goo blog サービス終了のお知らせ 

ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

青春ライブラリー ~ あの頃聴いた歌

2015年09月13日 | ロック(日本)

青春ライブラリー ~ あの頃聴いた歌 (2008)

通販専用の5枚組CDボックス・セット。「あの頃」と言っても自分はここに収録されている大半の曲の時代よりも若い世代の人間なので、幼い頃に耳にして覚えている程度の曲が多く、思い入れは強くない。ただ、今と違って70年代頃の曲は、自分が好きなアーティストとかでなくても、ある程度ヒットさえしていれば(ラジオとかテレビとかで)耳にする機会は多かったので、うすぼんやりとだが知っている曲も多い。中には耳にするのさえこっぱずかしい曲や、一度もまともに聴いていない(聴けない)曲も多い。当時フォーク~ニューミュージックと言われた音楽のほとんどは、今の自分の趣味とは相容れないし、どういう思惑で編集されたものか80年代以降の収録曲がどうもしっくりこない気がする。それでも中には(自分に)引っ掛かる曲も収録されている。ひと通り聴いてみたところ、琴線に触れる曲も10曲ほどあった。ま、これが250円(ホントなんです)でなかったら買っていたかどうかは怪しいが、いい買物だったナ。

収録曲の中で、この曲が入っているのならと購入の決め手になったのはダウンタウン・ブギウギ・バンドの「身も心も」。大好きだったドラマ、松田優作主演の「探偵物語」の最終回で、主人公の工藤俊作が刺されるシーンで一度だけ流れた曲で、ずっと印象に残っていた曲だ。この最終回は、おちゃらけて作りの粗い放映回も目立ってきたシリーズの中にあって、ストーリーも最後までシリアスで、松田優作をはじめとする演者も痺れるくらいにかっこよく、強く記憶に残る回だった。昔渋谷で偶然最終回のロケ地のひとつに出くわして感動した事もあったなァ。この曲を聴くだけで映像が甦ってくるだけでなく、その頃の記憶までも甦ってくる。毎日学校帰りの夕方に一緒にTVの再放送を見て、主人公の工藤俊作にあこがれて、免許を取ったらすぐに本物のべスパを買った同級生のケンゴは元気だろうか…。

ブックオフにて購入(¥250)

Disc1
01 しおさいの詩 / 小椋 佳
02 僕の胸でおやすみ / かぐや姫
03 神田川 / 南こうせつとかぐや姫
04 妹 / かぐや姫
05 追伸 / グレープ
06 22才の別れ / 風
07 めまい / 小椋 佳
08 なごり雪 / イルカ
09 風の街 / 山田パンダ
10 シクラメンのかほり / 小椋 佳
11 無縁坂 / グレープ
12 縁切寺/ グレープ
13 あの唄はもう唄わないのですか /風
14 ささやかなこの人生 / 風
15 雨の物語 / イルカ
16 雨やどり / さだまさし
17 案山子 / さだまさし
18 海岸通 / イルカ

Disc2
01 空よ / トワ・エ・モワ
02 花嫁 / はしだのりひことクライマックス
03 あの素晴しい愛をもう一度 / 加藤和彦と北山 修
04 たどりついたらいつも雨ふり / モップス
05 タイムマシンにおねがい / サディスティック・ミカ・バンド
06 我が良き友よ / かまやつひろし
07 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
08 遠くで汽笛を聞きながら / アリス
09 マイ・ピュア・レディ / 尾崎亜美
10 身も心も / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
11 冬の稲妻 / アリス
12 ジョニーの子守唄 / アリス
13 春の予感~I've been mellow / 尾崎亜美
14 君のひとみは10000ボルト / 堀内孝雄
15 HERO~ヒーローになる時、それは今 / 甲斐バンド
16 安奈 / 甲斐バンド
17 ロンリー・ハート / クリエイション
18 デイ・ドリーム・ビリーバー~DAY DRAEM BELIEVER / THE TIMERS

Disc3
01 春うらら / 田山雅充
02 銀の雨 / 松山千春
03 気絶するほど悩ましい / Char
04 あんたのバラード / ツイスト
05 みずいろの雨 / 八神純子
06 夢想花 / 円 広志
07 道標(しるべ)ない旅 / 永井龍雲
08 真夜中のドア~Stay With Me / 松原みき
09 恋 / 松山千春
10 いまのキミはピカピカに光って / 斉藤哲夫
11 愛はかげろう/ 雅夢
12 サヨナラ模様 / 伊藤敏博
13 夏をあきらめて / 研 ナオコ
14 メリーアン / THE ALFEE
15 もう一度夜をとめて / 崎谷健次郎
16 部屋とYシャツと私/ 平松愛理
17 プライマル / オリジナル・ラヴ
18 ひだまりの詩 / Le Couple

Disc4
01 八月の濡れた砂 / 石川セリ
02 春夏秋冬 / 泉谷しげる
03 母に捧げるバラード / 海援隊
04 ウィスキーの小瓶 / みなみらんぼう
05 「俺たちの勲章」のテーマ / (インストゥルメンタル )
06 明日<あす>に向かって走れ / 吉田拓郎
07 ダスティン・ホフマンになれなかったよ / 大塚博堂
08 てぃーんずぶるーす / 原田真二
09 たそがれマイ・ラブ/ 大橋純子
10 人として / 海援隊
11 いっそ セレナーデ / 井上陽水
12 恋の予感 / 安全地帯
13 唇をかみしめて / 吉田拓郎
14 SUMMER CANDLES/ 杏里
15 彼女とTIP ON DUO / 今井美樹
16 最後のニュース / 井上陽水
17 PIECE OF MY WISH / 今井美樹
18 永遠の嘘をついてくれ / 吉田拓郎

Disc5
01 グッバイ・マイ・ラブ / アン・ルイス
02 青春の影 / TULIP
03 踊り子 / 下田逸郎
04 俺たちの旅 / 中村雅俊
05 ブルー・スカイ / TULIP
06 「人間の証明」のテーマ / ジョー山中
07 時代おくれの酒場 / 加藤登紀子
08 この空を飛べたら/ 加藤登紀子
09 戦士の休息/ 町田義人
10 ステップ! / RCサクセション
11 Wake Up / 財津和夫
12 トランジスタ・ラジオ / RCサクセション
13 Goodbye Day / 来生たかお
14 夢の途中 / 来生たかお
15 ネグレスコ・ホテル / BORO
16 輝きながら… / 徳永英明
17 壊れかけのRADIO / 徳永英明
18 ロード / THE 虎舞竜

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Fantastic OT9 / 奥田民生

2015年08月27日 | ロック(日本)

Fantastic OT9 / 奥田民生 (2008)

奥田民生9枚目のアルバム。ユニコーン時代から聴いているが、ソロ・アルバムは途中まではリアル・タイムで聴いていたものの、だんだん追いつかなくなり、このアルバムも買っていなかった。この頃には「OT」という記号を多用しだしたので、もうどれがどれやら分からない。このアルバムでも、地味なのに伸びのある声と、耳に残るメロディ、それに切れの良いギターが楽しめる。嫁曰く、流し聴きをしても後から頭に渦巻くのだとか。なるほど。アルバムのクレジットを眺めていてビックリ。特徴的なリズムの4にはスティーヴ・ジョーダン(Steve Jordan)とアイヴァン・ネヴィル(Ivan Neville)が参加している。奥田民生が最初のソロ・アルバムを作った時に、バックのメンバーがキース・リチャーズ(Keith Richards)のエクスペンシヴ・ワイノース(X-pensive Winos)の連中だったことにはひっくり返るくらい驚いたが、まだ交流は続いているんだね。ちなみに、全曲ではないものの、参加した外国人アーティストを見ると、

・スティーヴ・ジョーダン- ds
・ピノ・パラディーノ(Pino Palladino)- B
・ダニー・コーチマー(Danny Kortchmar) - G
・アイヴァン・ネヴィル - Key

と物凄い面々。ピノは現在ザ・フー(The Who)の準メンバーとして活躍しているし、ダニー・コーチマーは数々の大物ミュージシャンのバックを務める大御所。そんな奴等を脇にはべらすなんて、すごい…。

いい意味で雰囲気も、曲調も変わらない奥田民生のソロ作品。ユニコーンを含む他のユニットで、好きなことは出来ているだろうから構わないのだろう。ところどころに聴いた事のある洋楽のエッセンスが顔を出すのも昔から変わらない。奥田民生のファンがそのあたりをどのくらいまで認識しているのかよく知らないが、時々露骨に似た部分(音)があるので、「遊び」として捉えられているのか、「パクリ」として捉えられているのか。よく知られたビートルズ(The Beatles)以外にも、自分が過去に「ん?」と感じたものだけでも、ザ・フー、ステッペンウルフ(Steppenwolf)、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)など色々ある。その辺がツッコまれないのは人徳か。

中古店にて購入(¥540)

  • CD (2008/1/16)
  • Disc: 1
  • Label: SME Records

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SHOGUN / SHŌGUN

2015年08月23日 | ロック(日本)

SHOGUN / SHŌGUN (1979)

ショーグン(SHOGUN※正式な表記はSHŌGUN)のデビュー・アルバム。ヒットしたテレビドラマ「俺たちは天使だ!」の主題歌「男たちのメロディー」が収録されている。薄プラ・ケース入りの日本の名盤を廉価復刻したシリーズ「CD選書(Q盤)」のうちの1枚。このドラマは長姉が好きで、日曜の夜によく一緒に見ていた。たまたま悪いタイミングで母に叱られ、何話か見逃した事も思い出したゾ(笑)。主演の沖雅也のビシッと決めたクールなスーツ姿や、時々見せるふざけた演技は、ガキでも憧れるくらいかっこよかった。ドラマ中に出てきたカマロや初代いすゞジェミニといった車や、主人公の麻生(沖)が使うブーメラン…、憧れたなァ。そのドラマで重要な要素だった音楽。日本テレビ系列のドラマは昔から音楽がすごくかっこよかったが、このドラマで使われたショーグンの音楽も本当にかっこよかった。初めて知ったが、元々このバンドは、このドラマで使う音楽の為に集められたようなものなんだとか。メンバーはこの時点ですでにキャリアを積んだ腕っこきのスタジオ・ミュージシャンばかりだったそうだ。ヴォーカルとギターの芳野藤丸は当初カントリー・スタイルの「男たちのメロディー」が大嫌いだったそうだが(笑)。

当時レコードを買って持っていた訳ではないので、全ての曲がドラマの中で使用されたのかどうかは知らないが、どの音楽も軽快で、都会的で、洒落ている。ドラマの雰囲気ともピッタリでかっこいい。ラッパの使い方が当時流行っていたジャズ・フュージョンと同様の感覚で、子供ながらに好きだった(ちなみに自分がその頃ハマっていた音楽は、小学校の担任の先生の影響で「日野皓正」だった←生意気な小学生だ…)。何度聴いても「男たちのメロディー」のイントロには胸躍るなァ。この曲のみは日本語だが、他に歌詞がある曲は全部英語。バンドは御存知の通り、この後に同じく日本テレビ系のドラマ「探偵物語」(松田優作主演)でサントラを担当する。こんなに実力と人気があったのに活動期間は短かった(再結成もしているようだが)。

オークションにて購入(¥834)

  • CD (1991/9/14)
  • Disc: 1
  • Label: ソニー・ミュージックレコーズ

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Char / Char

2015年06月22日 | ロック(日本)

Char / Char (1977)

日本を代表するギタリストの1人、Char(竹中尚人)のファースト・アルバム。ついこのあいだ還暦を迎えたばかりのCharは、この時まだ21歳。でも中学生の頃からスタジオ・ミュージシャンとして働いていたというから凄い。自分は今までにほとんどCharの音楽をしっかり聴いた事がなく、これがほぼ初めてと言っていい。たまたま中古店に刺さっていたので、何の気はなしに購入してみた。当たり前だがギタリストのイメージが強く、こんなに歌っているとは思わなかったので意外だった(よく知らないけど、これCharの声ですよね?)。Charがネイティヴ・スピーカーなのかどうかは知らないが、英語の歌も器用にこなしている。

アルバムを聴いていると、フュージョン全盛だった70年代の空気がそのまま伝わってくる感じ。音楽の方は日本人離れした、都会的で洗練されたサウンドで、さすがにちょっと気恥ずかしさもあるものの、今聴いても新鮮。バックのミュージシャンは外国人がほとんどのよう。彼の代表曲6・「Smoky」は、その曲構成も、ギターのトーンやフレーズも痺れるくらいかっこいい。このジャケットの写真も日本人離れしているが、Charって昔からずっとカッコいいままで、今も相変わらずカッコいいなァ。 

中古店にて購入(¥380)

  • CD (1994/5/20)
  • Disc: 1
  • Label: ポニーキャニオン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ケース・バイ・ケース 1987~1991 / 泉谷しげる

2015年06月07日 | ロック(日本)

ケース・バイ・ケース 1987~1991 / 泉谷しげる (1991)

1991年に発表された泉谷しげるのベスト・アルバム。88年のルーザー(Loser)との名盤「吠えるバラッド」から、下郎の「下郎参上」までの、ビクター在籍時のアルバムやシングルから選曲されている。アルバムからの曲もリミックスされていたり、「New Version」と称されるものになっていたりして、一応、ただの寄せ集めとは違う作りになっている(でもオリジナルと聴き比べたりはしていません)。1、8、10がリミックスされているんだけど、エンジニアはなんとLarry Alexander。ニューヨークのスタジオ「Power Station」を中心に、数々の大物アーティストのエンジニアリングを担当した凄腕だ。HPを見ると、結構日本のアーティストも手掛けたようだ。何かそういうルートというか、流行りでもあったんだろうか。おふざけの16を収録するぐらいだったらシングルB面の「肉弾列車に赤いバラ」とか「ロックンロールにゃ金かかる」を収録してくれた方がよかったのに…。

老け顔だったから気が付かなかったが、88年当時、泉谷はまだ40歳。へぇ、意外。当時はもっといっている印象だった。まぁ、自分がまだ学生だったのでそう感じたのも仕方がないが。「ジジイ達がこんなすげえロック出来るのか…」と学祭ライヴやコンサートを追っかけたりしたなァ。何しろこの頃のルーザーは圧倒的な演奏力だった(あのメンバーなら当たり前だけど)。村上”ポンタ”秀一のド迫力のドラム、何をやってもキマる仲井戸”チャボ”麗市のかっこよさ、バンマスとしても重要だった長年の相棒、吉田健のベース、U2のエッジ(The Edge)に大きく影響されたこの時期の下山淳のギター、どれを取っても逸品だった。泉谷は音程が外れようが、客にヤジられようが、グダグダになろうが、彼らをバックにして好き放題やっていればよかったのだ。とは言いつつも、泉谷は粗暴なようで気ィ使いで、サービス精神の塊だし、メンバーが強者揃いなので、いつも後ろにはかなり気を使っている様子だったが(笑)。

ブックオフにて購入(¥500)

  • CD (1991/12/16)
  • Disc: 1
  • Label: ビクターエンタテインメント
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Memphis / 忌野清志郎

2015年03月05日 | ロック(日本)

Memphis / 忌野清志郎 (1992)

清志郎の2枚目のソロ・アルバム。清志郎のソロ期はつまみ喰いしかしていなかったので、完全に後追い。こんな素敵な作品をリアル・タイムで聴いていなかったなんて恥ずかしい。演奏はブッカーT&ジ・MGズ(Booker T & The MG's)の面々。当然、ソウル・ミュージック・ラヴァーの清志郎側からのアルバム製作アプローチだったと思っていたら、逆だったそうな。それってスゴイ。うろ覚えなのだが、テレビで清志郎がメンフィス(だったと思う…)を訪問した時のビデオ映像を見た記憶があるのだが、さすがの彼も興奮状態というか、アガっているのがよく分かる微笑ましいものだった。そりゃ、そうだろうなァ。憧れのメンフィスで、しかもMGズとスタジオ入りだもん。このアルバムの頃までは確か袂を分かっていた(はずの)ブッカー・T・ジョーンズ(Booker T. Jones)。結局清志郎とは友人の間柄になったスティーヴ・クロッパー(Steve Cropper)。そして惜しくも2012年に日本で亡くなったドナルド・ダック・ダン(Donald "Duck" Dunn )が揃っている快挙。ちょっとしたアメリカ人アーティストでも実現させるのは難しい、伝説との共演。

で、清志郎はと言うと、伸びやかな声でいつもの清志郎(→あの面子の前でこれって凄い事だな)。ダジャレから入るような日本語歌詞も、しっかりソウル(ロック)ミュージックに乗せてしまう才能は相変わらず。もちろんバックがスタックス・ソウルのマナーに則った演奏なので、雰囲気は満点だ。以前から書き貯めていたり、デモ・レコーディングした曲が多いとの事。11で嬉しそうに「メンフィスの街の名誉市民のボクだから~」なんて歌ってしまうのが無邪気で可愛らしい。過去から現在、未来まで、日本人でいったい彼以外に誰がこんなこと出来るんだろう…。合掌。

オークションにて購入(¥178)

  • CD (2006/1/25)
  • Disc: 1
  • Label: EMIミュージック・ジャパン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MAGIC : Kiyoshiro The Best / 忌野清志郎

2015年01月08日 | ロック(日本)

MAGIC : Kiyoshiro The Best / 忌野清志郎 (1994)

1994年に発売された忌野清志郎のソロ・ベスト盤。このアルバムに収録されているうち、タイマーズ以降の曲はあまり熱心に聴いていなかったのだが、ブッカーT. & ザ・MG's(Booker T. & The MG's)、ブロックヘッズ(Blockheads)、DANGERなどとの作品の他、タイマーズ、HISや2・3'sなどでの曲、それに発売当時入手が困難だった曲も収録されており、短いがなかなか聴き応えのある12曲。これらの曲を聴いていると、日本語をロックに乗せる天才・清志郎の才能に改めて感心する。地方の人間からすると、楽曲ではずいぶん気取った言葉使いをする清志郎だが、そんな言葉を使っても、聴いている方が「こっ恥ずかしくない」稀有なアーティストだったなァ。彼の後にそういう言葉使いやフレーズを平気で使うアーティストには強い拒否感が働いたものだった。

ジャケットの女性は清志郎の実母なのだとか。なんだか取って付けたようなヘンテコなアートワークだと思っていたが、母堂が載っているとなるとおそらく発売当時、清志郎の承認もあったのだろう。厭戦歌を書き残したり、自分の歌った曲を吹き込んだりするようなエキセントリックな女性だったらしい。複雑な家庭環境だった清志郎だから、自分の記憶に残っていない母への憧憬が強かったのかな。

オークションにて購入(¥178)

  • CD (1994/9/16)
  • Disc: 1
  • Label: EMIミュージック・ジャパン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全身全霊 ~Life To Soul~ / 泉谷しげる

2014年08月15日 | ロック(日本)

Photo

全身全霊 ~Life To Soul~ / 泉谷しげる (1996)

1996年に発表された泉谷しげるの編集盤。過去の曲やカヴァー曲の単なる寄せ集めではなく、新録音とライヴ音源で構成されていて、書き下ろした曲1も収録されている。プロデュースは長年の相棒・吉田健で、ブックレットには短文も寄せている。ルーザー(The Loser)期の11を除く、2、5、9、12がライヴ録音で、95年渋谷公会堂での録音。他は96年のスタジオ新録音。基本のバンド・メンバーも吉田建の他に、村上’’ポンタ’’秀一、藤沼伸一他と勝手知ったる仲の面々。

歓声が入るライヴ録音曲と、スタジオ録音曲との差が大きいとアルバムとしてのまとまりが悪くなるのが常だが、このアルバムに関しては歓声が入りこそすれ、その辺の差があまり感じられず、意外と統一感があるので聴く分には違和感はない。いわゆるフォーク期の泉谷の曲は、当時多くあったしみったれたような生活感あふれるフォーク曲とは世界を異にして、演奏スタイルこそフォークでも、一筋縄ではいかない都会の孤独を唄うような曲が多かったので、彼自身も一流のバンドスタイルでやり直したいという気があったのだろう、ルーザー期以降のライヴでは盛んに取り上げるようになっていた。

こうして聴いてみると、テレビなどでは暴れん坊のイメージのある泉谷がどれだけ繊細で、サービス精神が旺盛で、ちょっと独特な言葉選び(遊びか)の才能があるかをよく知ることができるんじゃないか。まぁ、それを美談に仕上げようとは思わないが、泉谷をそうしたイメージだけでしか知らない人には、なぜ泉谷が若いアーティスト達とも接点を持ちつつ、音楽界で生き残っているかがわかるんじゃないかと思う。自分はルーザー期の泉谷が大好きだったのでもちろんなのだが、このアルバムを聴くと、泉谷自身もルーザー期にはかなり思い入れがあるんじゃないかなと感じる。ただ(泉谷のフェイヴァリットなのだろうが)2、7、9、11のようにどうしてもいつも同じ選曲になってしまうなァ。

オークションにて購入(¥638)

  • CD (1996/7/24)
  • Disc: 1
  • Label: ビクターエンタテインメント
  • コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    勤労ロードショー ~LIVE IN JAPAN~ / ユニコーン

    2014年07月14日 | ロック(日本)

    Unicorn_2

    勤労ロードショー ~LIVE IN JAPAN~ / ユニコーン (2009)

    解散前から一度は行ってみたいなと思っていたユニコーンのライヴ。ただ現役当時は女子がわんさかで黄色い声援というイメージがあったので(実際そうだったと思うけれど)、行きはしなかった。解散後のライヴはチケットを取るのが大変で、たしか近場でのライヴが無かったこともあって、早々に諦めてしまった。ライヴ映像を衛星放送かなんかで見たけれど、楽しそうだったからやっぱり見てみたいな。今だったら客も少しは落ちついているだろうし。

    解散後からはリリースには全然追い付いていないので、やっと2009年に発売されたライヴを購入した。再結成後のオリジナル・アルバム「シャンブル」発表後の全国ツアーのライヴ音源。初回限定盤なのでDVDが付いている。伸びの良い、奥田民生らしいヴォーカルの「ひまわり」から始まり、往年の曲を挟みつつ、新曲もしっかり馴染んでいて素晴しい。実際のセットリストをどの程度反映しているのかは知らないが、各所で行われたライヴから抜粋されている。ユニコーンはメンバー全員ヴォーカルが取れるし、曲がバラエティに富んでいるので飽きさせない。ツェッペリン(Led Zeppelin)の「No Quarter」を思わせるようなイントロがあったりなんかして、お遊びも相変わらず。久しぶりに聴いた「シャンブル」の楽曲も改めて出来の良さを再認識して、CDラックから引っ張り出して聴くことになった。

    おまけのDVDは阿部義晴を中心としたステージ映像+α。ライヴでの彼のコーナーが延々と(笑)収録されている。ちょっと長い。こんなところも相変わらず。奥田もなんだかソロの時より楽しそうだ。

    オークションにて購入(¥1,208)

  • CD (2009/12/23)
  • Disc: 2
  • Format: CD+DVD, Limited Edition
  • Label: KRE
  • コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    FLASH / ザ・ハイロウズ

    2014年04月30日 | ロック(日本)

    Highlows

    FLASH / ザ・ハイロウズ (2006)

    ザ・ハイロウズ(↑THE HIGH-LOWS↓)のベスト盤。シングルで発表された楽曲ばかりから編集されている(シングル全収録という訳ではない)。

    彼らを最初に見たのはあの伝説の第1回フジ・ロック・フェスティバル(←修羅場でした)。自分はブルーハーツに全く思い入れがないので、ほとんど前知識が無かったが、ステージでの堂々とした演奏に感心した覚えがある。態度も堂々としていて甲本ヒロトはステージでフルチンになったはず(笑)。それはさておいて、なにより甲本ヒロトの声が気に入った。レコードやCDではそれまで何とも思わなかったのに、ライヴ会場で声を聴いたら、その存在感の強さにびっくり。ヴォーカリストとしての天性の資質と言ってもいいだろうが、一度聴いたら虜になるというか。ライヴでのそういう体験は邦楽のアーティストでは忌野清志郎以来初めてだった。ものすごくよく通る声ではないんだけれど、聴くと耳から離れない特別な声。

    それから彼らのアルバムやシングルを集めるようになり、結構熱心に聴いた。久しぶりにこうしてこのベスト盤で振り返ると、彼らの楽曲はCMやテレビ、映画にたくさん使われていて、ここに収録された楽曲もほとんどそういったタイアップに引っ掛かるくらいじゃないかなと思う。甲本や真島昌利の書く歌詞は、彼らのパンクス然とした姿とは裏腹に、青春期のノスタルジックでセンチメンタルな光景を思い起こさせるものが多い。ちょっと気恥ずかしさも覚えるが、甲本の声で歌われるとなぜかしっくりくる。

    そういえばハイロウズ活動停止後のクロマニヨンズは全然聴いていないなぁ。

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (2006/1/1)
  • Disc: 1
  • Format: Best of
  • Label: BMG JAPAN
  • コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする