“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「アンモナイト学入門」( 相場大佑著/誠文堂新光社)

2024-02-21 09:34:08 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:アンモナイト学入門~殻の形から読み解く進化と生態~

著者: 相場大佑

発行:誠文堂新光社

 アンモナイトといえば、まずあの「ぐるぐる巻いた殻」を思い浮かべるのではないか。アンモナイトは日本古生物学会のシンボルマークにもなっており、小学校理科の教科書では「白亜紀末に絶滅した頭足類」「地質時代を示す示準化石の一つ」と説明されている。化石を持っている人もいるかもしれない。それなのに私たちは、アンモナイトが実際にどのように生きていたのか――何を食べ、どんなふうに成長し、どのように泳ぎ、どういった進化を遂げたかなどをあまりよく知らない。なぜなら、本体である軟体部が化石になりにくく、また生活の痕跡が地層に残りづらいことなどにより、そもそも古生態の復元が難しいからである。研究の進展により、その謎は徐々に明かされてきた。種ごとに食性や生息域が異なっていた可能性、雌雄で大きさが異なっていた可能性、より小さな卵をたくさん産んだ可能性……など、この10年ほどで次々と指摘されるようになってきた。同書では、「アンモナイト博士」として親しまれる著者が、アンモナイトのリアルな姿や生きざまを最新研究を交えてわかりやすく解説。アンモナイトのことを知りたいなら、まずは手に取ってほしい一冊。
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●科学技術ニュース●TT東日本、防犯カメラロボットおよびAI警備システムを活用した警備・巡回業務の実証実験をイオンモール常滑で実施

2024-02-21 09:33:49 |    ロボット工学
 NTT東日本は、イオンモール常滑(愛知県常滑市)において、自律走行ロボット「ugo」(提供:ugo株式会社)および、AI警備システム「AI Security asilla」(提供:株式会社アジラ)を組み合わせた運用による、警備・巡回業務DXの実現に向けた実証実験を2024年2月13日(火)~2024年2月18日(日)に行った。

 同実証実験は、2023年度愛知県サービスロボット社会実装推進事業「AICHI ROBOT TRANSFORMATION(ARX)」の一環として行われるもの。

 同実証実験では、ロボットを活用した高度な警備・巡回ソリューションを構築することで、犯罪行為の抑止効果や専門店従業員・顧客への安心感の向上と、警備・巡回業務の効率化・省人化の実現を目指す。

 イオンモール常滑の施設内を自律走行ロボット「ugo」が巡回し、モール内における犯罪行為の抑止のための立哨・巡回および、従業員が定期的に実施する巡回・点検業務の一部をロボットへ代替することによる巡回業務効率化を目的とした効果測定・評価を行う。

 加えて、既設の監視カメラ映像を活用した異常検知を実現するAI警備システム「AI Security asilla」により、「AIで異常検知した事象に対し、初動対応としてロボットを向かわせる」といった、ロボットとAI警備システムの組み合わせによるロボット運用のさらなる効率化に関する効果測定・評価を行う。<NTT東日本>
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●科学技術ニュース●名古屋大学など、発がんウイルス(EBウイルス)に感染した細胞の増殖が促進され、腫瘍が形成されるメカニズムを発見

2024-02-21 09:33:11 |    生物・医学
 名古屋大学 大学院医学系研究科 ウイルス学の木村 宏 教授、佐藤 好隆 准教授らの研究グループは、血液・腫瘍内科学の清井 仁 教授、佐合 健 大学院生、生体反応病理学の豊國 伸哉 教授、名古屋市立大学 ウイルス学の奥野 友介 教授、藤田医科大学 ウイルス学の村田 貴之 教授らとの共同研究で、発がんウイルス Epstein-BarrウイルスがB細胞を不死化する際にウイルス因子BNRF1が宿主因子IFI27を誘導し、安定した細胞増殖能を獲得することを明らかにした。

 Epstein-Barrウイルス関連リンパ腫は、一般に抗がん剤が効きにくく、予後不良であることが知られており、これらのリンパ腫に有効な治療法の開発が求められている。

 同発見は、BNRF1やIFI27を治療標的とする新たな治療法の開発につながると期待される。

 ①悪性リンパ腫の原因となるEBウイルス(Epstein-Barrウイルス)が持つBNRF1遺伝子は感染細胞の細胞死を抑制し、安定した増殖を可能にする

 ②BNRF1が誘導する“安定な細胞増殖”にはミトコンドリアたんぱく質IFI27が関与する

 ③BNRF1やIFI27が存在しないEBウイルス感染細胞の腫瘍形成能は著しく低下し、EBウイルス関連腫瘍の形成には効率的なエネルギー産生が必要である。<科学技術振興機構(JST)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「事例で学ぶ 暗号資産・NFT・メタバースの会計税務Q&A70選」(延平昌弥、山田誠一朗、髙橋健悟、藤原琢也、田村光裕、山中朋文著/清文社)

2024-02-21 09:32:37 |    情報工学



<新刊情報>



書名:事例で学ぶ 暗号資産・NFT・メタバースの会計税務Q&A70選

著者:延平昌弥、山田誠一朗、髙橋健悟、藤原琢也、田村光裕、山中朋文 

発行:清文社

 暗号資産を中心にメタバース、NFTといった最新の内容を盛り込み、関連する会計・税務をQ&A方式により実践的、かつ詳細に解説。令和5年分の所得税確定申告に対応した設例や記載例も掲載。【目次】第1章 技術による課税客体の変化と法整備 第1節 技術による課税客体の変化 第2節 ブロックチェーンのトークンを介したビジネス全般に関する法制度等の現状 第2章 暗号資産の会計と税務 第1節 法人編 第2節 個人編 第3章 NFTの会計と税務 第4章 メタバースの会計と税務 参考資料 所得税確定申告書の記載例
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