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★バイオニュース★理研など、「第二世代」バイオディーゼル燃料合成の触媒を開発

2020-01-30 09:37:32 |    ★バイオニュース★

 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センターグリーンナノ触媒研究チームの山田陽一チームリーダー、自然科学研究機構分子科学研究所の魚住泰広教授、中部大学の樫村京一郎講師、東京工業大学の和田雄二教授、九州大学の藤川茂紀准教授らの共同研究グループは、従来の均一系・不均一系触媒よりも高活性(少量の触媒量で高収率)で再利用性の高い固定化触媒[を開発し、それを用いて「第二世代バイオディーゼル燃料」をカーボンニュートラル・省資源・省エネで合成することに成功した。

 同研究成果は、第二世代バイオディーゼル燃料の効率的な製造プロセス、さらには医薬品合成、有機半導体などの有用物質合成の開発に貢献すると期待できる。

 今回、同研究グループは、シリコンナノ構造体にロジウムナノ粒子を固定化した触媒(SiNA-Rh)を開発した。このSiNA-Rhを既存の触媒の30~100分の一である1/2000モル当量(0.05モル%)用いて、原料のバイオマス由来の遊離脂肪酸を水素雰囲気下、マイクロ波照射により温度を200℃に保ちながら還元反応を行ったところ、対応する炭化水素が90%以上の高収率で得られた。

 照射したマイクロ波は40W程度であり、省エネ化が実現できた。さらに、実験を繰り返した結果、SiNA-Rhは高活性のまま20回の再利用が可能であることが分かった。

 同研究により、植物の二酸化炭素固定で生成したバイオマスを原料として、再生可能エネルギーから製造されつつある水素を用いて、マイクロ波による省エネ条件下、第二世代バイオディーゼル燃料と石油原料の一酸化炭素を生産することが可能になった。

 例えば、パーム油などの油脂は、収穫後速やかに搾油しないと分解が始まることから、マレーシアやインドネシアには、油脂分解により大量に生じた遊離脂肪酸が未使用のまま残っているといわれている。同手法を用いれば、この遊離脂肪酸が一つの工程でバイオエネルギーに変換できるため、その応用につながると期待できる。(「理化学研究所」ウェブサイトより)

 


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