ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Live At The Royal Albert Hall / The Who

2016年08月23日 | クラシック・ロック

Live At The Royal Albert Hall / The Who (2003)

2000年11月にザ・フー(The Who)が企画した小児ガン撲滅基金のチャリティー・ライヴの模様を収めた3枚組CD。実はとうの昔にDVDを持っているけれど、安価だったので何となくCDも欲しくなって購入してしまった。当時齢50後半にして、誰よりもロック・スターらしい(?)最期となった、今は亡きジョン・エントウィッスル(John Entwistle)の最後のライヴ音源(02年)も収録(※)。(※公式ではコカイン接種による心臓発作ですが、ホテルでプロの女性とナニしていて心臓発作を起こしたらしいという噂が根強く…)

本編は1、2枚目で、チャリティーとあって豪華ゲストが参加している。エディ・ヴェダー(Eddie Vedder)、ブライアン・アダムス(Bryan Adams)、ポール・ウェラー(Paul Weller)、ケリー・ジョーンズ(Kelly Jones)ノエル・ギャラガー(Noel Gallagher)、など。そんなお祭りなのでゆるい演奏かと思いきや、リラックスした雰囲気の中にあってザ・フーの面々の演奏は気合いが入りまくっていて、演奏は終始、高クオリティー。収録曲はグレイテスト・ヒッツ+α。

これより以前はピート(Pete Townshend) の難聴のせいで爆音のエレクトリック演奏が抑えめになって、ザ・フーのダイナミクスが減少していたと記憶するが、病気はどうなったの?というくらいハードに演奏されている。この頃からロジャー(Roger Daltrey)とピートの関係が良好になったのも大きかったのだろう(一時のことを思うと気持ち悪いと思うくらい、いい雰囲気…)。ロジャーはこの頃からデビュー当時のように髪が短くなり、一段とかっこよくなった。90年代後半からツアー・ドラマーとして加入したザック・スターキー(Zak Starkey・※リンゴ・スターの息子)の演奏が素晴らしく、しっかりとバンドを支えている。故キース・ムーン(Keith Moon)を彷彿とさせる、手数も、オカズも多いドラミング。やっぱりザ・フーにはケニー・ジョーンズ(Kenny Jones)や、サイモン・フィリップス(Simon Phillips)のようなステディな叩き方をするドラマーは似合わない。

ゲストは全員、ザ・フーに強い影響を受けたアーティストと言っていいだろう面々だ。豪華なゲストのその出来はというと…、チャリティーだということを考えれば「可」というところか。むしろメンバーの演奏が予想以上にいい為に、クオリティーのギャップで損しているのかな。チャリティーだと思って気楽に参加したら、意外とバンドの気合い入っていてたじろいだ、といった感じ(笑)。ただ、エディー・ヴェダーの2回目や、ケリー・ジョーンズ(Stereophonics)のパフォーマンスは正直いまひとつ。ジョンの死はあったものの、ザックの演奏に手応えをかんじたのだろうか、驚くほど早く立ち直り、この後もバンドはライヴ活動を継続させ、完全復活し、ニュー・アルバム作成、そして念願の来日公演も果たす完全復活となるのはご存じの通り。

amazonにて購入(¥622)

  • CD (2003/7/22)
  • Disc : 3
  • Format: CD, Import
  • Label : Steamhammer Us

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