐阜県(中濃・老舗)

久しぶりに訪問した岐阜県加茂郡八百津の老舗食堂「三勝屋(さんかつや)」。この日は平日だったが、仕事で近くまで来る用事があったので足を延ばしてみた。さすがに平日のこの辺りは人通りも少なく、のんびりしている。横の広場に車を停め暖簾をくぐる。中には先客が1名のみ。テレビを見ながらゆっくり食事していらっしゃる地元の人。店を訪れた有名人のサインや、切り抜きがたくさん貼られた壁に囲まれたテーブル席に腰を下ろし、壁に並んだ黒い木札の品書きの中から、カツ丼(並)を注文した。

のんびりとテレビを見ながら丼ぶりを待つ。こちらのカツ丼は、以前紹介したこちらと同様に、出汁を玉子でとじてカツの上からのせたタイプだとの情報を得て、わざわざ試してみたかったのだ。この八百津は地域的にみると中山道の宿場町上ではないが、御嵩宿とはすぐ近くの場所。創業して80年を越える老舗なので、昔からこのタイプのカツ丼だったと考えるのが普通だろうか。まぁ、カツ丼の亜種を中山道の宿場町毎に考えるのはかなり無理があるのかもしれないが(←でも、ちょっとだけ本気・笑)。それにしても、岐阜県内でのカツ丼亜種の分布は不思議というか、興味深い。

しばらくして、黒いプラスチック丼の蓋の上に小皿の漬物が載せられるという「正調・丼ぶりものの運び方」みたいな状態でカツ丼が置かれた。カツと玉子以外の具は何も入っておらず、出汁で溶かれた玉子のみのシンプルな姿。上に少しだけ海苔がかけられている。下のカツを持ち上げてかぶりつく。カツは脂が多いバラ肉で、これがロース肉になると「カツ丼(上)」になるとの事。出汁はやや甘め。カツの脂身がそれ自体充分甘いので、個人的にはもう少し出汁の甘さが控えめな方が好きだが、箸でカツごと持ち上げると、フルフルと震える位の玉子のゆるさが絶妙。旨かった。この日は給仕のご高齢の女将さんは不在だったが、若い衆が給仕もこなしていた。こうして歴史が受け継がれていく。(勘定は¥650)

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お食事処 三勝屋

岐阜県加茂郡八百津町八百津4118-1

 

( 八百津 やおつ 三勝屋 さんかつや パーコー にっぽん全国百年食堂 椎名誠 玉子とじカツ丼 餡かけカツ丼 てりカツ丼 亜種 )


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