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土用丑

 昨日は土用の丑だった。日曜なのに土用というのはこれいかに?などとふざけているのも恥ずかしいが、「小暑から立秋までの夏の最も暑いさかり。夏の土用。暑気あたりを避けるため、また、元気をつけるため、にんにく・うなぎを食べる風習がある」と辞書には載っている。旧暦の季節感の見事さを、以前このブログでも取り上げたことがある。その中でも現代に生かされた風習の一つとして、土用の丑の日にうなぎを食べるという風習は広く世間に広まったものであろう。
 我が家でも昨日は夕食にうなぎどんぶりを食べた。わが町はうなぎ専門店が多い町だと思う。細かな数を調べたわけではないが、我が家の近くにもうなぎ屋が2軒あり、少し足を伸ばせば、蒲焼の持ち帰り専門店も2軒ほどある。その中の一軒の娘が塾に通ってきているが、その子が来ると服にしみ込んだ蒲焼の香りがほのかに漂って、無性にうなぎが食べたくなる。時々その子の母親が蒲焼を持ってきてくれて相伴にあずかることができるのだが、なんともいえぬうまさで、さすがと毎回した鼓を打つ。
 昨日は違う店のうなぎを買ってきた。塾生の店のうなぎはつい先日食べたばかりだったので、もう一軒、わが市では甲乙つけがたい店のうなぎを食べた。

 

焼きあがったうなぎを3尾買ってきてそれを家族4人で食べたのだが、肉厚のうなぎがたれの香ばしさとあいまって見事な味をかもし出している。私は玄米しか食べないので、ご飯の色が茶色いが、熱々のご飯なら白米だろうが玄米だろうがおいしさに変わりはない。土用しじみの赤出しを添えてなかなか満足のいく夕食となった。おいしかった。
 
 しかし、このうなぎも土用の丑を前に、今年は高値が続いていたのだそうだ。稚魚のシラスウナギが不足で高騰したのに加え、養殖期の原油高、中国からの輸入減の「トリプルパンチ」が響き、卸価格は昨年のこの時期に比べて1割ほど高いと報道された。私の住む愛知県は養殖うなぎの生産量で日本一を誇っているが、その中心である一色町漁協によると、出荷額で一匹当たり30~40円高くなっているのだそうだ。それが卸売価格にも反映されて、蒲焼一尾あたり100円ほど値上げして販売する店が多かったと言われている。妻も、電話で注文した際に値段のことは何も聞かなかったが、どれくらい高くなっているだろうと心配していたが、この店はいつも通りのお金しか取らなかったそうだ。それを聞いて良心的な店だと思ったが、同時に大変だろうなと同情してしまった。
 新聞によれば、「稚魚は今年3月には大幅に価格が下がったため、お盆を過ぎれば高騰は解消されるのではないか」という観測を述べているが、ぜひともそうなってほしい。私の弟の妻などのように、うなぎが嫌いだと言う人を時々見かけるが、私はうなぎどんぶりが大の好物である。これが気安く食べられなくなるのはつらい。要らぬ心配をせずにすむようになってもらいたい。
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