“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「きみならできる、必ずできる 松下幸之助」(米倉誠一郎著/ミネルヴァ書房)

2018-10-23 10:10:47 |    企業経営

 

<新刊情報>

 

書名:きみならできる、必ずできる 松下幸之助

著者:米倉誠一郎  

発行:ミネルヴァ書房(ミネルヴァ日本評伝選)

 日本を代表するイノベーターとしての姿、そして「人間」松下幸之助を経営史の大家が描く。その足跡を丹念にたどり、感情豊かで、強さと弱さの矛盾を抱えた人間像、そして壮大なる成功を導いたイノベーターとしての姿を描く。副題の「きみならできる、必ずできる」は、新型スーパーアイロン開発の際、その後の松下電器の技術を支えた中尾哲二郎に語ったとされる言葉。幸之助に叱られ、三度辞めようと思った中尾に、「命がけで取り組んで必ず成功させてみよう」と感激させた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★科学技術ニュース★京都大学など、高強度テラヘルツパルスによる相変化材料の新たな結晶成長機構を発見

2018-10-23 10:10:20 |    電気・電子工学

 京都大学 、筑波大学、東海大学、産業技術総合研究所の研究グループは、高強度テラヘルツパルスを相変化材料GeSbTe化合物(GST)に照射すると、アモルファス状態からナノスケールで結晶成長する機構を発見した。GSTは現在使用されている記録型DVDや次世代の不揮発性固体メモリとして期待されている相変化メモリの記録材料。

 同研究では、世界最高強度のテラヘルツパルスの発生技術を駆使することで、ピコ秒(1兆分の1秒)という非常に短い高電場パルスをGSTに加えることに成功し、電場方向へ選択的にナノスケールの結晶成長が生じることを明らかにした。同研究成果は、メモリのスイッチング動作において瞬間的に生じる高電場効果を明らかにし、またナノスケールという極めて小さな構造変化の誘起が可能なことを示したものであり、今後相変化メモリの小型化や高効率化にもつながると期待される。

 同研究によって高電場物性制御研究の基盤技術を構築できたといえる。

 これは、次世代エレクトロニクス技術の開発に向けて極めて重要な課題である「高電場による物質の制御」を目指した研究を加速させると期待される。

 今後は、グラフェンに代表される単原子層物質やトポロジカル物質、磁性体など、さまざまな新規電子材料の高電場現象解明に同プラットフォームを利用し、新機能の発現と物質制御の研究へと発展させる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「マルチメディアデータ工学」(宝珍輝尚著/森北出版)

2018-10-23 10:09:50 |    情報工学

 

<新刊情報>

 

書名:マルチメディアデータ工学~音声・動画像データベースの高速検索技術~

著者:宝珍輝尚

発行:森北出版

 同書は、画像検索や動画検索に代表される、マルチメディアデータベース技術の基礎となる考え方について解説する入門書。データ工学の基礎から、各種のマルチメディアデータの特徴と表現方法、およびそれらの検索に適したk-d木やR木などの各種の索引構造までを、初学者向けに解説。例を挙げてわかりやすく説明するとともに、具体的なアルゴリズムを豊富に示すことで実装の参考となるように工夫されている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする