ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

足助牛乳 @愛知県豊田市足助町

2018年08月13日 | 愛知県(三河・老舗)

愛知県豊田市の歴史ある足助町の街並みを散策。最後に寄ったのは「足助牛乳」。こちらの建物は安政4年(1557)建築というから凄い。元々は「名古屋牛乳」足助販売店だったらしい(「名古屋牛乳」は現在乳業から撤退)。開け放しの店舗土間に食料品が並んでいたのでフラフラと入って見ていると何ともデカい「麩」を発見。「たま麩」という名前で椀くらいの直径があり、見た目はまるで肉まん。吸い物に浮かべて使うのだと書いてあったので試しに買ってみた。こちらで作った商品かと思ったら岡崎の「麸屋藤商店」(創業大正14年)の製造と書いてあった。結構な人気商品のようだ。

家で昆布と鰹節で出汁をひいて吸い物を作る。味付けは塩と醤油。どれも目分量で控えめに。熱々のつゆをお椀によそい、そこへ底にいくつか穴を開けた椀いっぱいの大きさのたま麩を浮かべる。すると下からだんだんつゆを吸ってたま麩がふやけていき、まるで雑煮の餅のようになった。箸でつまむとデロンとはしているがグズグズにはならず、しっかりと形を留めている。口に含むとなるほどつゆを吸った麩の味なのだが、柔らかくなった餅のようでもあって、なかなか旨い。箸ではすっと切れないくらいの弾力もある。味の主張の強くない麩だから色々工夫出来そうだな、コレ。調べてみたらバターで焼いたり、おでんに入れたり、ぜんざいに入れたり、なんていうレシピもあるようだ。面白そう。(勘定は¥400)

 


 

↓ 足助町で一番気に入った元料理店の建物(建築詳細不明)。モザイクタイルで化粧された1階壁面、Rの付けられた意匠、星形の枠の2階窓、”アサヒビール”の木製文字看板、母屋の日本家屋の玄関はむくり破風、とグッとくる素晴らしい建物だ。ここでメシ喰ってみたかったなァ。

 

 

 

↓ 店の隣にある「足助中馬館(旧・稲橋銀行足助支店)」(大正元年・1912・建造)。現在は地域の資料館として使われている。

 

↓ 街並みから山側へ道を登っていくと小高い場所に街を見下ろす小学校があり、その片隅に古い講堂が残っている。「足助小学校講堂」(昭和13年・1938・建造)

 

↓ 足助町からの帰り道に「足助大橋」(昭和5年・1930・建造)の親柱と欄干を撮影。こちらも以前に紹介した「巴橋」(昭和12年)同様の造り。凝った意匠で素敵。

 


 

足助牛乳

愛知県豊田市足助町田町12

 

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