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●科学技術ニュース●楽天モバイルと米AST、衛星と携帯の直接通信による国内サービスを2026年内に提供し日本全域をカバー

2024-02-27 09:36:35 |    通信工学
 楽天モバイルは、米AST SpaceMobile(AST)と共同で、衛星と携帯電話の直接通信によるモバイル・ブロードバンド通信サービスを日本国内で2026年内に提供を目指す計画を発表した。

 サービスの開始時期や提供範囲については、両社の関与しない事由を含む要因等により変更となる可能性がある。

 同計画ではテキストメッセージだけでなく、音声通話やビデオ通話等のブロードバンド通信を、市販されているスマートフォンで利用できるサービスを提供予定。

 自然災害が多く山岳地帯や離島が多い日本においては、低軌道衛星を活用した通信サービスへのニーズが高まっていまる。令和6年能登半島地震では、復旧に向かう道路が寸断され、応急復旧に時間がかかった。低軌道衛星による通信サービスであれば、地上の状況に左右されることなく、携帯電話を利用できるようになる。

 楽天モバイルとASTは今後、災害時や山間部・離島等を含む、日本全域をカバーする通信サービスの提供を目指す。

 楽天モバイルとASTはこれまで、2020年3月に締結した戦略的パートナーシップのもと、ASTの低軌道衛星と市販されているスマートフォンとの直接通信を目指すプロジェクトを推進している。2022年9月にはASTによる低軌道試験衛星「BlueWalker 3」打ち上げに成功している。

 2023年4月には、英Vodafone、米AT&Tを含めた4社協力のもと、世界初となる低軌道衛星によるモバイル・ブロードバンド通信を使用した、市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの音声通話試験をテキサス州で行い、成功した。日本では、楽天モバイルが国内での試験実施に向けて2022年11月に実験試験局免許の予備免許を取得している。

 現在までに、ASTによる試験では、市販スマートフォンと衛星間での音声およびデータの5G接続に世界初で成功するとともに、14Mbpsのダウンロード速度達成、4Gビデオ通話および5Gセルラーブロードバンド接続にも成功している。

 これらの速度は、基本的な音声やテキストメッセージの通信だけでなく、インターネットブラウジング、ファイルのダウンロード、メッセージングアプリの使用、ビデオのストリーミングなどを市販スマートフォンで可能とするもの。<楽天モバイル>
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