中津川駅前の通りを南に下っていくと饅頭屋があった。壁面の看板には「中津川名物・恵那饅頭」とあり、ガラス張りのテナント店舗には「恵那饅頭」とあるのみの何ともシンプルな店構え。こんな質実剛健な佇まいなので、さぞかし名のある店に違いないと飛び込みで入ってみる。屋号は「二葉軒」というそうで(表の看板も後でよく見ると小さな字で”二葉軒”とあった)、創業は大正7年(1918)だとか。店に入ってびっくりしたが、並んでいるのは本当に「恵那饅頭」と名付けられた酒蒸し饅頭のみ。潔い。10個からの値段しか書いてなかったので、たぶん包みや箱で買うのが当たり前なんだろうけれど、帰っても嫁1人で(息子は多分食べない)、近くの両親は出掛けているのでおすそ分け出来ない。なので少量で分けてもらえるか女将さんに訊いてみた。「?」というような顔をされてしまったが無事購入。
家に持ち帰ってからいただいた。酒蒸し饅頭の皮は時間が経つと硬くなるので、本当は朝一番の出来立てが旨いのだろうが、さすがに家に着くとすでに夕方。包みを開けるとやや黄味がかった皮の中身はこし餡。鼻腔に抜ける香りは酒蒸し饅頭ならでは。皮はまだ柔らかさが残っていて、硬くなりつつあるところとのムラも食感として楽しめた。(勘定は¥80/個)
↓ 地歌舞伎が盛んな岐阜県の東濃地方~中濃地方。こちら恵那市飯地にある「五毛座(旧・飯地公民館)」(昭和26年・1951・建造◇)もそんな中のひとつ。登録有形文化財に指定されている。
↓ 現地に行くと山あいの本当に何もない所で、こんな地で連綿と行事が受け継がれていることに驚きを感じる。
二葉軒
岐阜県中津川市淀川町1-23
( 中津川 なかつがわ ふたばけん ふたば軒 えな饅頭 酒むし饅頭 酒蒸しまんじゅう さかむしまんじゅう 中津川駅 和菓子 地芝居 地歌舞伎 国登録有形文化財 )
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