“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書<新刊情報>●「ヒトはどこまで進化するのか」(エドワード・O・ウィルソン 著/亜紀書房)

2016-07-26 17:14:26 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:ヒトはどこまで進化するのか

著者:エドワード・O・ウィルソン
 
訳者:小林由香利

発行:亜紀書房

 脳の増大とともに社会性を発達させ、地球を支配してきた人類はどこへ向かうのか。ピューリッツァー賞を2度受賞した生物学の巨人が、社会性昆虫の生態、フェロモンによるコミュニケーション、極限環境に棲む微生物から、地球外生命体の可能性、宗教の弊害、意識と自由意志の先端研究までを論じ、「なぜ人間が存在するのか」の謎に挑む。2014年度「全米図書賞」最終候補作品。

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★バイオニュース★明治大学など、ラン藻の改変でバイオプラスチック原料の増産に成功

2016-07-26 17:14:05 |    ★バイオニュース★

 科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業において、明治大学農学部の小山内 崇専任講師らは、ラン藻の水素を合成する酵素の改変によって、コハク酸と乳酸の増産に成功しました。コハク酸や乳酸などの有機酸は、バイオプラスチック(バイオプラ)の原料になる。

 コハク酸は主に石油から合成されているが、近年、生物由来のコハク酸「バイオコハク酸」の割合が増加している。

 生物由来の有機酸は、糖を用いた微生物の発酵で作られており、糖は食糧とも競合するため、二酸化炭素からの直接生産が望まれている。

 同研究グループは、光合成によって直接二酸化炭素を取り込むことができるラン藻(シアノバクテリア)に着目。ラン藻は発酵時に水素を生産することが知られている。同研究では、水素を合成する酵素の活性を遺伝子改変によって低下させることで、コハク酸、乳酸の生産量がそれぞれ5倍、13倍に増加することを明らかにした。

 これによって、二酸化炭素をバイオプラ原料に直接変換する新しい方法が見いだされた。このような「光合成によるものづくり」を発展させることで、将来的な環境・エネルギー問題の解決に寄与することが期待される。

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★科学技術ニュース★九州大学と慶應義塾大学、従来の10億分の1のエネルギーで動く分子センサを開発

2016-07-26 17:13:40 |    化学

 九州大学先導物質化学研究所の柳田 剛 教授らの研究グループは、慶應義塾大学 理工学部の内田 建教授と共同で、従来の10億分の1のエネルギー(pJ:ピコジュール)で駆動する分子センサを世界に先駆けて開発した。

 従来のガスセンサでは、その消費エネルギーが極めて大きく(~mJ:ミリジュール)、センサエレクトロニクス応用は困難であり、より少ない消費エネルギーで駆動する高感度な分子センサの開発が、来たるIoT(モノのインターネット)社会に向けて強く望まれていた。

 同研究グループは、ナノスケール領域における熱を時間・空間的に制御するという新しい概念をナノ分子センサに導入することで、開発に成功したもの。

 同分子センサデバイスは、我々の健康に関連した揮発性化学物質をモバイル機器で検知する新しい技術へと発展し、集めた化学物質データをビッグデータとして活用する新しいビジネス展開も期待される。

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●科学技術書<新刊情報>●「重力波は歌う」(ジャンナ・レヴィン著/早川書房)

2016-07-26 17:13:09 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:重力波は歌う

著者:ジャンナ・レヴィン

訳者:田沢恭子、松井信彦

発行:早川書房(ハヤカワ・ポピュラー・サイエンス)

 今年2月に世界を揺るがせた「重力波直接検出」という偉業は何を意味するのか。重力波そのものの解説に加え関係する科学者たちの苦悩と感動、喜びを初めて詳細に伝える待望の科学解説。

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