ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

井筒定 @愛知県犬山市

2019年02月13日 | 愛知県(尾張・老舗)

犬山のお座敷料理や仕出し料理の老舗「井筒定」(いづさだ)。創業は明治13年(1880)だとか。以前から歴史ある店だとは知っていたが、犬山で宴席があるわけでもなく、1人では入ることは叶わないだろうなァと思っていた。ある日曜の昼に店の前を通ると入口に「予約不要・1名様可」と出ているのを見て、思い切って店に入ってみた。中に入ると1階は厨房になっている。老舗らしい風情のある佇まい。案内されて2階の大広間の入れ込みへ。広い座敷に卓が並んでいる。まだ先客がおらず広い空間に自分1人だけ。窓際の卓に案内され給仕女性に品書きを渡された。ランチ用にはいくつかの値打ちな品が用意されていて、その中から”明治13年から変わらぬ製法の甘露煮”とあった「鮎の甘露煮ランチ」をお願いした。出来上がるまでの間に品書きを眺めていると「割子(本来の昔ながらの折詰)」など、店の矜持が伺える品の写真が載っていてとても興味深い。なるほど昔はこういう折詰の料理を頼んで酒を呑んだりしていたのか…。界隈にあっただろう艶っぽい店にも運ばれたんだろうナ。

しばらくして蓋付きの塗りの入れ物に入った「鮎の甘露煮ランチ」が運ばれた。蓋を開けるとエビフライやチキンカツ、酢漬けの魚と一緒にメインの鮎の甘露煮が1匹まるごと入っていた。その他にも昆布巻き、野菜の煮物、団子、栗煮、田作りなど、彩り鮮やかな品が並ぶ。野菜などは飾り切りがしてあり、日本料理店らしいしっかりとした仕事が施してある。こういう品をランチで気軽にいただけるのは嬉しい。日本料理は元々酒を呑むための料理として発達した歴史もあるから、出来ればこの品々で酒を呑みたいが、車の運転があるので残念(次は嫁を連れてこよう)。鮎の甘露煮はもちろん頭からかぶりつく。甘露煮は店によって味付けが違いがあり、甘いもの、辛いもの色々あるが、こちらの甘露煮は濃過ぎず塩梅が良くしみじみと旨い。小海老と麩の入った吸物が付いているので、途中つゆで口中をさっぱりさせながらそれぞれの滋味深い味を楽しんだ。最後は水菓子で締め、下に降りて勘定してもらう。次は焼き魚か刺身のランチにしてみようか。値は張るが鮎の季節に「鮎三昧」でもいいかも。(勘定は¥1,296)

 

 


 

↓ 三連トラス鉄橋「犬山橋」(大正14年・1925・建造)と橋の親柱を南側から望む。鉄骨部分にはかなり錆が出てきているが塗り替えないのかな。

 

 


 

御料理・仕出し 井筒定

愛知県犬山市犬山南古券183

 

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